金プラチナ短期相場観
シリア軍事介入決議案先送りで不透明感も継続
更新日:2013年9月10日(火)
11日に予定されていた米上院でのシリア軍事介入決議案の採択が先送りとなったようです。シリアに対し、化学兵器を国際管理下に置くよう要請したロシアの提案で状況が変わってきたことによるものと思われます。シリア側もロシアの提案を歓迎する意向を示したものの、アサド大統領が受け入れたのかどうかはまだ不明のようで、オバマ大統領も懐疑的。米政府内でも現実的ではないとの見方が優勢で、ライス大統領補佐官もテロリストや北朝鮮、イランへの牽制の為にも弱腰姿勢は見せられない、と強気。
しかし、相変わらず米世論も議会も介入反対優勢の状況で、オバマ大統領は本日、明日と議会、国民に対しての演説で理解を求めます。
議会で否決された場合でも大統領判断で介入可能であり、そうなった場合のオバマ大統領の動向にも注目が集まります。
そんな状況でシリア情勢の緊張感は静かに継続中。この状況も背景に、金は値動きを止めて警戒中、ドル円相場も警戒感持続で膠着状態に入りつつあります。日本株だけが東京五輪景気継続による続伸でスタートしているようです。
週明けNY市場、金相場は材料難からほとんど値動きなく横ばい推移。短期トレンドは下向きで下値はメド1,330ドル台近辺。上方向への節目は1,410ドル台。
プラチナはズルズルと売られる展開で0.85%の反落。上値を1,500ドル付近で抑えられ、下値は1,480ドル近辺で支えられる状態が3日連続。しかし流れは下方向で1,420ドル付近が目標値。1,500ドルラインが抵抗線に。
ドル円は0.47%反発。99円台後半からのスタートで一時100円台に乗せたあとはゆっくりと円高方向へ、と陰線引け。99円台前半では底堅さも。99円をサポートラインに100円80銭台辺りを目指す上昇トレンド継続。今朝も日本株は上昇継続にも関わらず、株高・円安とはならず、ドル円は膠着状態に。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場9/9終値とチャート
国内、金価格はわずかに0.17%反落。短期トレンドとしては、ほぼニュートラルな状態で方向感がなくなってしまった様子も。上値目標4,720円への可能性はまだゼロではない、程度か。4,580円、4,560円辺りまででのサポートが続くようなら、レンジ相場形成へ。
プラチナは0.74%反落で昨日反発分を帳消し、下押し圧力の強さが窺える状況。下値の最大メドは4,730円。90日移動平均線が水平に位置する4,830円台辺りがサポートライン候補。5,000円手前が上値抵抗線に。
※参考:金プラチナ国内価格9/10とチャート
- 2013年9月10日(火)時点の相場
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国内金 : 4,623 円 9/10(火) ▼8(0.17%) 国内プラチナ : 4,945 円 9/10(火) ▼37(0.74%) NY金 : 1,386.7 ドル 9/9(月) ▲0.2(0.01%) NYプラチナ : 1,483.0 ドル 9/9(月) ▼12.7(0.85%) ドル円 : 99.57 円 9/9(月) ▲0.47(0.47%)
シリア軍事介入決議案先送りで不透明感も継続 9/10(火)
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