金プラチナ短期相場観
米国議会のチキンレース継続中に警戒すべきポイント
更新日:2013年10月7日(月)
オバマ大統領の目玉政策であるオバマケアを譲る気は毛頭ない民主党に対し、そのオバマケアに反対し、せめて先送りしたい共和党との平行線が続き、政府機関の一部シャットダウンは早くも1週間を迎えようとしています。共和党のベイナー下院議長の「オバマ大統領が財政協議で条件交渉に応じない限り、債務上限引き上げにも応じない」との発言も伝えられています。17日の債務上限引き上げ期限までに、オバマケアを譲歩をしてくれないと、デフォルトしちゃうよ、という脅しに聞こえます。「米国のデフォルトを望んでいない」と言っていたベイナー議長の真意は、「オバマケアの譲歩を願う」という主旨のようです。
オバマケア反対を主導する共和党の強行派、ティーパーティーの一部には、妥協方向への動きも見られるような報道もあり、共和党側にほころびが見え始める可能性もありそうです。しかし、まだまだ事態の改善は遠そうで、期限ぎりぎりまでのチキンレースが続く可能性大。
期限切れによる米国債デフォルトへのシナリオは問題外としても、ギリギリまでこの状況が続くこと自体が、米国とオバマ政権への大きなリスクとなりそうです。そうなった場合の米国の格付けにも注目です。
注意したいのは、前触れもなく、突然の妥協合意発表でチキンレースに終止符が打たれること。
リスクオフ傾向が高まる市場の急反発と、反発傾向にある金相場の急落、という可能性があります。
週明けの国内、金価格は0.4%の小幅反落。予想どおり、直前のサポートライン4,300円がレジスタンスラインとなってしまった格好。米国議会の状況と財政問題の動向睨みで動きづらい状況に。先週のドル円が96円台まで下げたことで、一旦は当面の底をつけた可能性も出てきた割りには反発局面に入る兆しもなく、今朝も円高方向への窓開けスタート。可能性はやや低いながら4,150円までの下落リスクが残る状況。
プラチナは0.84%上昇で8日ぶりの反発。売られ過ぎと目標値のオーバーランにより、ようやく一旦反発。短期的には金との連動性が低下し、リスク資産としての動きが継続中。21日移動平均線が90日移動平均線をデッドクロスしたことで上から順に90-21-9日移動平均線、その下に価格ラインが位置するパーフェクトオーダーが完成。米国の連邦債務上限引き上げに向けた懸念が拡大するようなら今のプラチナには売り材料。
※参考:金プラチナ国内価格10/7とチャート
- 2013年10月7日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,282 円 10/7(月) ▼17(0.40%) 国内プラチナ : 4,536 円 10/7(月) ▲38(0.84%) NY金 : 1,309.9 ドル 10/4(金) ▼7.7(0.58%) NYプラチナ : 1,388.0 ドル 10/4(金) ▲14.7(1.07%) ドル円 : 97.41 円 10/4(金) ▲0.16(0.17%)
米国議会のチキンレース継続中に警戒すべきポイント 10/7(月)
警戒感漂う10月に相場が大きく動き出すきっかけは? 10/5(土)
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン