金プラチナ短期相場観
警戒感漂う10月に相場が大きく動き出すきっかけは?
更新日:2013年10月5日(土)
NY金相場の月間変動率(月間高低差/前月終値)を見ると、9月は8.95%となりました。10%未満となったのは今年3月以来のこと。ちなみにそれ以前は、2012年2月から今年3月までの1年余り、10%未満での推移が続いていました。この間の平均月間変動率は5.73%。これが今年4月から8月には平均13.89%と2.4倍へと拡大。1,500ドル台後半から1,700ドル台後半での推移が続いた時期から、1,300ドル近辺へと水準を切り下げた時期に変動率が急拡大したことが数字に表れています。3月までの状態に比べれば9月の月間変動率もまだ大きいものの、直近の流れからは急縮小、相場水準も1,200ドル近辺からの反発局面に一服感も。
この後、月間変動率も以前の水準へと縮小が続くのか、それとも大幅変動が再開するのでしょうか。
10月1日の急落で大幅変動再開かと思われた翌日には往って来いの買戻し、米政府機関のシャットダウンと債務上限問題への警戒感からの様子見状態に。
政府機関の一部閉鎖が早々に解除され、債務上限問題も早期クリアされた場合、延期された9月分雇用統計の結果がポジティブサプライズだった場合、10月末のFOMCでテーパリング(QE縮小)が開始された場合、もしくはそれぞれの逆パターンとなった場合、あり得ないはずの米国債デフォルト発生の危機に瀕した場合、米国債が格下げされた場合、予想外の事象が既に始まっている10月には、さらなる予想外の事象が発生する危険性があちこちに潜んでいます。
10月第1週を終えたNY金相場の変動率は4.59%。月初の急落、急反発はまだまだ序の口のようです。
NY市場、金相場は0.58%の続落。閑散相場のなか、一時1,326ドルまで買われる場面もあったものの一瞬。やはり1,320ドル付近がレジスタンスラインとして作用し、1,300ドル台へと急落。下値は1,300ドルのラインで支えられた格好。このラインと1,280ドルをサポートラインとし、1,320ドルとの間で保ち合い形成、というシナリオも考えられなくもないが、これも一時的の可能性も。次週以降、米政府機関のシャットダウンが早めに解除されるようなら下値目標1,220ドルまでのリスクが再浮上することも。
週間ベースでは-29.3ドル(-2.19%)の反落。
プラチナは1.07%の反発。金には追随せず、反発傾向となった株価に連動するようにショートカバー。目標到達後1,370ドル付近でようやく底打ち傾向も、乱高下気味の推移が続いており、米国の議会動向・財政問題と同様、方向感はまだ見えず。
週間では-26.9ドル(-1.90%)で6週続落。
ドル円は0.17%のドル高円安で4日ぶりの反発。材料難からの小動きながらこの日も安値では目標水準の96円90銭台へと何度か下げては反発、やはり終盤にはショートカバーで97円台半ばへと持ち直す展開。下押し圧力がまだまだ強い状態ながら、2日連続で96円90銭台まで下げたことで達成感が出てしまう可能性も。
週間では-77銭(-0.79%)と2週続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/4終値とチャート
- 2013年10月5日(土)時点の相場
-
国内金 : 4,299 円 10/4(金) ▲19(0.44%) 国内プラチナ : 4,498 円 10/4(金) ▼33(0.73%) NY金 : 1,309.9 ドル 10/4(金) ▼7.7(0.58%) NYプラチナ : 1,388.0 ドル 10/4(金) ▲14.7(1.07%) ドル円 : 97.41 円 10/4(金) ▲0.16(0.17%)
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