金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

創設100年めのFRB要人発言

更新日:2013年11月14日(木)

1913年12月23日に創設されてからちょうど100年めを迎える米国の連邦準備制度理事会(FRB)。その金融政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)の2014年メンバーの一人、クリーブランド連銀のピアナルト総裁は「イエレン次期FRB議長はFRBの素晴らしい指導者」と、経済見通しや金融政策に関する発言はなし。バーナンキ現FRB議長は「FRBは雇用と物価の責務を果たせていない、しかし労働市場はより力強くなると予想する」と、やんわりともう少しのQE継続を肯定するようにもとれる発言。
そして、クリーブランド連銀総裁も賞賛するイエレン次期FRB議長の公聴会を前に、その証言原稿が公表されました。

バーナンキ議長の功績を讃え、この間の金融政策の効果とともに米経済の力強い回復基調を示す、当たり障りのない内容となっていますが、バーナンキ議長の政策を踏襲し、「引き続き潜在的水準を下回る状況となっている経済と労働市場を下支えするため、FRBにはまだなすべきことがある」との見解を示しています。
QE3はもう少し継続する必要がある、という解釈により、市場はドル売り、金は買いで反応しています。
市場の注目は、バーナンキ現議長から、FRB創設100年めにして初の女性議長となるイエレン次期議長へ、既にバトンタッチしているようです。

NY金・日足チャート 2013/10/17 - 11/13NY市場、金相場は0.22%下げて5日続落。しかし引け後、早朝時間帯のイエレン次期FRB議長の指名承認公聴会用の証言原稿を受けてQE早期縮小観測が後退、1,280ドル台へと急反発。下方向の重要な節目1,260ドル台で反発への兆しも。

プラチナは前日の4日ぶり反発分を帳消しにする0.53%反落。ジョンソン・マッセイ社のプラチナ需給見通しレポートでの供給不足継続などを好感して一度は反発したものの、現状の下落基調に掻き消された形。なお、同社予想の今後半年の相場見通しによると1,360ドルから1,580ドルの間で推移し、平均は1,465ドル。
現時点では、短期下落トレンドが継続中で下値のメドは1,390ドル近辺と見る。

ドル円は4日ぶりに0.39%の反落。目標水準99円台後半に到達したことにより上昇一服、99円台半ばへと緩やかに下落し、今朝6時台のイエレン原稿に99円10銭付近まで急落。短期トレンドはドル高円安方向に傾いているものの99円台後半の抵抗線が厚く、下値は99円から98円台後半がサポート水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円11/13 NY市場終値とチャート

国内、金価格は1.09%の上昇で5日ぶりの反発。11月5日に点灯した下落サインの目標水準4,230円近辺に昨日到達したことによる反発。目標到達後に必ず反発するとは限らないものの、確率的には反発、小動きとなる可能性がやはり高いことを確認。しかしまだ下向きの短期トレンドは継続中、下方向には4,220円、上方向には4,360円が節目。

プラチナも0.72%上昇で続伸。短期的な上昇トレンドが終息し、反落へと向かうかに見えた流れも反転し切れずに持ち堪える状況。4,740円台で切り返し、上昇トレンド中の調整の範囲内に留めてしまった可能性も。4,650円近辺までの下値リスクはダマシに終わり、新たな展開へと移行しつつあるようにも。
※参考:金プラチナ国内価格11/14とチャート

2013年11月14日(木)時点の相場
国内金4,270 円 11/14(木) ▲46(1.09%)
国内プラチナ4,779 円 11/14(木) ▲34(0.72%)
NY金1,268.4 ドル 11/13(水) ▼2.8(0.22%)
NYプラチナ1,432.0 ドル 11/13(水) ▼7.6(0.53%)
ドル円99.24 円 11/13(水) ▼0.39(0.39%)

11/13(水)のその他主要マーケット指標

イエレン相場は国内金プラチナ価格をサポート 11/15(金)

創設100年めのFRB要人発言 11/14(木)

2014年のFOMCメンバー、テーパリングに賛成1票反対1票 11/13(水)

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