金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

日米の金融政策をきっかけにセルインメイのスタートも?

更新日:2014年4月30日(水)

現在進行中の日米金融政策決定会合の結果は、本日午後に日銀の政策発表、15時30分からの黒田総裁会見、深夜3時には米FOMCの声明文にて公表されます。
前回4月8日から黒田日銀総裁の定例会見がリアルタイム発信となり、この時不評だった黒田総裁の笑顔も今回は自粛気味となることも予想されます。しかし、政策は現状維持、2%の物価目標達成に向けての自信も現状維持が予想され、追加緩和期待はさらに後退、というシナリオも想定されます。ただしある程度は織り込み済みであり、展望リポートの内容も含め、今後の状況次第ながらも夏場の追加緩和の可能性を少しでも感じさせることができれば、失望感も限定的、そんな予想も可能です。

FOMCでは100億ドルの緩和縮小がほぼコンセンサス。日米ともに、それほどのサプライズは見込めないものの、日銀の結果からは円高優勢も限定的、FRBの結果ではドル買いがやや優勢の可能性、金はやや売り優勢、明日朝までのレンジではそれほど大きな変動は予想できないところですが、ここから週末にかけての米経済指標の好結果が続くことで動き始めた流れが増幅される可能性は残ります。

結局は週末の雇用統計次第となる可能性も高そうですが、小康状態が続く株、為替、金、いずれも少しのきっかけで大きく動き出す可能性はかなり高いと思われます。
なお、ポジティブサプライズの場合のセルインメイのセル(売り)対象は、日本円。その次に金。ただし金はウクライナ情勢の影響次第で下げ渋る可能性も。プラチナも南ア鉱山スト長期化の影響がサポート材料に。
ネガティブ・サプライズの場合のセルインメイでは、ドル売り、円買い、金買い。

NY金・日足チャート 2014/4/1 - 4/29NY市場、金相場は0.21%の小幅続落。前日からの軟調な流れが継続、FOMCを意識してか売り圧力が強まる流れもサポートライン付近となる1,280ドル台後半では反発。一転して買戻しが強まり1,300ドルまで上昇。しかし上値もこの近辺が限界、1,290ドル台での推移へ。この日も1,280ドルのサポートラインの底堅さを確認し、方向感はほぼニュートラルで1,330ドルまでのレンジ内での保ち合い継続。

NYプラチナ・日足チャート 2014/4/1 - 4/29プラチナ相場は0.82%の反発。レジスタンスラインとなりつつあった1,430ドルを終値では上抜けたものの、今朝時点では1,420ドル台へと反落、それでも地合いは急速に好転に向かいつつあり、1,350ドル近辺までの下方リスクはいったん消滅。1,400ドルをサポートラインに買い戻し基調が継続、再び1,430ドル台にしっかり戻せるようなら目先1,450ドル手前辺りまで反発余地拡大。

ドル円・日足チャート 2014/4/2 - 4/29ドル円は0.14%の小幅続伸。前日の抱き線が示唆したとおりの上昇で一時3週間ぶりの高値水準となる102円80銭手前に到達。しかし102円70銭台の上値抵抗線を完全に超えるほどの勢いはなく、レンジ内推移に終始。下値を切り上げ、上値をうかがうような流れも方向性はニュートラル。レンジを縮小し、ブレイク目前か。上方向なら104円近辺、下方向なら100円近辺を目指す流れとなる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/29終値とチャート

国内金価格は0.31%の小幅反落。4月前半までのサポートライン4,580円付近がレジスタンスとなった形。NY金とドル円のレンジ推移により下押し圧力も縮小傾向、4,520円台が新たなサポートライン候補に。しかし、重要イベントを控えることで今週中の価格変動、ゴールデンウィーク明けに大きく水準が切り替わる可能性にも要注意。下方向4,440円付近までの下落リスクも継続。
4月の月間騰落状況は+86円(+1.92%)の反発。

プラチナは0.32%上昇し3日続伸。4月中旬までのレンジ下限5,020円に到達。抵抗線にもなり易い水準で、ここを突破できれば上方向には5,120円が次の抵抗線、逆に反落なら4,940円がサポートライン候補。4,850円までの下押しリスクも再燃。
月間ベースでは+151円(+3.1%)の大幅反発。
※参考:金プラチナ国内価格4/30とチャート

2014年4月30日(水)時点の相場
国内金4,570 円 4/30(水) ▼14(0.31%)
国内プラチナ5,020 円 4/30(水) ▲16(0.32%)
NY金1,296.3 ドル 4/29(火) ▼2.7(0.21%)
NYプラチナ1,431.4 ドル 4/29(火) ▲11.7(0.82%)
ドル円102.63 円 4/29(火) ▲0.15(0.14%)

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