金プラチナ短期相場観

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NY金相場とドル円の逆相関関係は過去2年間で最大に

更新日:2014年10月22日(水)

10月21日時点でのNY金相場とドル円との90日間の相関係数は-0.96041となり、過去2年間では最も強い逆相関関係を示す数値となっています。
8月からの2ヶ月間、ドル高円安が急速に進む間、金相場は大きく水準を切り下げました。そして10月初旬にドル高円安のピークをつけてドル安へと反落すると同時に、金相場も1,200ドル割れの安値をつけて急反発。現時点ではドル円のドル安円高局面は一服状態。NY金相場は反発の流れ一服、かどうかという状況に。

両者の関係は、時に弱まることもありますが、ほぼ平常的に逆相関関係が強めに表れやすい関係性。
現在は、米国の量的緩和終了時期を迎え、来年と見られる政策金利引き上げ開始時期への関心度が高まり、今後のFRBの金融政策動向への注目度が特に高まる時期。これにリスク回避的な事象や思惑が絡み、ドル買い材料か、金の買い材料か売り材料かが決定的に分かれやすい状況。否が応でもドル円と金相場の逆相関関係はこれまで以上に強まります。

今後は、ECBの量的緩和動向なども絡んでくることが予想され、両者の関係性にも微妙な変化が見られる可能性も想定されます。しかし、今しばらくは現状の強い逆相関関係が続くのではないかと思われます。

本日以降、もしNY金相場がさらに上値を伸ばす展開となるなら、ドル円は再びドル安円高方向へと向かう可能性が高まります。
逆に、ドル売り円買いの流れが終わり、ドル高方向に反発へと向かうなら、金の反発基調はいったん終了となる可能性が高まることになります。
ドル円とNY金相場の関係性が突然崩れることがない限り、どちらかのパターンが現実となる確率は非常に高い、と言えます。

NY金・日足チャート 2014/9/24 - 10/2121日のNY金相場は0.56%の続伸。9月8日以来1カ月半ぶりの1,250ドル台を回復。ドル売り傾向に伴う堅調推移後、ドル買い転換後も金の売りは限定的、ECBの追加緩和としての社債買い入れ検討報道などにも好感。1,240ドル台半ばの節目を超えたことで上昇基調を強める可能性、目標水準は1,270ドル台後半辺り。サポートラインは1,230ドル台後半。

NYプラチナ・日足チャート 2014/9/24 - 10/21プラチナ相場は1.22%の大幅高で3日続伸。金に比べて反発力の弱さが目立ち、三角保ち合い形成で2番底への反落リスクも高まりつつあった状態からのレンジ上抜け、改めて短期上昇トレンドへ。目先の上値目標水準は1,310ドル前後、サポートラインは1,250ドル。

ドル円・日足チャート 2014/9/24 - 10/21ドル円は0.05%の上昇でほぼ横ばい推移状態が継続。前日の反落を示唆する状況どおり軟調推移で106円20銭台まで下押し、しかしECBの追加緩和観測に伴うユーロ売り進行でドル買い傾向へ。ただし上値はレンジ上限107円10銭の節目を超えられず、短期下落トレンドの流れは変わらず。下値へのリスクは緩和されつつも107円近辺での保ち合い形成の様相に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/21終値とチャート

22日の国内金価格は0.35%上昇し4営業日続伸。NY金の底堅さとドル円の小康状態により、国内価格は堅調推移状態。目標水準4,600円前後に対してほぼ到達した感もあるもの、一本調整で上昇してきた流れに若干の調整をはさんでもう一段の上昇へと向かう可能性も想定される。現時点ではまだ確率は低いが7月高値付近、4,660円近辺も意識される水準に。

プラチナ価格は1.55%の大幅反発。広めのレンジでの三角保ち合い傾向からは脱却し切れないものの、短期上昇トレンド入りの可能性が急速に高まってきた状態。4,740円の節目超えなら、上値余地は4,800円まで拡大。
※参考:金プラチナ国内価格10/22とチャート

2014年10月22日(水)時点の相場
国内金4,592 円 10/22(水) ▲16(0.35%)
国内プラチナ4,708 円 10/22(水) ▲72(1.55%)
NY金1,251.7 ドル 10/21(火) ▲7.0(0.56%)
NYプラチナ1,283.0 ドル 10/21(火) ▲15.5(1.22%)
ドル円107.00 円 10/21(火) ▲0.06(0.05%)

10/21(火)のその他主要マーケット指標

世界景気減速への警戒感とユーロドル動向への警戒感 10/23(木)

NY金相場とドル円の逆相関関係は過去2年間で最大に 10/22(水)

日米の為替認識ギャップとFRBの経済動向認識ギャップ 10/21(火)

ドル円は107円台、NY金相場は1,230ドル台で反転をかけた攻防 10/20(月)

黒田日銀総裁は必要なら、株価は必要なくとも躊躇なく調整 10/18(土)


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