金プラチナ短期相場観
フィラデルフィア連銀製造業景気指数の上振れに景況感改善の兆し
更新日:2015年4月17日(金)
前日のNY連銀の製造業景気指数に続き、4月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数が発表されています。
3月の5.0、市場予想の6.0をいずれも上回り、7.5へと上昇しています。
昨年11月に40.2のピークをつけた後に急落し、今年に入ると5.0近辺での低迷が続いていましたが、ようやく反発傾向を示しました。
近年の流れでは、NY連銀の製造業景気指数やISM製造業景況指数とよく似た推移となっていますが、フィラデルフィアの場合は昨年1月の-2.0以来はマイナス圏まで低迷することは一度もありません。NY連銀の指数はコンスタントにマイナス圏に落ち込み、最近の方向感が見えにくいのとは対照的で、フィラデルフィアの場合は下値をコンスタントに切り上げる上昇トレンドを示しています。直近の上げ過ぎからの反落局面でも下値サポートラインに支えられる形で反発の兆しとなっています。
3月分までは低迷が続いた米国経済指標は、4月分の指標が発表され始め、前日のNY連銀の景況感は今ひとつでしたが、フィラデルフィア連銀の景況感の下げ止まりが、今後続く4月分の経済指標好転へのきっかけとなるのかもしれません。
16日のNY金相場は0.27%の小反落。1,210ドル手前が抵抗水準となりつつあり、1,200ドル台での定着ならず。4月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を上回る好結果となり、ドル買いの流れが強まると、金は10ドルほどの急反落。それでも下値は1,190ドルのサポートラインを維持し、1,200ドルをはさんでの保ち合い状態が継続。
プラチナ相場は0.22%の小幅続伸。前日からのジリ高の流れで1,175ドルの抵抗水準まで上昇した後は、金とともに急反落。1,150ドルのサポートラインに支えられる状態も続き、保ち合い色を強める展開に。
ドル円相場は0.12%の小幅安で5日続落。5日続落となるのは1月中旬以来のことで、この時は15日までの5日間で116円まで下落、翌16日に今年最安値115.86円をつけて反発。現在も軟調地合いが続くものの、118円90銭のサポートラインを一時的には何度も下抜けながらも反発する底堅さも見られる状況。今年の続落記録更新なら、下値余地は117円台半ばへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/16終値とチャート
17日の国内金価格は0.55%の反落。上向きの21日移動平均線を再度下抜けて目先の方向感は下向きへ、4,900円近辺の下値目標に再び向かい始めた様子。目標水準到達の場合にはさらに下値トライ継続の可能性も浮上、その場合には4,860円台辺りまでの下値余地。反発に転じた場合には4,950円が抵抗水準となり、抜けると5,000円の大台再トライへ。
週間ベースでは-40円(-0.81%)、5週間ぶりの反落。
プラチナも0.35%の反落。流れはゆるやかな上向きから横ばい傾向となり、4,750円から4,790円の小幅レンジを形成。上抜けなら4,850円近辺を目指す流れへ、下抜けの場合には4,680円近辺までの下値余地。
週間ベースでは-47円(-0.98%)となり、4週間ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格4/17とチャート
- 2015年4月17日(金)時点の相場
-
国内金 : 4,923 円 4/17(金) ▼27(0.55%) 国内プラチナ : 4,772 円 4/17(金) ▼17(0.35%) NY金 : 1,198.0 ドル 4/16(木) ▼3.3(0.27%) NYプラチナ : 1,159.2 ドル 4/16(木) ▲2.6(0.22%) ドル円 : 119.00 円 4/16(木) ▼0.14(0.12%)
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