7月
金プラチナ短期相場観
NY連銀製造業景況指数はリセッション時に逆戻り、それでも9月？
更新日：2015年8月18日(火)
第3四半期2カ月め、8月指標のトップバッターとして注目されたNY連銀製造業景況指数は-14.91となり、市場予想の4.8を大幅に下回り、リセッション時の2009年4月以来6年4カ月ぶりの低水準に急落するネガティブ・サプライズ。
第2四半期の低迷状態から先月時点で3.86へと上昇し、年後半に向けての回復傾向が期待され始めた矢先の大幅急落により、後続の8月景況感指数の下振れ懸念も高まります。
新規受注や出荷、在庫などは数年来の大幅マイナスで雇用や仕入れ価格、販売価格など多くの項目が低水準へと落ち込む低調ぶり。そのなかで6カ月先見通しは33.64となり、前月の27.04から改善し4月以来の高水準を回復。今が底、と考えているということか、下振れが一時的である可能性も一応示唆。
マーケットの反応も限定的となり、ドル売りも金買いも一時的で小幅。それでも利上げは9月との思惑も後退していない様子。
市場の注目は8月の指標よりも7月に遡ってのFOMC議事要旨か。
17日のNY金相場は0.51％の反発。米8月NY連銀製造業景気指数の大幅下振れを受けて1110ドル台半ばから1122ドルまで急騰した後、全米住宅建設業者協会の8月住宅市場指数が予想通りの好結果となったことで元の水準へ。1120ドル台での抵抗感が日々増して行く状態となり、下値は1110ドルでサポートされる小幅レンジを形成中。レンジ上方ブレイクなら目標水準1130ドルを突き抜けてさらに10ドル、20ドルの急騰となる可能性も。下方ブレイクの場合には1090ドルを割れて再び今年安値圏へ。きっかけの有力候補は木曜早朝のFOMC議事要旨。
プラチナ相場は0.67％の反発となり、終値としては7月17日以来1カ月ぶりに1000ドルの大台回復。しかし今のところは大台回復も短時間に過ぎず、引け後には990ドル台へと押し戻される展開。底値圏からの反発基調は継続中ながら、7月後半に1000ドルの壁を超えられない状態が続いた結果急落した流れ再開への警戒感も高まる状況に。
ドル円はわずかにドル高円安もほぼ横ばい推移。NY連銀製造業景気指数発表前に124円50銭台の高値をつけ、発表後の急落で124円20銭台の安値をつける乱高下も上下わずか35銭ほどの値動きにとどまり、今年最小水準の小動き。124円20銭から125円20銭までのレンジ状態継続でFOMC議事録の内容確認待ち。利上げへの積極姿勢が確認できれば上値トライで126円台を目指す流れへ。逆の場合には123円までの調整局面入りへ。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場8/17終値とチャート
18日の国内金価格は0.23％の小幅続伸。4770円台で反発して4820円台の目標水準を目指す流れ再開。NY金が上方ブレイクの場合には追随する可能性、4900円台までの急騰も。逆に下方ブレイクへの追随なら下値のメドは4710円台。きっかけ不足なら4800円前後での揉み合い形成へ。
プラチナは0.63％の続伸。直近高値、13日の4288円を上抜けたことで上昇トレンド加速の気配。上値目標4350円台への到達確率も高まる状況。しかし材料不足でフライング状態の感も。木曜朝にNY金が急騰する状況なら連れ高へ。4250円のサポートライン割れなら4190円近辺までの下値余地。
※参考：金プラチナ国内価格8/18とチャート
- 2015年8月18日(火)時点の相場
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国内金 ： 4,794 円 8/18(火) ▲11(0.23％) 国内プラチナ ： 4,296 円 8/18(火) ▲27(0.63％) NY金 ： 1,118.4 ﾄﾞﾙ 8/17(月) ▲5.7(0.51％) NYプラチナ ： 1,000.7 ﾄﾞﾙ 8/17(月) ▲6.7(0.67％) ドル円 ： 124.39 円 8/17(月) ▲0.08(0.07％)
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