金プラチナ短期相場観

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原油相場安定の兆しにもダラス連銀製造業活動指数は回復せず

更新日:2016年4月26日(火)

原油相場安定の兆しにもダラス連銀製造業活動指数は回復せず 2016年4月原油相場が2月の20ドル台から3月に30ドル台、そして4月には40ドル台を回復し、安定推移の兆しを見せ始めているのに対し、米国エネルギー産業の中心地テキサス州での景気回復にはもう少し時間を要しそうな状況です。
米4月のダラス連銀製造業活動指数は-13.9となり、予想された-10程度までの回復には及ばず、今年1-2月の-30ポイント台の最悪期から脱した3月の-13.6からも予想外の悪化。これで2015年1月から16カ月連続マイナス圏での推移となっています。6カ月移動平均で見ると、2015年3月から14カ月連続のマイナスで今年3月に-20.1、4月に-20.2と2009年8月来、6年8カ月ぶりの最低水準。反発の兆しとなるかどうかは次月以降の状況次第に。

内訳では、生産が5.8となって4カ月ぶりの水準へと反発、設備稼働率は6カ月ぶりとなる8.2へ上昇、新規受注は6.2で5カ月ぶりのプラス圏で2014年11月以来1年5カ月ぶりの水準を回復。雇用も4カ月連続でのマイナス圏ながら前月の-10.3から-3.7へと上昇、設備投資も3カ月ぶりのプラス圏で1.6へと上昇など、上向きの兆しも見られる状態。
ただし、今後の見通し指数は3月の6.1から0.4へと大きく鈍化。テキサス州では、楽観視する向きはまだまだ少ないようです。

この指標結果によるマーケットへの影響度合いは決して大きくはありませんが、ダラス連銀のカプラン総裁のみならず、慎重姿勢を維持するFOMCメンバーの懸念材料の一つとして意識されているものと思われます。

NY金・日足チャート 2016/3/24 - 4/2525日のNY金相場は0.83%の反発。前週末の大幅反落後は1230ドル台で底堅く推移、米株の軟調傾向とドル売り優勢の流れに加え、米3月の新築住宅販売件数の下振れなども材料視されて1240ドル台まで反発。1220ドルから1260ドルを主要レンジとする保ち合いのなか、足下ではレンジ縮小気味の三角保ち合い傾向へ、週後半に向けての動き出しへ準備進行中の様相。下方向へは1230ドル割れで下落リスクが高まり、1220ドルも下回る展開となった場合には1200ドルの大台割れへと向かう可能性も。上方向に1250ドル台から1260ドルを突破するようなら、目標水準1280ドル台で今年高値更新トライへ。

NYプラチナ・日足チャート 2016/3/24 - 4/25NYプラチナ相場も0.72%の反発。時間外では一時1000ドルの大台割れ寸前まで下落、これを耐えたことで金に連れての急反発で1020ドル付近へ。ちょっとしたきっかけで上下に大きく振られそうな動きが既に見られ始めているような不安定な状態に。1010ドルから1030ドルの高値保ち合いを形成し、上抜けなら1050ドル前後を目標に高値更新トライへ。下抜けの場合には大台割れの公算が高まり、下値メドとしては990ドル割れも。

ドル円・日足チャート 2016/3/25 - 4/25ドル円は0.49%の反落。日銀の貸出マイナス金利の思惑による円安急進の流れからの大幅調整が株安とともに進行。真偽不明の噂に振り回される展開で111円80銭台から一時110円80銭台まで1円買い戻される半値戻し。それでも流れとしては行き過ぎた円高の修正へと向かい始めた可能性も高まり、日銀からそれなりの対応が示されることになれば再度円安トライ進行の可能性も。111円台後半を超える展開となれば、112円台後半から113円台を目指す流れへ。逆に期待はずれに終わると急騰前の水準109円台半ばを下値目安に急落の展開も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/25終値とチャート

26日の国内金価格は0.11%の小幅続伸。現状維持見込みのFOMC後となる28日木曜朝時点まではそれほど大きな変動は見込まれない状況。市場が大きく動く可能性が高まるのは28日木曜正午過ぎ以降。逆相関関係が強まるNY金とドル円の逆行状態のバランスの崩れ度合いによって方向性が決まる国内金価格において、今回の日銀動向の結果が反映されるのは5月2日。基本的には保ち合い状態ながら底堅さも目立つNY金と反発の兆しもあるドル円、どちらも極端な動きとならなければ、国内金価格は堅調優勢で上値目標4780円台を目指す流れ継続へ。

プラチナ価格は0.52%高となり3営業日ぶりの反発。わずかな調整で再び上値を切り上げると、3月後半高値23日の3841円をわずかに上抜け、3月8日に付けた年初来高値3895円に次ぐ今年2番めの高値水準に。平常時ならいったん反落優勢の展開も、今週末から次週ゴールデンウィーク明けまではかなり不安定な値動きとなることも想定要。一時的には年初来高値更新もあり得るが、その逆の展開も、サポートラインは3660円。
※参考:金プラチナ国内価格4/26とチャート

2016年4月26日(火)時点の相場
国内金4,725 円 4/26(火) ▲5(0.11%)
国内プラチナ3,845 円 4/26(火) ▲20(0.52%)
NY金1,240.2 ドル 4/25(月) ▲10.2(0.83%)
NYプラチナ1,018.5 ドル 4/25(月) ▲7.3(0.72%)
ドル円111.20 円 4/25(月) ▼0.55(0.49%)

4/25(月)のその他主要マーケット指標

リッチモンド連銀製造業指数は好調も耐久財受注など下振れ続出 4/27(水)

原油相場安定の兆しにもダラス連銀製造業活動指数は回復せず 4/26(火)

過去の円安ピークから1年後の円高水準 4/25(月)

4月製造業PMI速報値と日銀の貸出マイナス金利 4/23(土)

シカゴ連銀全米活動指数は過去2年で最低、雇用減速を示す指標も 4/22(金)


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