金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

1ドル=100円ラインが支える国内金価格4600円の節目

更新日:2016年8月22日(月)

国内金価格・週足チャート 2016年8月22日国内金価格は1月に4385円の今年安値をつけて3月には4941円の年初来高値を記録しました。その後は値幅を縮小する展開となり、三角保ち合いを形成すると、7月4日時点でこれを上方ブレイクし、中期スパンでの上昇トレンドスタートの可能性を示唆。目標水準としては5000円超へという展開も予想されました。
しかし、それから2週間余りで失速、7月高値となった20日の4856円で切り返すと、1カ月の下落トレンドが続くことになりました。

3月の今年高値を起点とした抵抗線を上抜けたことによる三角保ち合い上方ブレイクの状態は、現在でも一応続く状態にはあります。しかし、2015年1月高値5298円と今年3月高値を結ぶ抵抗線を一時的に、わずかに上抜けて反落した状態となり、2年越しの三角保ち合いを形成した状態となっています。
そして今、その下値サポートライン付近に接近中。22日時点で8月の下落幅は163円に達し、月間の下落幅は今年最大。
長期三角保ち合い継続なら、4600円付近で切り返す展開も予想されるところですが、この水準を割り込むと、下方ブレイクとなって中期的には一段安の展開が優勢となります。
その場合の目安水準としては、4941-4547=394円、4856-394=4462円。秋にかけては4400円台半ばを目指す下落基調が続くことになる可能性も。

為替との連動性が強まる現状では、1ドル=100円ラインとの攻防が、金価格4600円の節目維持に向けたキーポイントとなりそうです。

22日の国内金価格は0.52%の反落で6月24日(4583)以来、2カ月ぶりの安値水準。フィッシャーFRB副議長が21日、米国経済は「完全雇用と2%の物価上昇目標に近づいている」との発言。追加利上げ時期への言及こそなかったものの、久々に聞かれた副議長の発言がタカ派的だったことにより、週明けの為替はドル買いでスタートして1ドル=100円台後半へ、時間外のNY金は保ち合い下限の1340ドル割れを試す展開。7月20日を起点とする金価格の短期下落トレンドはちょうど1カ月超え、90日移動平均線の傾きが示すように中期的には横ばい推移のトレンドが有効なら、短期トレンドは終盤へ。しかし、きれいな下落基調は続き、売られ過ぎの過熱感もそれほどでもない状態。ただし、失速状態も示唆し始める状況。次の下値目安としては4600円前後も。

国内プラチナ価格・週足チャート 2016年8月22日国内プラチナ価格は、6月末に3456円の2番底をつけて反発する展開となり、ネックラインの3950円を一度は上抜けたことで、4400円台までの上昇も見込まれそうな状況となっていました。
しかし、これも7月高値4072円までで失速、反落の流れが続く状況に。

プラチナ価格は、昨年1月から続いた長期下落トレンドから脱却した状態を維持し、強めの反発基調こそ腰折れ状態となったものの、ゆるやかな右肩上りのチャネルラインを形成し、もうしばらくはこの範囲内での推移も予想されます。短期的には3600円台へと大きく水準を切り下げる場面も想定されますが、長期的にはゆっくりと下値も切り上げる流れを維持する可能性は継続中。なお、目先の下値サポート水準候補としては、為替が1ドル=100円ラインを維持できるなら、昨年来の下落幅に対する23.6%戻しラインとなる3773円、3800円前後が新たなサポート水準として機能することも考えられます。

22日のプラチナ価格は1.03%の大幅反落、今朝のNYプラチナもレンジ下限となる1110ドル割れへと軟調推移。円安分を相殺して7月11日(3797)以来6週間ぶりの安値水準に。水準的には、調整継続の場合の目安3830円台付近に到達したことによる達成感も。3800円台まで上昇してきた90日移動平均線も中期上昇トレンドのサポートラインの一つ。
※参考:金プラチナ国内価格8/22とチャート

2016年8月22日(月)時点の相場
国内金4,636 円 8/22(月) ▼24(0.52%)
国内プラチナ3,828 円 8/22(月) ▼40(1.03%)
NY金1,346.2 ドル 8/19(金) ▼11.0(0.81%)
NYプラチナ1,118.4 ドル 8/19(金) ▼14.8(1.31%)
ドル円100.20 円 8/19(金) ▲0.32(0.32%)

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