金プラチナ短期相場観

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8月のリッチモンド連銀製造業指数は3年7カ月ぶり低水準に急減速

更新日:2016年8月24日(水)

リッチモンド連銀製造業指数 2016年8月米地区連銀第5管轄地区、ワシントンD.C.なども含む東海岸広域に渡る重要エリアを管轄するリッチモンド連銀が発表した8月のリッチモンド連銀製造業指数は、市場予想の+6.0程度に反して-11.0と大幅下振れ。7月の+10.0からは急反落で6月の-9.6を下回り、2013年1月(-13.3)以来3年7カ月ぶりの低水準。
6カ月平均では+2.9と6カ月連続でのプラス圏維持もこの間では6月と並んで最低水準。昨年後半から年初にかけてのやや低調な時期を抜け出して、好調期を迎えるかと思われた矢先の急減速となりました。

内訳では、出荷も2013年1月(-15.3)以来3年7カ月ぶりの低水準となる-14.0、新規受注は2009年4月(-22.4)以来7年4カ月ぶりの低水準となる-20.0へ急減速。受注残も11カ月ぶり低水準、設備稼働率は3年7カ月ぶり低水準。
その一方で雇用者数は4カ月ぶりの水準を回復し、賃金は2000年7月以来、16年ぶり高水準へと加速。
また、見通し指数でも出荷、新規受注、受注残はそれぞれ11カ月ぶり、5カ月ぶり、9カ月ぶりの高水準となり、今後の回復基調は見込まれる状態にあり、雇用と賃金は見通しも良好。

今後も急減速状態が続きそうな状況にはないものの、NY連銀やフィラデルフィア連銀など他の主要地区連銀の指数に比べれば、比較的好調な状態を維持していたリッチモンド連銀の景況感も、それほど強くはないことを示す結果となりました。

また、この日発表されたマークイットの製造業PMIも52.6の予想に対して52.1と下振れ、7月の52.9からも失速。7年ぶり低水準となっていた5月の50.7からの回復基調は続くものの、それほど勢いもない状態。

極端な悪化状態を示す指標もないけれど、力強さを示すような状況にもなく、追加利上げに向けての材料としては、決め手に欠ける状態も続きます。

NY金・日足チャート 2016/7/25 - 8/2323日のNY金相場は3日ぶりの反発で0.2%の小幅高。市場全体が週末のジャクソンホールを警戒して、という訳でもないと思われるが材料不足の夏枯れ相場状態で株式市場や為替市場などでも全般小動き。この日のNY金の変動値幅9.9ドルは今年の平均20.2ドルの半分以下の小動き。前日に続き時間外にはレンジ下限の1340ドル割れへと下げたところからは反発、NY市場にかけては1340ドル台後半へ。日足ベースでは軟調気味の推移も1340ドルラインでの底堅さも維持。1360ドルまでのレンジ推移で下方ブレイクへの警戒感のほうがやや勝る状態が継続。

NYプラチナ・日足チャート 2016/7/25 - 8/23NYプラチナ相場も3日ぶりの反発で0.28%の小幅高。上下12.8ドルの値幅は今年3番めの小動き。下値は時間外に1103ドルまでで前日安値を下回らず、NY市場ではレンジ下限の1110ドル台を回復し、一時1116ドルまで反発。今朝の時間外にかけては再びレンジ下限1110ドル近辺での攻防へ。1130ドル台までのレンジ内へと戻る展開も想定されるものの、下方向へ片足抜け出した状態にあり、1080ドル近辺までの下げ幅拡大の可能性も継続。

ドル円・日足チャート 2016/7/25 - 8/23ドル円は0.09%の小幅ドル安円高で3日ぶりの反落。欧州時間にはまたも100円割れを試す展開も一時的、かつ下値も限定的。100円ラインでの底堅さも増しつつある様子も上値も100円40銭付近までと限定的。単に小動き状態のなかでの下値がたまたま100円割れ、という状態に過ぎない可能性も。この日の値幅は46銭ほどにとどまり、50銭に満たない小動きとなったのは7月4日(38銭)以来で今年2度め。今朝には100円50銭台へと反発の動きも、その上は100円70銭の長期節目水準、22日高値90銭台辺りまでの抵抗感が強まりつつあり、この水準を突破できるかどうかが反発に向けての当面の課題。円高方向には99円台後半を下抜けると98円台半ばへと水準を切り下げる可能性も残される状況。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/23終値とチャート

24日の国内金価格は0.17%の小幅高で3日ぶりの反発。為替が1ドル=100円ラインを維持したことにより、長期三角保ち合い下限4600円の節目水準が意識されたかのように、いったん下げ止まりの兆し。しかし一直線に右肩下がりを維持する9日移動平均線の傾きに乱れはなく、コンスタントな下落基調が続く状態。長期的に重要な節目水準、4600円付近での攻防は続く。

プラチナ価格も3日ぶりに0.6%の反発。NYプラチナのレンジ下方ブレイクからの巻戻しの展開に支えられる形での下げ止まり。中期上昇トレンドを示し、3806円まで上昇してきた90日移動平均線にも支えられた形となり、反発への流れの起点となる可能性も。ただし、あらためて90日移動平均線を割り込んだ場合には、6月末から7月末までの上げ幅に対する半値戻し、3760円台辺りまでしっかり下げる展開へ。
※参考:金プラチナ国内価格8/24とチャート

2016年8月24日(水)時点の相場
国内金4,632 円 8/24(水) ▲8(0.17%)
国内プラチナ3,832 円 8/24(水) ▲23(0.60%)
NY金1,346.1 ドル 8/23(火) ▲2.7(0.20%)
NYプラチナ1,111.3 ドル 8/23(火) ▲3.1(0.28%)
ドル円100.24 円 8/23(火) ▼0.09(0.09%)

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