金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

トランプ不信で進むドル安円高の下値目安と金価格の上値予想

更新日:2017年3月27日(月)

ドル円・週足チャート 2016/10/3 - 3/24オバマケア代替法案取り下げの余波は小さくはないようで、週明けの東京市場は円高株安の流れでスタート。日経平均は19000円割れ、時間外のNYダウ先物も軟調推移となり、NY金は1250ドル台へと堅調推移で迎えた3月最終週。
ドル円は11月22日(110.26)以来、4カ月ぶりのドル安円高水準を更新中、心理的節目となる110円割れも警戒されそうな状況です。

1月後半以降のドル円は、115円60銭の上限から111円60銭の下限まで、ほぼ4円の値幅での保ち合い状態が2カ月間続きましたが、先週この下限を下抜け、ドル安円高方向への圧力が強まり始めた様子です。
大きく見れば、およそ4円の値幅での保ち合い下抜けに伴い、最大4円程度の下落も予想されることにもなりそうです。
その場合のドル円の下値目安は107円台後半。52週移動平均線も現状108円20銭台、108円前後までの下落は想定可能な水準とも言えそうです。

なお、最近のドル円と日米金利差との相関性は、一時期よりは弱まったとは言え、まだそれなりの相関性を保つ状況にあります。
日米金利差が最近の最小水準2.24%まで縮小した場合、ドル円は3円程度の下落が想定されます。先週末の111円から3円下落した場合、下値目安は108円。
トランプ政策への不信感が拭いきれない状況がこの先まだしばらく続くようなら、ドル円は一時的にでも108円前後まで下落するような展開もあるかもしれません。

ドル円が111円から108円まで下落した場合、逆相関関係にあるNY金は最大で40ドル程度の上昇も見込まれる状況にあります。
1250ドルから40ドル上昇した場合、NY金の上値予想としては1290ドル。
ドル円が108円まで下落し、NY金が1290ドルまで上昇する局面が同時に訪れた場合、国内金価格は4800円前後に収束するものと予想されます。

なお、プラチナの場合はブレ幅が非常に大きくはなりそうですが、現状の金との相関性から見ると、NY金が40ドル上昇した場合、NYプラチナは43ドル程上昇する状況にあります。
1ドル=108円までの円高が進行し、NY金が1290ドルまで上昇した場合、NYプラチナは1010ドル前後に到達する計算になります。
この場合、国内プラチナ価格は3770円前後と予想されます。

27日の国内金価格は先週末からわずか2円の小反発。週明け東京市場での円高の流れを時間外のNY金の堅調推移が支える形での小幅高も値動きは限定的。ドル円の円高方向への過熱感に対してNY金の買いには過熱感は全くなく、ドル安円高方向へと一段安となった場合にはそれを補う値幅のNY金の上昇も見込まれる状況。4730円台から4790円までのレンジ推移は続き、リスク回避方向の流れが強まるようなら上限トライへ、4890円の上限突破できれば4850円近辺まで上値を伸ばすような展開も。逆に巻き戻し方向なら下値トライへ、4730円割れなら4700円割れも。

プラチナ価格は0.33%高となって4営業日ぶりの反発。下値目安3680円近辺にほぼ到達したことに伴う反発も限定的。下げ止まりの判断は微妙、やや軟調気味の流れも完全には切り替わらず、下値再トライへの警戒感も残る状況。3768円で横ばい推移の90日移動平均線が当面の抵抗水準。上抜けできれば3800円台回復を目指す流れ加速へ、ただしもう少し時間が必要か。
※参考:金プラチナ国内価格3/27とチャート

2017年3月27日(月)時点の相場
国内金4,764 円 3/27(月) ▲2(0.04%)
国内プラチナ3,699 円 3/27(月) ▲12(0.33%)
NY金1,248.5 ドル 3/24(金) ▲1.3(0.10%)
NYプラチナ967.9 ドル 3/24(金) ▲4.1(0.43%)
ドル円111.23 円 3/24(金) ▲0.31(0.28%)

3/24(金)のその他主要マーケット指標

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