金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

2017年末10連騰の国内金は2年連続上昇、プラチナは3年続落の明暗

更新日:2017年12月29日(金)

国内金価格月足チャート 2017年末2017年末の国内金価格は前年末比+379円、+8.15%となって2年連続の上昇。年末価格が5000円を超えるのは初めてのこと。年間平均も4857円となって2015年の4838円を上回って過去最高値。
月足チャートでは2013年6月安値3978円を起点に下値を切り上げる上昇トレンドが4年半継続中。厳密には2015年1月高値5298円を更新できていないので、これ以降は保ち合い傾向とも言えます。
少し短めのスパンでは2016年10月安値4473円を起点に上下300円程度の上昇チャネルを形成中。この12月に一時的に下限をわずかに下抜けましたが、大きく戻して上昇トレンド継続。

2018年もこの上昇トレンドを維持することになると、いずれ5200円台トライ、年後半にかけては5400円付近を目指すような展開もあり得るかもしれません。その一方で年央にかけて5000円台を維持できなくなればトレンド転換へ。20カ月移動平均線が推移する4800円近辺までがサポート水準となりそうです。年後半にかけては2013年6月から続くサポートラインもこの水準に到達することとなり、2018年の下落局面では4800円ラインが重要な節目水準となる可能性もありそうです。

29日の国内金価格は0.28%高となって10日続伸。10日続伸となるのは2010年4月以来、7年8カ月ぶり。11月9日(5028)以来の高値水準に到達して2017年を終了。過熱感から調整必至の状態も、年明けのNY市場動向次第で2017年高値(5045)更新スタートか、あるいは大幅調整スタートか。調整幅としては12月後半の上昇幅に対して38.2%戻しが4963円、50%戻しなら4943円、この辺りまでが目安にも。
週間ベースでは+88円(1.78%)で続伸。月間ベースでは+72円(1.45%)と反発。

国内プラチナ価格月足チャート 2017年末プラチナ価格は前年末比-56円、-1.54%となり、3年連続の下落。金価格とは明暗分かれる結果となっています。年間平均も3675円となって12年ぶりの安値水準。
月足チャートでは、2015年1月高値5193円から急角度に切り下がる上値抵抗線を超えられず、この12月に急落局面を形成しました。この結果、2016年10月安値3352円から下値を切り上げていたサポートラインを大きく割り込む形となっています。
2018年、下方向へは2016年1月安値3334円と10月安値、今月安値3421円も合わせてトリプルボトムを形成する可能性も示し、3400円近辺の水準は今後強めのサポート水準となることも想定されそうです。
上方向には2015年以降の抵抗線突破が当面の課題となり、年序盤なら3600円半ば以上の水準を回復する必要があります。その先の上値トライ局面では、2015年10月以降ゆるやかに上値を切り下げる抵抗線が年央にかけて3800円近辺を通過することになり、次の攻防ラインにもなりそうです。

29日のプラチナ価格は0.22%高で3日続伸。上昇局面で金価格に追随し切れない今年の傾向を象徴する形で年越しへ。3560円から3590円台の小幅保ち合いを維持して迎える2018年は、保ち合いブレイクスタート必至。年初にかけて今年も円高圧力が強まりそうな気配もあり、現状のNYプラチナの状況からはこれをカバーしきれない展開も想定され、保ち合い下方ブレイクなら大幅安の展開も。12月後半の上昇幅に対して61.8%から76.4%戻しとなる3460円台辺りまでが下落幅拡大時の最大目安にも。逆に上方ブレイクなら11月高値を超えて3700円手前までを目標に上昇基調再開も。金との価格差は1444円となって過去最大を更新。
週間ベースでは+22円(0.62%)で続伸。月間では-53円(1.46%)となり3カ月ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格12/29とチャート

NY金・日足チャート 2017/11/22 - 12/2828日のNY金相場は0.45%高、7月以来5カ月ぶりで今年3度めの6日続伸。10月16日(1303.0)以来、1カ月半ぶりの高値水準。東京市場午後の時間帯からドル安の流れが強まったことを受けて1290ドル台半ばへと水準を切り上げ、NY朝には一時1290ドル付近まで売られる場面もあったものの切り返すと1290ドル後半へと小幅に一段高。ドル売りの流れがある程度巻き戻されたこともあり、心理的節目となる1300ドル手前で一服。やや過熱感も高まる状況ながら、短期上値目標1300ドル台まではもう一息。

NYプラチナ・日足チャート 2017/11/22 - 12/28NYプラチナ相場は0.35%高となって4日続伸。金の堅調推移に連れ高となり、抵抗感が強まっていた925ドルラインを突破するとNY市場にかけてはほぼ920ドル台後半を維持しての推移。925ドルラインがサポートに切り替わるようなら調整なしでもうひと伸びの展開も。目先は90日移動平均線の940ドル近辺までが抵抗水準となりやすく、下値は925ドルを維持できなければ910ドル前後までの調整も。

ドル円・日足チャート 2017/11/24 - 12/28ドル円は0.41%のドル安円高となり、113円30銭前後の膠着状態から下放れ。11月高値114円70銭台から続く上値抵抗線と11月安値110円80銭台から続く下値サポートラインで構成される三角保ち合いの上抜けトライに失敗したことが大きく、東京市場午後から売り圧力が強まると113円を割れて下げ足を速めると一時112円60銭台まで下落。今度は三角保ち合い下抜けトライの様相も、これがまた下値も堅い。米12月のシカゴPMIが67.6と予想を大幅に上回る結果となったことなども好感し、一時113円近辺まで反発。しかし、今朝の東京市場では再び112円70銭台へと再び円高圧力が強まり、三角保ち合い下抜けトライ優勢の状態で年末へ。このまま112円台前半、30銭台から20銭台の水準を完全に下回るようなら一段安の展開となり、年初にかけての短期下値目安は110円近辺も。切り返して113円台半ばへと保ち合いを上抜けるようなら来年は円安スタートの可能性も高まり、上値目安は11月高値圏114円台後半へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/28終値とチャート

2017年12月29日(金)時点の相場
国内金5,028 円 12/29(金) ▲14(0.28%)
国内プラチナ3,584 円 12/29(金) ▲8(0.22%)
NY金1,297.2 ドル 12/28(木) ▲5.8(0.45%)
NYプラチナ926.9 ドル 12/28(木) ▲3.2(0.35%)
ドル円112.87 円 12/28(木) ▼0.47(0.41%)

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