金プラチナ短期相場観

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欧州の消費センチメントは17年ぶり、独ZEW現況指数は過去最高

更新日:2018年1月24日(水)

ユーロ圏消費者信頼感指数 2018年1月欧州委員会が発表した1月のユーロ圏消費者信頼感指数は速報値で+1.3。6カ月連続上昇で12月の+0.5からは0.8ポイントの大幅上昇。2000年8月(2.0)以来、17年5カ月ぶりの高水準となっています。6カ月平均でも-0.3となり、長期平均-12.1を大きく上回る水準で18カ月連続の上昇。2001年3月(-0.3)以来、16年10カ月ぶりの高水準。

EUの数値も12月の-0.6から1月速報値では+0.4と大幅上昇、これも2001年1月(1.0)以来17年ぶりの高水準。
欧州全体の消費センチメントは、2018年に入って一段と加速した状態となっています。

ドイツZEW景況感指数 2018年1月ユーロ圏と欧州全体の消費センチメントを牽引しているドイツのZEW景況感指数も好調が続きます。
2018年1月の期待指数は20.4と8カ月ぶりの20ポイント台へと上昇し、好調を維持。ただし過去の推移からはそれほどの高水準ではありません。
これに対して現況指数は12月の89.3から1月は95.2へと急上昇。これまでの最高値2011年5月の91.5も大きく上回り、調査開始の1991年12月以降での最高値を更新。
2017年末にかけて既に過去最高レベルの水準まで高まっていたドイツの景況感も、2018年に一段と加速の兆しとなっています。
IMFのユーロ圏2018年成長率見通しが2.2%へと前回から0.3ポイント引き上げられたことを、早速裏付ける結果となったようです。

なおドイツのZEW景況感指数では、これまで現況指数が85以上の高水準となった時期には、期待指数が必ずピークアウトしていましたが、今回はまだその兆候が見られません。過去最高水準となった現況指数に牽引されるように期待指数も上昇しています。
いずれ期待指数がピークアウトする可能性もくすぶり続けることにはなりますが、少なくとも現時点では、歴史的好景気を形成する状態となっているようです。

NY金・日足チャート 2017/12/15 - 1/2323日のNY金相場は0.36%の反発。強い景況感に支えられてのユーロ高基調が続き、ユーロドルは3年1カ月ぶり高値圏での堅調推移となり、ドルインデックスも節目の90ポイントを割り込んで3年1カ月ぶりの安値圏へと一段安。とまらないドル安基調にサポートされる金も今年高値圏での下げ渋り。1330ドル台を維持してNY引け後には1340ドル台へ。この水準を維持できれば高値保ち合い上抜けとなって一段高の展開へ、上値目標は1360ドル近辺。

NYプラチナ・日足チャート 2017/12/15 - 1/23NYプラチナ相場は1.1%の大幅反発。前日の大幅下落の半値戻しにとどまるも1000ドルの大台は回復。時間外は990ドル台半ばで下げ渋り、欧州市場でのユーロ高に追随するように反発基調を強めるとNY時間外にかけては一時1010ドル台まで上昇。大幅調整局面入りか、とも思われた状態からの反発となり、これまでのようにピークアウト後の大幅下落局面がスタートした訳ではない可能性も示唆。目先は990ドル台を維持することが重要、割り込んでしまうと調整局面入りの可能性も高まり、下値目安は970ドル近辺まで。1020ドルの高値更新なら上昇基調再開で上値目標1040ドル近辺へ。

ドル円・日足チャート 2017/12/19 - 1/23ドル円は0.55%のドル安円高で反落。黒田日銀総裁会見では緩和政策出口をきっぱりと否定したことを受けて111円10銭台までのドル高円安急進も、これがピークとなって戻り売り再開。欧州時間以降はユーロ高に牽引されてのドル安基調でじわじわと円高が進行。それでも今年最安値(円高)110円20銭近辺では買い戻し圧力も強まって下げ渋り。今朝の東京市場でもドル売り優勢の展開で一時110円00銭台まで下げる場面も。売り圧力が強まる状況となり、一時的には110円を割れて109円半ば辺りまでを試しに行く可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/23終値とチャート

24日の国内金価格は0.12%の小幅安で3日ぶりの反落。高値圏での三角保ち合いを維持しながらも円高の影響で流れは下方向へと傾斜。もう一段の円高進行リスクにも相対的なドル安でNY金の堅調推移に下支えされる可能性もあり、保ち合い下限5075円を維持する可能性も。逆にNY金の保ち合い上方ブレイクとなればこれに追随する展開も。5110円突破なら高値更新、5180円近辺までが次の目標水準に。ただし下限割れの場合には5000円の大台割れへと調整局面拡大の可能性も。

プラチナ価格は0.03%の小幅続落。NYプラチナの下げ渋りに支えられて過熱感の解消もそれほど進まず。もう一段の調整となった場合でも目先しばらくは重要なサポート水準3710円維持は可能か。現状水準付近でしっかり下げ止まって保ち合い形成の展開となれば、いずれ高値再トライのチャンスも。3843円の高値更新となれば3890円近辺までが次の上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格1/24とチャート

2018年1月24日(水)時点の相場
国内金5,093 円 1/24(水) ▼6(0.12%)
国内プラチナ3,791 円 1/24(水) ▼1(0.03%)
NY金1,336.7 ドル 1/23(火) ▲4.8(0.36%)
NYプラチナ1,007.8 ドル 1/23(火) ▲11.0(1.10%)
ドル円110.30 円 1/23(火) ▼0.61(0.55%)

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