金プラチナ短期相場観

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G6+1「貿易戦争に負けるわけにはいかない」

更新日:2018年6月4日(月)

週末にかけてカナダで開催されたG7財務相・中央銀行総裁会議では、31日に米政府が発表したカナダ、メキシコ、EUに対する鉄鋼・アルミ輸入関税適用を批判する「G6+1」の構図となってものわかれ。
米国以外の「G6」は「G1」のムニューシン米財務長官に対し、輸入関税措置を巡る「懸念と失望」をトランプ米大統領に伝えるよう要請。
米国の新たな対イラン制裁についても「G6」各国は「G1」に対して反対姿勢。G7財務相会合は複数議題で合意に至らない異例の結果で終え、今週末にカナダ・ケベック州で開催されるG7(G6+1)首脳会合に「懸念と失望」を持ち越すことに。
トランプ米大統領はこの結果を受けて「8000億ドル近い貿易赤字を抱えて、貿易戦争に負けるわけにはいかない」とツイート。

また、この週末は北京で米中通商協議も行われました。先月ワシントンで開かれた前回会合では中国による米製品・サービスの大幅な輸入拡大で合意していましたが、今回は詳細については報じられていないようです。ただし中国は、米国が関税やその他の貿易制裁を導入した場合、貿易や経済を巡る両国の合意は全て効力を失うとする声明を発表しています。

通商問題での米国の孤立化があらためて意識され、一歩も引かないトランプ米大統領の強気姿勢が今後も市場の波乱を招くことにもなりそうです。

国内金価格月足チャート 2018年6月4日4日の国内金価格は0.25%の反発。下げ渋りの状態から反発方向へと動き出し、4850円台の下値目標に対して4860円台までの下落にとどまって切り返した形に。依然として短期トレンド下向きの状態は続き、9日移動平均線(4895)が抵抗線に。これを超えて4920円の節目も上抜けることができれば短期トレンド好転の可能性が高まり、上値目標は4月高値圏4980円近辺へ。下方向に4860円台でサポートされない場合には一段安の展開で4820円近辺が次の下値目安にも。

月足では年初から上値を切り下げ、2016年10月から下値を切り上げる形で三角保ち合いを形成し、その頂点付近に位置。最近では右肩上がりの20カ月移動平均線(4860)にもサポートされる状態。この夏場には4900円付近で抵抗線と支持線が交差することになり、今月時点では4900円台前半と4800円台後半が上下の攻防ライン。6月の騰落状況としては昨年まで2勝7敗で最も分が悪い月。ただし直近4年間では2勝2敗の五分。この6月は重要な攻防局面に。

国内プラチナ価格月足チャート 2018年6月4日プラチナ価格は0.35%高となって3営業日続伸。NYプラチナが900ドル台を維持して底堅く推移し、週末からの円安基調にも支えられての堅調推移。9日移動平均線(3418)をわずかに上抜けて短期トレンドも好転目前の状態に。21日移動平均線(3428)を超えるとその確率は高まり、直近高値3440円も上抜けることになれば短期上昇局面形成へと向かい、3510円台辺りまでが当面の上値目標に。逆に3390円台の安値を更新してしまうと下値トライ再開の流れが強まり、次の下値目安は3350円近辺まで。
※参考:金プラチナ国内価格6/4とチャート

月足では2015年2月を起点とする急落局面の抵抗線、2015年10月高値を起点とする抵抗線にも程遠く、ゆるやかに下降し続ける20カ月移動平均線(3615)からは5.4%の下方乖離。そして2016年1月安値(3334)を起点とするサポートライン付近で下げ渋る状態。最も近い抵抗線は今月時点で3500円台半ば。3300円台後半のサポートラインを下抜けてしまうと次に意識されるのは2016年1月安値。3330円台で下げ止まらない場合には真空地帯に突入することとなり、次のサポート水準候補としてはリーマンショック後の安値から2010年高値までの76.4%戻しとなる3114円。
6月の騰落状況はプラチナも分が悪く、昨年まで2勝7敗。直近3年間に限れば3連敗中。水準的にも騰落状況でもこの6月は勝負月。

2018年6月4日(月)時点の相場
国内金4,884 円 6/4(月) ▲12(0.25%)
国内プラチナ3,420 円 6/4(月) ▲12(0.35%)
NY金1,299.3 ドル 6/1(金) ▼0.8(0.06%)
NYプラチナ906.7 ドル 6/1(金) ▼3.4(0.37%)
ドル円109.53 円 6/1(金) ▲0.72(0.66%)

6/1(金)のその他主要マーケット指標

米製造業受注は堅調推移続くも鉄鋼アルミ関税懸念も 6/5(火)

G6+1「貿易戦争に負けるわけにはいかない」 6/4(月)

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