金プラチナ短期相場観

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下げ渋るパラジウム、売られ過ぎたプラチナ

更新日:2018年7月4日(水)

パラジウムとプラチナ、価格差 2018年7月3日ガソリン車の排ガス触媒に使用されるパラジウムの価格が、ディーゼル車の排ガス触媒に使用されるプラチナの価格を超えたのは昨年9月。今年2月と4月には一時的に再逆転した時期もありましたが、概ねパラジウム価格がプラチナ価格を上回る状態が続いています。
これまで、パラジウム高の状態での価格差の最大は昨年12月の143ドル。概ね120ドルを上回るとピークをつけて縮小傾向となってきました。
7月2日にプラチナ価格が813ドルまで急落した日のパラジウムとの価格差は121ドル。3日には92.4ドルへと急縮小の兆しとなっています。

パラジウムとプラチナ価格の90日相関係数は、今年は概ね0.5前後から0.7台での推移が続き、比較的強めの相関関係を維持する状態が続いています。
6月上旬までの0.7台から、足下では0.4台へと急速に低下。パラジウムが940ドル前後で下げ渋っているのに対し、プラチナが急落したからです。
プラチナはやや売られ過ぎた可能性もありそうです。

今後、パラジウムとプラチナの価格差縮小とともに、プラチナの反発局面がある程度続くことも考えられます。
ただし、プラチナの上昇局面では、パラジウムも上昇するケースが多くなります。

プラチナの反発基調が続く為には、パラジウムが上昇する必要がありそうです。

NY金・日足チャート 2018/5/30 - 7/33日のNY金相場は+11.8ドル、0.95%の大幅反発。時間外、東京市場の時間帯までは軟調な流れが続き、昨年12月安値1238.3ドルと同水準1238.8ドルの安値を何度か試して反発。底値を確認するような動きとなった後は一本調子の反発基調、NY午前のうちに前日の大幅下落分を取り戻して1250ドル台後半へ。独立記念日を前に売り攻めを終え、二番底をつけての下げ止まり。ただし週末の雇用統計、米中貿易関税発動への警戒感もあり、不安定な動きへの警戒感も残るところ。反発方向へは今年の高安23.6%戻しの1269.6ドルから38.2%戻しとなる1288.7ドル、昨年12月安値前の保ち合い水準1270-80ドル辺りまでが戻りの目安にも。万が一安値再更新の場合には1220ドル前後までが下値目安となり、さらには1200ドルの大台付近までが意識される展開にも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/5/30 - 7/3NYプラチナ相場は+32.9ドル、4.04%の大幅反発。東京市場午後の時間帯には2008年11月以来9年7カ月ぶり安値となる800.7ドルまで下落して反発。前日の大幅安の大半を取り戻してNY市場では一時850ドル手前まで上昇。上昇率としては2017年1月3日(+42.6ドル、4.72%)以来、1年半ぶりの大幅上昇。2016年1月21日につけた安値811.4ドルをわずかに下回ったものの、二番底をつける形となって切り返し、大底?をつけた可能性も。反発方向へは今年の高安23.6%戻し855.6ドル付近を突破できれば38.2%戻しの889.6ドル、昨年12月安値となった870ドル台から880ドル台辺りまでが当面の上値目標に。

ドル円・日足チャート 2018/5/30 - 7/3ドル円は30銭のドル安円高となって6日ぶりの反落。東京市場では日経平均の上昇とともに上値トライの展開で前日高値を超えると5月22日(111.19)以来、1カ月半ぶりのドル高円安水準となる111円10銭台まで上昇。しかし日経平均の反落に連れて110円70銭台まで下落。欧州序盤には再び111円10銭台の高値を試してまたも反落、ダブルトップを形成する形となって株安と金利低下の流れにも連れての軟調推移。ネックラインとなる110円70銭台を割り込むと同時に売り圧力が強まり、今朝の東京市場ではダブルトップの値幅40銭分下げて110円30銭台に到達。ドル高円安トレンドはいったん巻き戻された形となり、109円台後半から111円までのレンジでの保ち合いの様相にも。雇用統計上振れなどをきっかけに111円を再度しっかり上抜けると111円台後半辺りまでは上値を伸ばす可能性も、米中の貿易関税発動でリスク回避の流れが強まって109円後半の節目を割れるとトレンド逆転の可能性が高まり、当面の下値目安は4月前半高値圏、107円台前半も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/3終値とチャート

4日の国内金価格は30円高、0.63%の反発。前日の下げ幅を上回る上げ幅となり、レジスタンスとなっていた9日移動平均線(4777)を上抜けて4780円の節目超え。NY金のいったんは下げ止りの可能性にサポートされ、6月末の4749円が当面の安値となって上値と下値をともに切り上げ始めた可能性も。当面の上値目標は4月高値から今回の安値までの38.2%戻しとなる4841円付近まで。予想に反して今回の安値が当面の安値とならなかった場合には、昨年1月安値4677円近辺が次の下値目安にも。

プラチナ価格は+86円、2.76%の大幅反発となって前日の大幅下落の61%戻し。上昇率としては2017年1月4日(+128円、3.52%)以来、1年半ぶりの大幅高。9年5カ月ぶり安値となった3117円が当面の大底?となる可能性も残しての反発局面が続き、3260円の節目を突破できれば6月末高値3320円近辺までが次の上値目安にも。逆の展開で安値再更新の場合には3070円程度までが次の下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格7/4とチャート

2018年7月4日(水)時点の相場
国内金4,782 円 7/4(水) ▲30(0.63%)
国内プラチナ3,203 円 7/4(水) ▲86(2.76%)
NY金1,253.5 ドル 7/3(火) ▲11.8(0.95%)
NYプラチナ846.3 ドル 7/3(火) ▲32.9(4.04%)
ドル円110.57 円 7/3(火) ▼0.31(0.28%)

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