金プラチナ短期相場観

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米住宅市場にも下振れリスク

更新日:2018年8月23日(木)

米新築・中古住宅販売件数 2018年7月FOMC議事要旨では、米国経済の力強さが続いており、9月利上げを示唆するとともに、世界的な貿易摩擦が企業や家計に及ぼす影響についても議論され、新興国市場や住宅市場にも下振れリスクを指摘する向きもあったようです。

この日、全米リアルター協会(全米不動産業者協会)が発表した7月の中古住宅販売件数は、市場予想の540万件を下回り、534万件となりました。
住宅販売件数の9割を占める中古住宅販売件数は、前月比では4カ月連続の減少となり、2016年8月以来ほぼ2年ぶり低水準に落ち込んでいます。4カ月連続の減少は2013年以来、5年ぶり。
引き続き在庫不足が要因との見方がある一方で、7月には在庫が安定したことから、価格上昇と金利上昇が主要因との見方もあるようです。

なお、新築住宅販売件数も6月分では63.1万件となり、8カ月ぶり低水準となっていました。
新築も中古も昨年11月が近年のピークとなり、伸び悩む状態が続いています。

米NAHB住宅市場指数 2018年8月先週発表された、住宅建設業者の景況感を示す、NAHB住宅市場指数の8月分は67となり、11カ月ぶりの水準へと低下しています。
構成指数のうち、現況指数も11カ月ぶりの水準へと低下し、半年後の販売見通しを示す指数は2016年11月以来、1年9カ月ぶりの水準へと落ち込みました。

米住宅市場では、住宅販売件数も、住宅建設業者の景況感も依然として高水準にはありますが、ピークアウト警戒感が漂い始め、今後の見通しもあまりよろしくない状況となっています。

NY金・日足チャート 2018/7/19 - 8/2222日のNY金相場は+3.3ドル、0.28%高となって4日続伸。4日続伸となるのは今年最高値1369.4ドルまで上昇した4月11日以来、4カ月ぶり。米政局への不透明感などを背景にドル安基調はこの日も続き、ユーロドルは5日続伸、ドルインデックスは5日続落。しかし、ユーロドルは1.16ドル、ドルインデックスは95.00ポイント、それぞれ節目水準で流れを押さえられた状態となり、反転も予想される状況に。これに伴いNY金も十字線に近い足型を残して調整の動きにもなりやすいところ。短期トレンドは好転も週末のジャクソンホールでのパウエルFRB議長講演を控えて様子見状態にも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/7/19 - 8/22NYプラチナ相場は+0.7ドル、0.09%の小反発。時間外には一時790ドル割れも前日安値を下回らず、NY朝には800ドル超えへと反発も前日高値を超えられず、790ドル台半ばを中心にもみ合う展開に。800ドルラインに抵抗感はないものの、800ドル台を維持するほどの堅調さにも欠ける状態。勢いで810ドル前後までは上値を試す可能性はありそうだが、金の調整局面に連れる展開も予想され、780ドル程度までを維持できるかどうかが反発局面継続に向けてのポイントにも。770ドル台を下回るようだと安値再更新へと向かう可能性も。

ドル円・日足チャート 2018/7/19 - 8/22ドル円は0.33%のドル高円安となって続伸。トランプ米大統領の「中国がさらに大きくなることを許容することはない」発言を受けて東京市場では110円ちょうど付近まで下落。しかし、この水準では底堅く、株価反発などにも連れて午後には110円台半ばを回復。ただし米国政治に対する不透明感によるドル売りもあって上値も限定的に。既に織り込み済みの9月利上げについてはFOMC議事要旨で再確認することとなり、今朝の東京市場では110円60銭台へと堅調推移。109円台前半までの下値目安に対しては21日の109円70銭台までにとどまり、目先は110円ちょうどから111円ちょうどまでのレンジで保ち合う形となり、ドル安円高トレンド終息か延長か、という状態。111円台へと上昇できればトレンド転換で7月高値圏112円台後半を目指す流れにも。あらためて110円を割れると円高トレンド延長で109円付近再トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/22終値とチャート

23日の国内金価格は+18円、0.4%高となって5日続伸。5日続伸となるのは1月9日以来、7カ月ぶり。下落基調が続く9日移動平均線(4536)を3週間ぶりに上抜けて、短期トレンド好転に向けた流れは続くものの、NY金の一服感に連れる展開にも。そうなれば5日続伸でも16日の急落分を取り戻せないまま調整局面入りへ。4月からの下落幅の23.6%戻し(4584)が当面の抵抗水準。

プラチナ価格はわずかに-1円となり、5日ぶりの小反落。8月半ばまでの保ち合い推移の時にはもみ合い状態となっていた9日移動平均線(3027)に上値を押さえられる形で反発基調一服。早めに上抜けて節目の3070円台トライへと向かいたいところだが、再び9日線とのもみ合いとなるようだと反発基調腰折れも。
※参考:金プラチナ国内価格8/23とチャート

2018年8月23日(木)時点の相場
国内金4,553 円 8/23(木) ▲18(0.40%)
国内プラチナ3,026 円 8/23(木) ▼1(0.03%)
NY金1,203.3 ドル 8/22(水) ▲3.3(0.28%)
NYプラチナ793.7 ドル 8/22(水) ▲0.7(0.09%)
ドル円110.55 円 8/22(水) ▲0.36(0.33%)

8/22(水)のその他主要マーケット指標

ユーロ圏消費者信頼感指数は1年3カ月ぶり低水準、減速止まらず 8/24(金)

米住宅市場にも下振れリスク 8/23(木)

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