金プラチナ短期相場観
国内金価格5000円台6日連続は過去6位タイ
更新日:2019年2月25日(月)
週明け、トランプ米大統領は3月1日の貿易協議期限延長とその間の対中制裁関税引き上げ見合わせの意向をツィートし、中国側の報道でも「通貨とサービスでも協議進展」などと伝えられ、米中貿易協議進展への期待感は高まりつつあり、英国ではメイ首相がEU離脱日を最長2カ月延期する案を検討、とも伝えられています。
世界の主要リスク要因の期限延長により、2月最終週はリスク選好地合いでのスタート。
国内金価格は先週月曜日、18日に5000円台へと上昇するとここまで6日連続で5000円台を維持。過去10年間では、31日連続(2015年5-6月)、27日連続(2017年12-2018年2月)、23日連続(2015年1-2月)、18日連続(2013年1-2月)、16日連続(2013年3-4月)に続き、6位タイ(2017年9月に2回、2013年4月と並び4回め)となっています。
単独6位となる可能性は十分ありそうですが、5位に向けてはあと連続10日以上が必要となり、やや微妙な状況でもあります。
一目均衡表では、日足、週足ともに三役好転状態が続き、月足でもほぼ三役好転(※転換線4775<基準線4793)の強気相場となっていますが、同時にサイクル的には強気転換の最終フェーズ入りしていることにもなります。
8月からの上昇トレンドでは、足下の急騰で上昇チャネルをオーバーランして戻ってきた状態となり、2015年1月高値(5298)と2018年1月高値(5127)を結ぶ長期抵抗線上でいったん上値を押さえられた形にもなっています。
今後、この長期抵抗線は春に向けて5000円台前半へと切り下がり、8月以降の上昇チャネル下限は3月以降、5000円台後半へと切り上がって行きます。
3月に向けては、この長期抵抗線と中期上昇チャネルとの攻防にもなり、水準としては5000円台半ばを維持できるかどうかが、その分岐点にも。
米中動向、英EU動向、そして米FRBの政策動向に左右される状態も続きます。
25日の国内金価格は+26円、0.52%の反発。NY金が先週末水準1330ドルで膠着状態のまま週明けを迎え、為替は一時110円80銭台へと若干の円安でスタートしたことにも支えられ、国内金価格は先週末の大幅調整の半値弱の折返し。短期堅調推移の流れを維持する形となり、高値保ち合い形成の様相にも。目先、5030円から5090円台までのレンジ推移も予想され、下方向に抜け出した場合には4970円前後、21日移動平均線(4966円)辺りまでが調整幅拡大の目安に。上方向に高値更新となった場合には昨年高値更新トライで5130円台を目指す展開にも。
国内プラチナ価格は日足一目均衡表では三役好転を果たし、週足では一役好転と転換線上抜け、雲の下限上抜けで好転に向けた揉み合い推移の様相にも。しかし、月足ではほぼ三役逆転(※転換線は上抜け)の弱気相場が続きます。
短期的な回復基調が今後も続けば、徐々に中長期地合いも改善していく可能性もありますが、2015年1月高値(5193)と2018年1月高値(3843)を結ぶ長期抵抗線が目前に迫ります。3月に向けて3300円台から3200円台へと切り下がるこのラインとの攻防が、中期以上の地合い回復持続に向けた重要な分岐点にもなりそうです。
25日のプラチナ価格は+74円、2.35%の大幅反発。NYプラチナが先週末高値付近847ドルへとジリ高推移で週明けをスタートしていることにもサポートされ、上昇率では今年最大、昨年11月2日(+104円、3.2%)以来ほぼ4カ月ぶりの大幅上昇。水準としては11月29日(3234)以来、3カ月ぶりの高値水準に。先週後半にはいったん上値を押さえられた90日移動平均線(3152)を11月30日以来3カ月ぶりにしっかりと上抜けた勢いで、11月12日以来3カ月半ぶりに200日移動平均線(3198)も上抜け。昨年末以降、3000円割れを何度も試しながらも反発し、底値保ち合いからも抜け出した形にもなっており、短期的には多少の調整も、中期的には11月高値保ち合い圏、3350円近辺を目指すような流れとなる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格2/25とチャート
- 2019年2月25日(月)時点の相場
-
国内金 : 5,056 円 2/25(月) ▲26(0.52%) 国内プラチナ : 3,221 円 2/25(月) ▲74(2.35%) NY金 : 1,332.8 ドル 2/22(金) ▲5.0(0.38%) NYプラチナ : 845.9 ドル 2/22(金) ▲19.6(2.37%) ドル円 : 110.69 円 2/22(金) ▼0.02(0.02%)
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