金プラチナ短期相場観

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フィリー指数3月はマイナス圏から急回復も見通しは低調

更新日:2019年3月22日(金)

フィラデルフィア連銀製造業景況指数 2019年3月3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は13.7。市場予想の4.8を大幅に上回り、2年9カ月ぶり低水準となった2月の-4.1からも急反発。2月のマイナス圏入りが一時的な下振れにとどまる可能性を残して2カ月ぶりの水準を回復。

新規受注が2年9カ月ぶり低水準となった2月の-2.4から3月は1.9へ、出荷も2年5カ月ぶり低水準となった2月の-5.3から3月は20.0へといずれもマイナス圏から反発し、回復基調を支えた様子です。
ただし、半年先の見通しを示す期待指数は21.8となって2016年2月(17.1)以来、3年1カ月ぶりの低水準。なかでも新規受注見通しは19.8と、2011年9月(19.6)以来、7年半ぶりの低水準に落ち込んでいます。

期待指数はリーマンショック以降の低水準となる20ポイント割れに近づきつつある状態でもあり、2017年のピークアウト以降の低下基調が今後も続くのか、下げ止まるのかが注目されます。

3月に急反発した総合指数も6カ月平均でトレンドを見ると8カ月続落で2年2カ月ぶり低水準となっています。
先週発表されたNY連銀製造業景況指数の6カ月平均も4カ月続落で1年9カ月ぶり低水準となっていました。
月々の強弱では逆行する場面もあるものの、NY連銀でもフィラデルフィア連銀でも、トレンドとしてはピークアウト後の減速基調が続いています。

NY金・日足チャート 2019/2/14 - 3/2121日のNY金相場は+5.6ドル、0.43%の反発。FOMC直後の急騰でつけた高値1317ドルを時間外に更新、ロンドン時間には3週間ぶり高値となる1320ドルまで上昇したのがピークとなり、NY市場にかけては株高ドル高の流れに押されて巻き戻しの展開に。節目の1310ドルを割り込むとNY午後には一時1300ドル付近まで下落する場面も。低下基調の20日移動平均線(1304.3)に支えられる形にはなったものの、保ち合い上方ブレイク後の急騰も一時的に終わり、仕切り直しの状態に。あらためて1310ドル超へと再上昇できれば1330ドル台までが上値目標に、下値を切り上げるフラッグ状態の保ち合い下限1300ドルを割れた場合には1260ドル台辺りまでが次の下値目安にも。

NYプラチナ・日足チャート 2019/2/14 - 3/21NYプラチナ相場は+1.5ドル、0.17%高となって5日続伸。5日続伸以上は2月末以来で今年2回め。時間外から堅調推移となって欧州時間には870ドルをはさんでの保ち合い推移、NY朝には870ドル台後半へと一段高。しかし、上値目標880ドルには少し及ばず3月1日高値(877.1)以来の水準まで上昇して急反落。長めの上ヒゲを残したNY引け後には860ドル割れへと軟調推移となり、上値トライ一服の様相にも。

ドル円・日足チャート 2019/2/15 - 3/21ドル円は20銭弱のドル高円安となって5日ぶりの反発。FOMC後の売り圧力は欧州時間まで続き、2月15日(110.26)以来1カ月ぶりの安値水準となる110円30銭近辺では下げ渋り。NY時間には3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が好結果となったことをきっかけに買い戻しの流れが加速、コンファレンス・ボードの2月景気先行指標総合指数も111.3から111.5へと上昇したことも好感され、110円30銭台から一時110円90銭台まで上昇。下値目安110円前後には少し及ばず、底堅さを見せて下値トライ一服の様相にも。今朝の東京市場では上昇スタートの日経平均の上げ幅縮小とともに110円台後半でやや軟調推移の展開に。FOMC後に割り込んだ111円ライン付近には90日移動平均線(111.01)も通過し、目先の抵抗水準となる可能性も。そうなれば再度110円前後を試しに行く可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/21終値とチャート

祝日明け、22日の国内金価格は-27円、0.54%安となって4営業日ぶりの反落。FOMC後のNY金急騰とドル安円高急進も翌日には急速に巻き戻され、2日前には上値トライへの兆しもあった国内金価格も巻き戻し。4980円から5020円までのレンジで保ち合い推移の展開へと逆戻り、今度は下値警戒感も高まる状況にも。保ち合い下抜けとなった場合には4920円台までが下値目安に、上抜けへと切り返す展開となれば今年高値(5091)更新トライが次の目標にも。
週間ベースでは+6円、0.12%の小幅続伸。

プラチナ価格は-18円、0.55%安で4日ぶりの反落。もし21日が平日であれば上値目標3300円到達と今年高値更新の可能性もあったものの、日柄の不運で上値トライを終えてしまった可能性も。ただし、流れとしては強気状態を維持する状況でもあり、あらためて3280円台を上抜けるようなら、今年高値(3329)更新トライが次の上値目標にも。
週間ベースでは+96円、3.03%の大幅続伸。
※参考:金プラチナ国内価格3/22とチャート

2019年3月22日(金)時点の相場
国内金4,989 円 3/22(金) ▼27(0.54%)
国内プラチナ3,266 円 3/22(金) ▼18(0.55%)
NY金1,307.3 ドル 3/21(木) ▲5.6(0.43%)
NYプラチナ861.1 ドル 3/21(木) ▲1.5(0.17%)
ドル円110.82 円 3/21(木) ▲0.17(0.15%)

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