金プラチナ短期相場観
金価格の中期サポート水準は4800円、プラチナは3400円に
更新日:2019年4月22日(月)
平成最後の週を迎えた国内金価格は、横ばい推移の52週移動平均線(4821)を大きく上回る水準にあり、上昇軌道の20週移動平均線(4919)にサポートされる状態でスタート。
週足の一目均衡表では、軟調推移となってきた転換線(4987)に上値を押さえられ、横ばい推移の基準線(4900)が目先のサポートになるかどうかという状態。
現在の価格水準は雲の上限(4793)と26週前の価格水準(4765)を大きく上回り、二役好転で一役は逆転目前。
中期的な強気地合いは維持しながらも、昨年8月以降急ピッチで水準を切り上げてきたトレンドは崩れつつあり、2月につけた今年高値を起点とする抵抗線にも上値を押さえられる状態が続きます。
軟調推移のNY金と膠着状態の為替を反映する現在の流れがまだしばらく続くようなら、2月以降の抵抗線を超えられない状態が続く可能性もありそうです。
ただし、月末月初の大型連休中には米FOMCも控えており、声明文やパウエル議長会見で今後の見通しに変化が見られるようだと、この流れが加速、あるいは逆転という展開もあり得ますが、米国のインフレ基調に変化が見られない現状からはそれほど大きな変化は見込めないかもしれません。
国内連休中の為替の波乱などがなければ、現在の流れが急加速、急反発といった可能性は低いのかもしれません。
5000円超のピーク水準での推移を終え、4800円から5000円までのレンジに下方シフトしてきた状態の国内金価格は、今後しばらくはこのレンジ内推移も予想され、中期的なサポート水準は4800円ライン、ということにもなりそうです。
22日、NYは3連休明け、欧州は4連休の4日め、国内は通常の週明け。時間外のNY金は1270ドル台後半でやや堅調気味にスタート、膠着状態の為替は一時111円90銭割れから小反落スタートの日経平均の下げ幅縮小とともに112円手前まで反発。国内金価格は+9円、0.18%高となって7営業日ぶりの反発。4910円の節目手前で折り返し、右肩上がりの90日移動平均線(4925)割れを一時的にとどめてこの水準を回復。90日線以上を維持できるかどうかが節目割れ回避と短期地合い回復へのポイントとなり、4月の6年連続上昇に向けてのサポートラインにも。下落基調の21日移動平均線(4961)付近が目先の抵抗水準にも。4910円を割れると上昇基調の200日移動平均線(4798)近辺、4800円前後までが当面の下値目標に。
国内プラチナ価格は52週、20週移動平均線などを大きく上回る水準にはあるものの、上昇軌道に入った20週移動平均線(3184)は52週移動平均線(3223)を上抜けておらず、中長期的にはまだ強気相場とも言い切れない状態。
それでも週足の一目均衡表では三役好転状態が続く強気相場。目先は遅行線にとっての抵抗水準となり得る雲の下限が次週には3530円台まで低下、この抵抗水準を突破することになれば雲の上限3607円が次の上値抵抗水準候補にも。
裏を返せば3530円台をこえることができれば3600円付近まで上昇する可能性も想定され、3000円から3400円までを主要レンジとしてきた時期を終え、本格的に3400円から3800円までのレンジへと上方シフトした可能性が高まることにもなりそうです。
プラチナ価格の当面の、中期的なサポート水準も3400円付近に上方シフトしてきた可能性もありそうです。
NYプラチナは900ドル台後半から910ドル付近へと堅調スタート、22日の国内プラチナ価格は+10円、0.29%高となって3日続伸。昨年3月22日(3504)以来、1年1カ月ぶりの高値水準となり、3500円の大台回復も目前に。仮に価格水準が横ばい推移となった場合でも90日移動平均線(3167)の上昇は続き、今週末にはゆるやかな上昇軌道の200日移動平均線(現在3177)を上抜けることになり、200日以下の移動平均線と価格ラインが上から昇順に並ぶパーフェクトオーダー完成見込み。910ドルの節目水準での攻防状態にあるNYプラチナが一段高へと向かえば、国内価格も短期上値目標3530円台に向けた流れが加速することにも。
※参考:金プラチナ国内価格4/22とチャート
- 2019年4月22日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,925 円 4/22(月) ▲9(0.18%) 国内プラチナ : 3,498 円 4/22(月) ▲10(0.29%) NY金 : 1,276.0 ドル 4/18(木) ▼0.8(0.06%) NYプラチナ : 903.7 ドル 4/18(木) ▲12.4(1.39%) ドル円 : 111.92 円 4/19(金) ▼0.07(0.06%)
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