金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏消費者信頼感指数は下げ渋り、米国では上げ渋り

更新日:2019年9月21日(土)

消費者信頼感指数 ユーロ圏・米国 2019年9月欧州委員会が発表したユーロ圏消費者信頼感指数の9月速報値は-6.5。市場予想の-7.0を上回り、8月の-7.1からも上昇。昨年12月以降の10カ月間では、5月(-6.5)と並んで最高水準。しかし、最近では-7ポイントをはさんでの保ち合い推移となって下げ渋り、という状態です。
ユーロ圏の消費者信頼感指数は2017年12月に-2.8となり、2000年8月(-2.0)以来、17年4カ月ぶり高水準を記録。その1年後、2018年12月には-7.8まで急低下。2017年2月(-8.2)以来、1年10カ月ぶり低水準となっていました。その後下げ渋り状態での保ち合い推移で現在に至ります。
水準としては長期平均-10.7を大きく上回る水準で下げ止まり、横ばい推移となっています。
ドイツ製造業を筆頭にユーロ圏の景況感や貿易などは低迷し、ドイツではリセッション入りが警戒される状況のなか、消費センチメントだけは比較的好調を維持しています。

米国では、コンファレンスボードが発表する消費者信頼感指数では8月に135.1。こちらは2018年10月に137.9となって2000年9月以来18年ぶり高水準を記録。その後は2019年1月に120.2(1年半ぶり低水準)へと急落し、伸び悩み。反発傾向も上げ渋り、という状態となっています。
また、ミシガン大が発表する消費者信頼感指数でも、2017年10月に100.7と13年9カ月ぶり高水準を記録。その後は2018年3月の101.4、2018年9月の100.1、2019年5月の100.0とピーク水準を切り下げて今年8月には89.8、2年10カ月ぶり低水準へと急落しています。
米国の消費センチメントはピークアウトし、上げ渋りの状態です。

米国でも夏場にかけてはリセッション入りへの警戒感が強まる時期もありましたが、やはり製造業PMIの下振れや輸出の減少、住宅市場の低迷などが続いたなかでも消費センチメントだけは高水準を維持して米国経済の牽引役となってきました。

米国でもユーロ圏でも重要な役割を担う消費が好調であることが、危機回避への役目を果たしてはいますが、伸び悩み、上げ渋る状況が、金融政策のスタンスで意見が分かれる要因の一つにもなっているのかもしれません。

NY金・日足チャート 2019/8/16 - 9/2020日のNY金相場は+8.9ドル、0.59%の反発。イベント通過後の膠着感から1510ドルをはさんでの小幅保ち合いがNY午前まで継続。午後には米中協議で訪米中の中国代表団が予定されていた農家視察をキャンセルして帰国する見通しと伝えられ、またしても協議進展期待が後退。株価急落・金利急低下に伴い、NY金は1510ドル付近から1520ドル半ばへと急騰。その前にはサウジの石油施設攻撃に関与した可能性があるイランに対して、米国がイラン中銀などを対象に追加制裁を発表していたこともリスク回避の流れを増幅させた可能性も。20日移動平均線(1524.1)にぶつかる状態で週末を迎えており、週明けもこれらの状況が変わらず、あるいは悪化してこのラインが抵抗線とならなければ1530ドル台へと一段高の展開も。
週間ベースでは+15.6ドル、1.04%高となって4週ぶりの反発。

NYプラチナ・日足チャート 2019/8/16 - 9/20NYプラチナはわずかに+0.2ドル、0.02%の小幅続伸。940ドル前後から950ドルまでの小幅レンジでの保ち合いの展開となり、NY引けにかけては金に連れる形の反発局面で週末を迎え、940ドル台後半へ。週明けにもこの水準を維持できれば、今年高値980ドル台を当面の目標として上値トライ再開へとつながる可能性も。下方向には930ドルが重要なサポート水準となり、これを割り込めば900ドルの大台を大きく割り込むような展開となる可能性も。
週間では-9.6ドル、1.01%の続落。

ドル円・日足チャート 2019/8/19 - 9/20ドル円は50銭弱のドル安円高で続落。欧州時間までの調整局面では90日移動平均線(107.71)にサポートされ、NY時間にかけては株高の流れにも連れて108円台へと反発。しかしNY午後には中国の米農家視察キャンセル報道をきっかけにリスク回避の円買い急進となって107円50銭台まで下落。9月初旬からの反発局面はほぼ終息状態となり、流れは調整局面入りの様相にも。90日線を割り込んだことで、次のサポート候補は20日移動平均線(107.10)付近。ここでサポートされない場合にはいずれ8月の安値保ち合い上限、106円半ばまでの一段安という展開にも。
週間では-0.52円、0.48%安で4週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/20終値とチャート

2019年9月21日(土)時点の相場
国内金5,588 円 9/20(金) ▲8(0.14%)
国内プラチナ3,466 円 9/20(金) ▲27(0.79%)
NY金1,515.1 ドル 9/20(金) ▲8.9(0.59%)
NYプラチナ942.6 ドル 9/20(金) ▲0.2(0.02%)
ドル円107.56 円 9/20(金) ▼0.47(0.44%)

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