金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏製造業PMI、10月は北部勢下げ渋りも南欧勢は低迷

更新日:2019年11月5日(火)

ユーロ圏製造業PMI 2019年10月ユーロ圏の製造業PMIは、2012年10月(45.4)以来6年11カ月ぶり低水準となった9月の45.7から10月は0.2ポイント上昇。しかし、節目50割れは9カ月連続となり、依然として過去7年間では2番めの低水準。
ドイツの10月改定値も速報値からは0.2ポイント上方修正され、10年3カ月ぶり低水準となった9月の41.7からは0.4ポイントの上昇。しかし、節目50割れは10カ月めに突入し、直近4カ月は40台前半の超低空飛行。10月の42.1は過去10年間で2番めの低水準。
ドイツでは新規受注が13カ月連続で減少し、雇用削減の動きも一段と加速し、底入れの目処はたちにくい状況が続きます。

<ユーロ圏製造業PMIランキング-2019年10月>
1位:ギリシャ=53.5:小幅続落で4カ月ぶり低水準、9カ月連続1位。
2位:フランス=50.7:2カ月ぶり高水準、3カ月連続50超。
3位:アイルランド=50.7:半年ぶり高水準で50超回復。
4位:オランダ=50.3:6年4カ月ぶり低水準。
5位:イタリア=47.7:7カ月ぶり低水準、13カ月連続50割れ。
6位:スペイン=46.8:続落で6年半ぶり低水準、5カ月連続50割れ。
7位:オーストリア=45.5:2カ月ぶり高水準、7カ月連続50割れ。
8位:ドイツ=42.1:2カ月ぶり高水準、10カ月連続50割れ。

9月から反発したのは、フランス、アイルランド、オーストリア、ドイツの北部勢。
北部勢ではオランダが唯一9月から低下、ギリシャ、イタリア、スペインの南欧勢も低迷。

水準はともかく、ドイツとフランスの反発によってユーロ圏の数値も下げ渋る結果とはなりましたが、オランダが50割れ警戒水準となり、イタリア・スペインと中堅国の低迷も続きます。

NY金・日足チャート 2019/10/1 - 11/44日のNY金相場は先週末からわずかに-0.3ドル、0.02%の小幅続落。雇用統計の好結果を改めて再認識する形で景気減速への警戒感も払拭方向へ、米中貿易交渉第1段階の合意署名に向けた進展期待と合わせてリスク選好ムードの週明け。NYダウが7月以来3カ月半ぶりに過去最高値を更新し、米株は主要3指数揃っての過去最高値。ドイツDAXも1年5カ月ぶり高値となるなど世界同時株高が金の重石にも。しかし、NY金の下値も意外と堅く1510ドル台前半を中心に小幅揉み合い推移に終始。短期的な流れは上方向ながら、1520ドルの抵抗水準に上値を押さえられる状態。下方向には1490ドルが重要なサポート水準に。

NYプラチナ・日足チャート 2019/10/1 - 11/4NYプラチナは-15.3ドル、1.6%の大幅反落。先週末の大幅高の大半を帳消しにする急反落。急上昇で上値目標950ドル台にきなり到達し、10月序盤の高値圏にも達した一服感などから、格好の戻り売りポイントにもなった様子で株高の流れとは逆行。910ドル台から950ドル台までが当面の主要レンジとなり、足場固めができれば上値再トライのチャンスも。

ドル円・日足チャート 2019/10/1 - 11/4ドル円は40銭弱のドル高円安で続伸。文化の日の振替休日で休場の東京市場を108円20銭台でのフリーズ状態でやり過ごし、欧州時間からリスク選好の流れがスタート。ドイツとユーロ圏の10月製造業PMIが速報値から上方修正されて円安をサポートし、米中首脳会談への期待感も高まり、株高の流れとともに108円60銭台までコンスタントに買われる展開に。今朝の東京市場でも108円70銭台へと堅調な流れが続く様子も。下値トライへと向かう可能性もあった流れは巻き戻され、108円から109円までの1円のレンジで保ち合い形成の様相にも。反発基調が続き、109円台へと抜け出すようならトレンド好転で110円台半ばまでが次の上値目標に。逆に108円割れへと反落の展開となれば下値模索再開で107円付近までが下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/4終値とチャート

5日の国内金価格は+21円、0.37%高で3営業日続伸。NY金の下げ渋りと円安にサポートされての一段高で10月28日(5723)以来、1週間ぶりに近年最高値を更新。勢いは強くはないものの、もう一段の上値を試しそうな流れにも。並行状態でゆるやかな上昇軌道を描く9-21日移動平均線が堅調地合を示す状態に。5760円台辺りまでが上値目安となり、5660円台から21日線(5670)が当面の下値サポート水準に。

プラチナ価格は+39円、1.11%高となって4営業日続伸。月曜日が祝日でなければ今年高値を更新していたはずの勢いはやや失速。それでも今年2番めの高値(9/24:3544)を上回り、今年高値となった9月5日(3584)以来2カ月ぶりの高値水準。この水準からは4年越しの下降チャネル脱出をかけた攻防ラインにぶつかり、上値が重くなる可能性も。目先、3560円近辺までの上昇余地はありか。
※参考:金プラチナ国内価格11/5とチャート

2019年11月5日(火)時点の相場
国内金5,741 円 11/5(火) ▲21(0.37%)
国内プラチナ3,548 円 11/5(火) ▲39(1.11%)
NY金1,511.1 ドル 11/4(月) ▼0.3(0.02%)
NYプラチナ938.7 ドル 11/4(月) ▼15.3(1.60%)
ドル円108.57 円 11/4(月) ▲0.38(0.35%)

11/4(月)のその他主要マーケット指標

米貿易赤字9月は縮小、ただし輸出入ともに5カ月ぶり低水準 11/6(水)

ユーロ圏製造業PMI、10月は北部勢下げ渋りも南欧勢は低迷 11/5(火)

米10月雇用統計は想定以上、製造業景況感は想定未満 11/2(土)

サービス横ばい、商品デフレ、著しいインフレ上昇には程遠く 11/1(金)

FOMCは「適切に行動」削除、3回の予防的利下げでいったん中立へ 10/31(木)


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