更新日：2020年2月17日(月)
内閣府が今朝発表した10-12月期のGDP速報値は市場予想の前期比年率-3.8％に対して-6.3％と大幅下振れ。消費増税に伴う駆け込み需要の反動や暖冬などが想定以上に影響したようで、5四半期ぶりのマイナス成長。1-3月期も暖冬と新型コロナウイルスの影響によるマイナス成長も予想され、2四半期連続マイナス成長となる可能性も。中国の景気減速やドイツのリセッションを警戒する前に日本のリセッションを心配すべき状況にもなってきました。
これを受けて週明け東京市場朝は一時的に株安と円高が進行する形でスタート。為替は109円80銭台から70銭近辺まで小幅急落の反応も2時間後には109円80銭台を回復して先週末水準。時間外のNY金も先週末水準1580ドル半ばで小康状態、NYプラチナは960ドル台後半から970ドル付近での小動き。
国内金価格は6000円の大台ラインをはさんでの三角保ち合い傾向が年初から続いていましたが、これを上方ブレイクする形にもなってきました。
直近26日間の高値と安値の中央値を示す「基準線」は1週間前の5926円から、先週末に6000円の大台超え、今朝時点で6016円まで水準を切り上げ。その上には、直近9日間の高値と安値の中央値を示す「転換線」が1週間前に6000円の大台超え、今朝時点で6022円へと上昇してサポートラインを形成。価格ラインを今日から数えて26日前に移動した「遅行線」は1月9日の位置。今年高値を更新した先週末、価格が6068円へと上昇した時点での遅行線は1月8日。40年ぶりに6000円台へと急騰し、1ヵ月余り更新されたなかった今年高値6061円を記録した日。
遅行線が価格ラインにぶつかって跳ね上がる、強気相場の典型的なパターンにも。急反落警戒感を抱えながら、もう少し上値を伸ばす可能性もありそうです。
短中期的なサポートラインとしては、12月安値からここまでの上昇値幅の23.6％戻し（5962）から2月安値（5959）辺り、5960円近辺も。
17日の国内金価格は+17円、0.28％高で3日続伸。6営業日連続6000円台を維持し、2営業日連続で今年高値を更新、40年ぶり高値水準で高止まり。90日移動平均も5759円まで上昇しており、仮に価格が現状水準付近での横ばい推移が続いた場合、来週には5790円台まで上昇し、2019年高値（5790）を超えることに。21日移動平均線は1週間前に6000円の大台に到達し、今朝時点では6018円。年初こそ突発的な急騰で価格は6000円台を記録しましたが、当時の21日移動平均は5703円。乖離率は+6.28％から現在の+1.11％まで急縮小。もはや金価格6000円台は常態化。短期的には小幅保ち合い上方ブレイクに伴う上値トライの流れで6100円近辺の上値目標に向けて接近中。仮に、急反落となって下値サポート6030円台割れ、6030円まで下落した場合の下落率は0.90％。昨年来の平均騰落率0.43％の倍以上にはなるものの、昨年来で騰落率0.9％以上の日は27日。確率的には決して低くはないサポート割れへと反落なら6000円を割れて5980円近辺までが調整目安に。
プラチナ価格は昨年6月以降の中期上昇トレンドが続きますが、1月16日の3921円でいったんピークアウト。調整局面が続いておよそ7ヵ月間の上昇値幅の23.6戻し（3697）ラインとの攻防となっています。三角保ち合いを下抜ける形にもなりつつあり、このまま一段安へと向かうようなら、今週3560円台から3600円台へ、来週には3700円台へと急上昇する雲の上限にサポートされるかどうか。上方向には基準線（3776）の下で推移する転換線（3738）が目先の抵抗水準にも。
17日のプラチナ価格は-17円、0.46％の反落。下落軌道に入った21日移動平均線（3769）の下で下落する9日移動平均線（3712）に上値を押さえられる、短期下落トレンドの典型例のような状態となっての軟調推移。抵抗水準を3800円から3700円近辺へと大きく切り下げる形にもなり、3680円の下値サポートを割れると一段安の展開も予想され、下値目安は今年安値を更新し、3600円の大台ライン付近まで。3710円超へと切り返すことができれば3800円の大台回復トライへと向かう展開にも。
※参考：金プラチナ国内価格2/17とチャート
2020年2月17日(月)時点の相場
国内金：6,085 円 2/17(月) ▲17(0.28％)
国内プラチナ：3,688 円 2/17(月) ▼17(0.46％)
NY金：1,586.4 ﾄﾞﾙ 2/14(金) ▲7.6(0.48％)
NYプラチナ：968.8 ﾄﾞﾙ 2/14(金) ▼5.9(0.61％)
ドル円：109.79 円 2/14(金) ▼0.02(0.02％)