金プラチナ短期相場観

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転職者と非転職者との賃金格差拡大、18年ぶり高水準に

更新日:2020年2月18日(火)

転職者と非転職者の賃金上昇率格差 2020年1月米労働省が先週発表した月次求人労働異動調査で、自発的に離職する人の割合を示す離職率は12月に2.3%。2019年7-8月には2.4%まで上昇し、2001年4月(2.4)以来、18年3カ月ぶり高水準となっており、ほぼ過去最高水準に到達した状態となっています。

アトランタ連銀が先週発表した、個人時給の中央値を前年比3カ月移動平均で示す、賃金上昇トラッカーは1月に+3.8%となり、2019年6-7月(+3.9%)以来、半年ぶりの高水準。+3.9%は2009年以降での最高水準。何度かこの水準まで上昇して反落する展開が繰り返されました。現在も近年のピーク水準付近まで上昇してきた状態です。

この賃金上昇トラッカーのデータによれば、転職者の賃金上昇率は12月の前年比+4.4%から1月は+4.7%へと急上昇。2007年10月(4.8%)以来、12年3ヵ月ぶりの高水準。
これに対して非転職者の賃金上昇率は12月の+3.3%から1月は+3.0%へと低下。1年半ぶり低水準となりました。
この結果、転職者と非転職者の賃金上昇率格差は12月の1.1%から1月は1.7%へと急拡大。過去最大となった2001年8月(1.8%)以来、18年5カ月ぶりの高水準となっています。

米労働市場では完全雇用の状態が続き、人材不足も指摘される状況下で、転職者と非転職者の賃金格差が過去最大レベルまで拡大し、離職率も過去最高水準まで上昇し、いずれもピークアウトを迎えようかという状態となってきている可能性もありそうです。

ドル円・日足チャート 2020/1/14 - 2/1717日のNY市場はプレジデンツ・デーの祝日で休場。NY金は週明け時間外に1580ドル半ばで揉み合い、17日時間外は1580ドル台後半へと小幅上昇スタート。NYプラチナは970ドル手前から970ドル台前半へ、一時975ドルまで上値を試す展開。為替市場も全般に小動き、ドル円は3日ぶりの小反発も109円80銭近辺でほぼ横ばい推移。欧州時間にはドイツDAXの過去最高値更新など欧州株高の流れにも連れて堅調推移、109円80銭台から90銭台へとゆるやかに上昇。しかしNY時間には110円手前で上値を押さえられる状態が続くと、米アップルの1-3月期売上目標未達見通し発表を受けて10銭超の急反落。小幅に上に行って来い、となって3日連続十字線を形成。過去半年の推移パターンを繰り返すことになれば、上昇後の保ち合いからは調整局面入りへ。109円70銭のサポートを割り込めば109円付近までが下値目安に。逆に110円の壁を突破することになればこれまでの推移パターンから逸脱して上値トライ再開へ、111円付近を目指す展開にも。

18日の国内金価格は+15円、0.25%高となって4日続伸。7営業日連続6000円台での推移、3営業日連続で今年高値を更新し、短期上値目標6100円前後に到達。年初に6061円まで急騰した1月8日のRSIが99.6と過去最高となってほぼ物理的上限付近に達していたのに対し、2月14日には61.6、17日には59.2、そして18日は59.7。これが金価格の高止まり要因の一つにもなり、早期急反落リスクもそれほど高まらない状況に。ただし、現状水準で横ばい推移がしばらく続いた場合にはRSIは急上昇することになり、にわかに急反落警戒感が増すことにも。6030円台が当面の下値サポート水準となり、これを下回ると調整局面拡大となって12月安値からここまでの上昇幅の23.6%戻し(5974)が下値目安に。

プラチナ価格は+12円、0.33%の反発。下押し圧力優勢の状態が続くなかでも下げ渋り、徐々に反発への可能性も示し始めて保ち合いレンジ縮小の攻防状態に。目先のレジスタンスとなっている9日移動平均線(3714)を上抜けできれば、反発局面形成へと向かう可能性は高まり、21日移動平均線(3761)も超えて3800円付近を目指す展開へ。逆に3680円のサポートを割れてしまうと一段安への可能性、12月半ばの高値3580円台までが下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格2/18とチャート

2020年2月18日(火)時点の相場
国内金6,100 円 2/18(火) ▲15(0.25%)
国内プラチナ3,700 円 2/18(火) ▲12(0.33%)
NY金1,586.4 ドル 2/14(金) ▲7.6(0.48%)
NYプラチナ968.8 ドル 2/14(金) ▼5.9(0.61%)
ドル円109.82 円 2/17(月) ▲0.03(0.03%)

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