金プラチナ短期相場観

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ZEWドイツ景況感4月は現況急落・期待急騰、いずれも過去最大

更新日:2020年4月22日(水)

ZEWドイツ景況感指数 2020年4月予想外の大幅改善となった4月のドイツZEW景況感指数。注目されやすい期待指数は28.2。市場予想の-42を大きく上回り、2015年7月以来、4年9ヵ月ぶりの高水準。3月の-49.5からも急反発、前月比では+77.7ポイントとなり、過去最大の急騰。
なお、これまでの過去最大は欧州債務危機からの回復期となった2012年1月の前月比+32.2ポイント。この時の2倍以上の見通し改善、ということにも。

ただし、期待指数は半年後の見通しを示す期待値でもあり、ドイツ人のプライドと希望的観測を込めて年後半にはコロナ後の経済急回復期に入っているとの見通しを示している可能性も。

これに対して4月の現況指数は-91.5。市場予想の-77.5を大幅に下回り、2009年5月(-92.8)以来、10年11ヵ月ぶりの低水準。3ヵ月続落で10ヵ月連続のマイナス圏、3月の-43.1からも48.4ポイントの急落。前月比-48.4は過去最大の急落となり、これまでの過去最大、2011年8月(-37.1)を大幅に超える急落。現状の景況感としては過去最大に悪化した状態ということにも。

なお、現況指数が急落して期待指数が急騰するのは過去にも繰り返されたパターンでもあり、現況が最悪期に入れば、これ以上は悪化しないだろうとの見方が台頭し、あとは回復するだけ、と期待感が高まるのはある意味自然な流れ。
ただし、期待指数が急騰しても、なかなか現況指数が反発せず、U字回復となるケースも過去には多々見られました。

今回の調査アンケートの回答でも、経済成長率がプラスに転じるのは第3四半期以降との予想が大勢の様子。また、ZEWでは「経済生産が2022年までにコロナ前の水準に戻ることは予想されない」との見方も。

ドイツでも現況指数回復への道のりは、長いかもしれません。

NY金・日足チャート 2020/3/17 - 4/2121日のNY金相場は-23.4ドル、1.37%の大幅反落で4月8日(1684.3)以来、2週間ぶりの安値水準に。1700ドルの大台を維持して小幅保ち合い推移となった時間外には一時1710ドル台後半まで上昇も前日高値で上値を押さえられ、戻り売りの展開へ。欧州時間にはドル高の流れが強まったこともあり、1700ドルの大台を割れて1690ドル台のサポートも突き抜けて一段安、NY朝にかけて一時1670ドル割れ。下値目安1670ドル前後にいきなり到達したことで下値トライも一服となり、NY市場では急反発で1700ドルを回復、引け後には1700ドルをはさんでの保ち合いの展開に。日足レベルでは調整局面継続も、20日移動平均線(1681.4)にもサポートされ、1700ドルの大台を維持できれば調整一服の展開にも。上方向には1710ドル台が節目となり、これを突破できれば上値目標は1740ドル台へ。

NYプラチナ・日足チャート 2020/3/17 - 4/21NYプラチナは-37.6ドル、4.72%の大幅反落。下げ幅としては3月18日(-60.3ドル、9.06%)以来1ヵ月ぶり、今年7番目の急落となって1週間ぶりの安値水準に。金の急落に連れて欧州時間から軟調推移、780ドル台のサポートをあっさり割れると急落の展開へ。パラジウムが200ドル超の急落で2000ドル割れとなった流れにも追随する形でNY朝には一時720ドル割れ。それでも金の反発にも連れてNY午後には760ドルまで急上昇、下値目安760ドル近辺に帳尻合わせ。安値では3月末から4月初旬にかけての小幅保ち合い下限付近まで下落したことで下押し圧力を消化し、反発軌道になんとか戻したような状態にも。20日移動平均線(750.6)が目先のサポート候補にも。

ドル円・日足チャート 2020/3/18 - 4/21ドル円は+15銭、0.14%のドル高円安で小幅続伸。原油暴落の余波を受けての株安の流れにも連れ、東京午後から欧州朝にかけて107円80銭台から20銭台まで下落。しかし、欧州・NY時間にかけてはドル買い優勢の展開となって107円80銭台まで反発、下へ行って来いの展開に。保ち合い下限を107円から107円50銭へと切り上げてレンジを縮小、これを下方ブレイクすると下値模索の展開へと向かう可能性もあり、下値目安は104円半ばまで。上方向に108円を超えることができれば上値トライへ、目標水準は110円台後半へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/21終値とチャート

22日の国内金価格は+3円、0.05%の小幅続伸。NY金の高ボラティリティ状態は相変わらずで落ち着かないものの、ある程度売られると押し目買いが入りやすい面もあり、結果的に24時間前とほぼ同等水準まで戻すしぶとさにサポートされた格好にも。国内金価格は急反落リスクにもさらされながらの高止まり。やや強めのサポート帯を形成しつつある6300円台前半の水準にはまもなく21日移動平均線(6262)も上昇することになり、サポートに加わる可能性も。ただし、直近安値6310円台の節目を割り込むようだと一段安の展開となって6200円前後までが下値目安に。

プラチナ価格は-66円、2.25%の大幅安で3日続落。1週間前までの保ち合い水準に再び吸収された状態に。それでも3月安値から4月高値までの23.6%戻し(2852)手前にとどまり、反発基調を維持する状態にも。ゆるやかに上昇する21日移動平均線(2851)を割り込むようだと雲行きが怪しくなる可能性も。2810円台の節目を割れると一段安へ、4月安値2730円台までが下値目安。
※参考:金プラチナ国内価格4/22とチャート

2020年4月22日(水)時点の相場
国内金6,365 円 4/22(水) ▲3(0.05%)
国内プラチナ2,865 円 4/22(水) ▼66(2.25%)
NY金1,687.8 ドル 4/21(火) ▼23.4(1.37%)
NYプラチナ758.4 ドル 4/21(火) ▼37.6(4.72%)
ドル円107.81 円 4/21(火) ▲0.15(0.14%)

4/21(火)のその他主要マーケット指標

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