金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏消費者信頼感指数も4月急落幅で過去最大

更新日:2020年4月23日(木)

ユーロ圏消費者信頼感指数 2020年4月最近の主要経済指標で「過去最大」となったのは、米国では失業保険申請件数、継続受給者数の他、3月シカゴ連銀全米活動指数の前月比下落率、3月NY連銀消費者調査では1年以内に失業を警戒する人の割合、失業後3ヵ月で新たな職を見つけられると考える人の割合の減少幅、なども。
中国では自動車販売台数の前年比マイナス幅が2月時点で過去最大となった他、第1四半期GDPが過去最大のマイナス成長に。
欧州ではドイツのZEW景況感の現況指数の前月比マイナス幅と期待指数の前月比プラス幅が4月に過去最大。

これに、欧州委員会発表の消費者信頼感指数も加わりました。
ユーロ圏の消費者信頼感指数の4月速報値は-22.7。2000年以降の長期平均-11.1を大きく下回り、市場予想の-20.0も下回り、3月の-11.6からも急落。2009年3月(-23.9)以来、11年1ヵ月ぶりの低水準。2009年2月(-23.4)に続き、2009年1月(-22.7)と並んで過去3番めタイの低水準。

前月比では-11.1ポイントとなり、「過去最大」の急落。これまでの過去最大は先月、3月の-5.0ポイント。なお、それ以前では2011年8月(-3.2)、1990年9月(-4.8)などが突出レベル。今回、4月の急落は、これまでの過去最大を遥かに凌ぐ、異次元の急降下となっています。
なお、今回の速報値ではロックダウン中のイタリアのデータが取得されていないとのことで、月末の確報値ではさらに悪化している可能性もありそうです。

なお、ロックダウンの順次解除や、経済活動の一部再開などの検討も各地で始まりつつあることから、欧米でのソフトデータの「過去最大」の悪化記録はこの4月から5月にかけてがピークになる可能性もありそうです。
そしてその後、ハードデータが順次「過去最大」の悪化を記録し、しばらく更新し続けるケースもありそうです。

NY金・日足チャート 2020/3/18 - 4/2222日のNY金相場は+50.5ドル、2.99%の大幅反発。10ドル超上昇した20日の2倍下落した21日、この日はその2倍上昇する倍々ゲームの様相となり、低下の兆しも見られていたボラティリティは再び拡大。4月9日(+68.5ドル、4.07%)以来2週間ぶり、今年5番めの急騰となって4月15日(1740.2)以来、1週間ぶりの高値。14日につけた7年半ぶり高値からの調整局面は前日安値で下値目安1670ドル前後を達成した時点で終了。1700ドルの大台維持をかけた時間外の攻防を短時間で終えると反発基調へ。6月限となったNY原油は安値でもプラス圏を維持して少し落ち着きを取り戻す状態となり、株価の反発を促す形にはなったものの、依然として波乱要因を抱える状態。ユーロ高ドル安の流れとなった欧州時間にかけてNY金は1720ドルまで急騰。NY時間にはドル高へと為替の流れは反転も、ECBや日銀の追加緩和観測なども好感し1730ドル台へと一段高、一時1740ドルを超える場面も。1710ドル台の節目突破に伴う上値目標1740ドル台にもいきなり到達したことで、さらなる上値トライよりは一服感のほうが勝る状態に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/3/18 - 4/22NYプラチナは+6.9ドル、0.91%の反発。反発値幅は前日大幅安の5分の1以下にとどまり、短期下値目安760ドル近辺到達に伴う下げ止まりの範囲内での小動きに。それでも下値は上昇基調の20日移動平均線(753.8)に支えられ、時間外の760ドルをはさんでの保ち合いからNY市場では770ドルをはさんでの保ち合いへと小幅に水準を切り上げる展開となり、ゆるやかな上昇トレンド維持に向けた動きにも。ただし20日線を割れてしまうとトレンド崩れの可能性も高まり、740ドル前後までを下値目安に調整再開へ。

ドル円・日足チャート 2020/3/19 - 4/22ドル円はわずかにドル安円高で3日ぶりの小反落も、ほぼ107円80銭近辺での横ばい推移。東京午後につけた安値は107円50銭台、小幅保ち合いレンジ下限で反発するとNY朝につけた高値は107円90銭台。保ち合い上限となる108円の壁が意識されて反落。ECBはこの日、銀行融資の担保として(7日時点で投資適格級であれば)ジャンク級の債券も受け入れることを決め、日銀は27日の会合で社債やコマーシャルペーパーの買い入れ拡大へとの観測も伝えられるなど、活動停止状態の企業支援にも積極姿勢を見せるものの、ドル高の流れや円安の流れが一方的に強まるような気配は依然として見られない状態。むしろ原油暴落の余波への警戒感は残り、リスク回避のドル高・円高が強まりやすい状況となり、ボラティリティ低下状態はもうしばらく継続か。ただし保ち合い長期化とレンジ縮小に伴い、108円か107円半ばか、抜け出した方向へ比較的大きなトレンドを形成する確率も徐々に高まる状態にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/22終値とチャート

23日の国内金価格は+105円、1.65%の大幅高で3日続伸。4月14日(6462)以来、9日ぶりに過去最高値を更新。9日移動平均線(6412)も大きく上抜けて移動平均線との並びは再びパーフェクトオーダーとなる強気相場状態に。NY金には急騰後の一服感、為替には108円の壁がある状況から、短期的には一段高の展開は想定し難いところ。しかし、直近高値更新に伴い、確率的には低くとも上値トライへの可能性。当面の上値目標は6560円台まで。

プラチナ価格は+10円、0.35%高となって4日ぶりの反発。も極めて控えめ。3月安値から4月高値までの23.6%戻し(2852)の少し手前で下げ止まり、なんとか反発基調を維持する状態のまま。引き続きわずかに上昇基調の21日移動平均線(2852)を維持することが短期トレンド維持の最低必要条件となり、9日移動平均線(2908)超えなら十分条件にも。
※参考:金プラチナ国内価格4/23とチャート

2020年4月23日(木)時点の相場
国内金6,470 円 4/23(木) ▲105(1.65%)
国内プラチナ2,875 円 4/23(木) ▲10(0.35%)
NY金1,738.3 ドル 4/22(水) ▲50.5(2.99%)
NYプラチナ765.3 ドル 4/22(水) ▲6.9(0.91%)
ドル円107.79 円 4/22(水) ▼0.02(0.02%)

4/22(水)のその他主要マーケット指標

ロックダウン真っ只中の4月、ユーロ圏PMIは「崩壊」状態 4/24(金)

ユーロ圏消費者信頼感指数も4月急落幅で過去最大 4/23(木)

ZEWドイツ景況感4月は現況急落・期待急騰、いずれも過去最大 4/22(水)

シカゴ連銀全米活動指数も3月に急落、リセッション入り示唆 4/21(火)

プラチナは38.2%戻しの攻防、金価格には38.2%戻しリスクも 4/20(月)


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