4月
金プラチナ短期相場観
ユーロ圏4月製造業PMI、全8ヵ国て急落、4ヵ国で過去最低
更新日：2020年5月5日(火)
4月のユーロ圏製造業PMIは33.4。速報値からは0.2ポイント下方修正され、3月の44.5からは-11.1ポイントの急落。水準としては1997年6月の調査開始以降、過去最低。中国を除き、世界各国の製造業PMIのほとんどが過去最低へと急激に落ち込んだ4月。COVID-19対策としてのロックダウンが世界中に拡大し、その感染拡大の中心地ともなったユーロ圏内でも、調査対象全8ヵ国全てが急落し、4ヵ国が11年ぶりの低水準。4ヵ国が過去最低。
＜ユーロ圏製造業PMIランキング-2020年4月＞
1位：オランダ＝41.3＝10年11ヵ月ぶり低水準、前月比-9.2ポイントの急落で3ヵ月ぶりの50割れ。唯一の40ポイント台で2ヵ月連続1位。
2位：アイルランド＝36.0＝11年1ヵ月ぶり低水準、前月比-9.1、2ヵ月連続50割れ。（前回5位）
3位：ドイツ＝34.5=11年1ヵ月ぶり低水準、前月比-10.9、16ヵ月連続50割れ。（前回4位）
4位：オーストリア31.6＝過去最低、前月比-14.2、2ヵ月連続50割れ。（前回2位）
5位：フランス＝31.5＝過去最低、前月比-11.7、3ヵ月連続50割れ。（前回6位）
6位：イタリア＝31.1＝過去最低、前月比-9.2、19ヵ月連続50割れ。（前回最下位）
7位：スペイン＝30.8＝11年4ヵ月ぶり低水準、前月比-14.9、2ヵ月連続50割れ。（前回3位）
8位：ギリシャ＝29.5＝過去最低、前月比-13.0、2ヵ月連続50割れ。（前回7位）2年3ヵ月ぶりの最下位。
北高南低、異常事態になればなるほど、この傾向は鮮明になるようです。
4日のNY金相場は+12.4ドル、0.73％の続伸。週明け時間外スタート直後に1700ドルちょうど付近まで下落したのが安値となり、小幅に反発の流れが継続。新型コロナの死者数見通しが最大10万人とも言われる米国では、「ウイルスの発生源について中国湖北省武漢市の研究所であることを示す「膨大な証拠」がある」とのポンペオ国務長官発言や、トランプ大統領の「彼らは非常におぞましいミスをしたと思う。隠そうとした」発言など、中国批判がエスカレート。米中対立への懸念が市場の重石となる状況下では安全資産の下値は支えられやすい状態に。目先、下値は1700ドルで足場固めの様相も、上値は1720ドル台では売り圧力も強まる状態。20日移動平均線（1720.1）を突破できれば1750ドルが次の節目に。
NYプラチナは+4.6ドル、0.59％の反発。時間外には760ドル台に水準を切り下げての揉み合い、NY市場では元の水準まで戻して780ドルをはさんでの揉み合い推移。ゆるやかに上昇する20日移動平均線（776.6）がサポートからレジスタンスに切り替わりつつあり、早期上抜けできなければ反発方向への勢いも失速へ。770ドルの節目を割り込んでしまうと流れは下方向へ、730ドル近辺までが下値目安にも。
ドル円は20銭弱のドル安円高で続落。新型コロナの発生源と感染拡大責任問題を巡る米中対立が嫌気され、リスク回避のドル高と円高の綱引き状態にも。反発基調が続いた欧米株にも失速感も漂い始め、軟調な流れのなかでも値動きは限定的となり、107円台では上値が重く、106円台半ばではサポートされやすい状態となって小幅保ち合いを形成。今朝の東京時間には下限での攻防状態となり、売り圧力に押されるようだと105円台後半へと下値を切り下げるような展開にも。107円台へとしっかり反発することができれば108円台まで上値を伸ばすような展開となる可能性も。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場5/4終値とチャート
- 2020年5月5日(火)時点の相場
-
国内金 ： 6,336 円 5/1(金) ▼65(1.02％) 国内プラチナ ： 2,917 円 5/1(金) ▲2(0.07％) NY金 ： 1,713.3 ﾄﾞﾙ 5/4(月) ▲12.4(0.73％) NYプラチナ ： 778.5 ﾄﾞﾙ 5/4(月) ▲4.6(0.59％) ドル円 ： 106.72 円 5/4(月) ▼0.18(0.17％)
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