金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

失業への警戒感は大きく緩和、でも失業したら大変

更新日:2020年7月14日(火)

1年以内に失業の可能性、離職を考える人の割合 2020年6月NY連銀の消費者調査によれば、向こう1年以内に失業の可能性があると考える人の割合は6月に15.04%。4月に20.93%まで跳ね上がった後、5月の18.65%を経て2月(13.83%)以来、4ヵ月ぶりの低水準に。ほぼコロナ前の水準に戻った状態です。
雇用統計での6月失業率は11.1%と高止まりとなっていますが、今回のアンケート調査結果からは、急激に高まった失業への警戒感は大きく緩和されたようです。

ただし、自発的に離職を意識する人の割合は6月に18.99%。5月の19.14%からは小幅に低下、過去最低となった4月の17.31%からは少し反発した水準も、コロナ前の21%前後の水準からは見劣りするレベルにとどまります。
自発的に離職をしても、賃金アップなどステップアップを図ることは今はまだ難しい、と考える人が増えた状態が続いていることを示します。
失業への警戒感は緩和され、最悪期は脱したもののの、労働市場がコロナ前の状態に戻るにはまだ時間がかかりそうな状況も示しているようです。

さらに、失業後3ヵ月以内に新たな職を見つけられると考える人の割合は6月に47.6%。5月の48.31%からは小幅に低下、6年ぶり低水準となった4月の46.95%を少しだけ上回る水準。コロナ前の59%前後からは大きく下方乖離したまま。
失業への警戒感は緩和されたものの、今失業したら大変、そう思う人が増えた状態は続いているようです。

NY金・日足チャート 2020/6/8 - 7/1313日のNY金相場は+12.2ドル、0.68%高で3日ぶりの反発。1800ドルの大台ラインがサポートとなって時間外から底堅く、欧州時間にかけてジリ高推移の展開に。ユーロ高ドル安の流れが強まったこともあり、NY朝には一時1810ドル台後半まで上昇。しかし1820ドルの抵抗水準も意識され、NY午前には株高の流れと交錯する形で1805ドル付近までのレンジで乱高下の展開、午後には1810ドル台に戻したものの、引け後にはドル安の巻き戻しとともに1810ドル割れ、1805ドル付近まで戻して実質的には上方向への「行って来い」。1800ドルのサポートと1820ドルの抵抗線を確認する形となって高値保ち合いを形成する形も、流れとしては調整局面進行中に1800ドル付近でいったん支えられたような状態にも。目先、1800ドルの大台割れなら6月末水準1770ドル台までが短期調整目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/6/8 - 7/13NYプラチナは+17.1ドル、2.02%高で3日ぶりの反発。時間外は金に連れての反発基調となり、840ドル台後半からNY朝には860ドル台へ、一時870ドルにワンタッチしてピークアウト、引けにかけては860ドル台を維持したものの、引け後には金の反落にも連れる形で840ドル台へと急反落。金と同様に上方向への「行って来い」となって実質的には上ヒゲ十字線、もしくは逆T字型の「トウバ」を形成する状態。840ドルから880ドル台までのレンジ下限付近に位置し、反発に向けた流れはほぼ腰折れ状態。840ドルを割り込むようなら、6月末安値圏、90日移動平均線(800.1)から810ドル辺りまでが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2020/6/9 - 7/13ドル円は36銭のドル高円安、0.34%高となって4日ぶりの反発。東京時間に106円70銭台までで下げ渋ると午後からは株高の流れにも連れて堅調推移の展開に。ドル安でも円安の流れが勝り、欧州序盤に107円を回復するとNY時間には107円30銭台まで上昇。NY午後には新型コロナウイルスの感染再拡大が進行するカリフォルニア州全域でバーの営業停止が発表され、市場の警戒感も急速に高まって米株急落の展開にも、リスク回避のドル高と円高の交錯で下げ渋り。しかし今朝の東京市場では日経平均の反落にも連れて107円30銭台から10銭台へと軟調推移。主要レンジを106円90銭台から108円までに縮小し、方向感はほぼ中立状態から若干の下値警戒感も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/13終値とチャート

14日の国内金価格は+33円、0.49%高となって3日ぶりの反発。浅めの調整のまま、6750円台で切り返して最高値圏での小幅保ち合いを形成。高値警戒感とともにNY金の大台割れへの警戒感も高まりつつあり、もう一段の調整幅拡大への可能性は低くはなさそうにも。6750円を割り込めば6700円前後までが短期調整目安に。予想外に高値更新となった場合には6850円近辺までが上値目標に。

プラチナ価格は+38円、1.22%高で3日ぶりの反発。9日移動平均線に引っかかって下値を切り上げる流れをなんとか維持し、短期上昇トレンド継続への可能性を残した状態に。しかし、NY金の大台割れ警戒感とともにNYプラチナも節目割れ警戒感が高まりつつあり、短期トレンド継続は難しそうな状況にも。3100円の下値サポートを割り込むようならトレンド逆転へ、短期的には3050円前後までが下値目安に。下げ渋って3180円超へと上値を切り上げる展開となれば、短期トレンド継続で5月高値(3227)付近までが上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格7/14とチャート

2020年7月14日(火)時点の相場
国内金6,789 円 7/14(火) ▲33(0.49%)
国内プラチナ3,146 円 7/14(火) ▲38(1.22%)
NY金1,814.1 ドル 7/13(月) ▲12.2(0.68%)
NYプラチナ863.0 ドル 7/13(月) ▲17.1(2.02%)
ドル円107.29 円 7/13(月) ▲0.36(0.34%)

7/13(月)のその他主要マーケット指標

コアCPIも4ヵ月続落で9年3ヵ月ぶりの低インフレ 7/15(水)

失業への警戒感は大きく緩和、でも失業したら大変 7/14(火)

NY金1800ドル維持で国内金価格も高止まり 7/13(月)

コアPPIはインフレ低下とまらずデフレ目前 7/11(土)

失業者数の減少ペースは月間300万人 7/10(金)


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