金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

小売売上高も5-6月は前月比で過去最大と2番めの急騰も

更新日:2020年7月17日(金)

小売売上高 2020年6月米商務省が発表した6月の小売売上高は前月比+7.5%。市場予想の+5.0%を上回り、過去最大の急騰となった5月の前月比+18.2%に続き、過去2番めの急騰。
4月が-14.7%で過去最大の落ち込みとなり、3月が-8.2%で過去2番めの落ち込みとなったことから、経済活動を停止した3-4月の2ヵ月で過去最大の落ち込みとなった小売売上高は、経済活動が再開した5-6月の2ヵ月で過去最大の急回復となっています。

6月は自動車関連が前月比で8.2%の増加となった他、家具が+32.5%、電気製品が37.4%、衣料品は+105.1%など急騰が続いた一方で、飲食店は-1.2%、食料品店-1.6%、ネット販売-2.4%など巣ごもり解除による減少も。

前年同月比では、6月は+1.1%となって2月(前年比+4.48%)以来、4ヵ月ぶりのプラス圏回復。
3月に前年比-5.59%と急激に落ち込み、4月には過去最大の落ち込みとなる前年比-19.86%となり、5月の-5.65%まで、前年割れを3ヵ月にとどめての急回復。
しかし、前年比ではわずかにプラス圏を回復した状態であり、前年比での長期平均、+4.20%には遠く及びません。

前年比3ヵ月平均では、4月以降3ヵ月連続の前年割れとなり、-6.99%、-10.37%、-8.14%と続きます。リセッション入り警戒ラインとされる+3%も当然、割れたまま。
小売売上高が完全にコロナ前の水準を回復、と言える状態となる為には、前年比+4.2%付近まで上昇し、前年比3ヵ月平均で+3%超をクリアする必要があります。

一部地域での規制再開、営業停止再開などの動きが見られる現状では、7月以降の動向にも不透明感が漂います。

NY金・日足チャート 2020/6/11 - 7/1616日のNY金相場は-13.5ドル、0.74%の反落。進みそうで進まなかった調整局面がようやく進行しそうな状況にも。1810ドル台半ばでスタートした時間外は1816.2ドルまで小幅に買われて戻り売りの展開へ。4日ぶりの反落へと軟調推移のユーロドル主導でドル高局面となった欧州時間には1810ドル割れ、保ち合い下限となる1800ドル手前では下げ渋る状態が続いたものの、NY午後には再びドル高の勢いに押される形で急落の展開。NY引けにかけて1800ドルの大台を割れると一時1794ドルまで下落。引け後にはやや反発の動きも、このまま1800ドルの大台を回復できなければ調整局面拡大へ。6月末から7月初旬の保ち合い下限付近、1770ドル台までが下値目安に。上方向には1810ドル台が当面の抵抗水準、早々に切り返してこれを上抜けるようだと高値再更新トライとなって1840ドル台までが上値目標に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/6/11 - 7/16NYプラチナは-6.2ドル、0.74%の反落。前日の小幅上昇分をそのまま折り返す形となって2日前と同水準。NY午前の急落局面で下ヒゲを形成、つけた安値825.5ドルも2日前と同一水準。このまま830ドル台後半を維持できれば短期ダブルボトムを形成し、小幅保ち合い上限840ドル半ばからネックラインの850ドルを突破できれば870ドル付近までの反発も、というシナリオも想定可能。しかし、NY引け後には830ドル台前半へと軟調推移。ほぼ水平状態の20日移動平均線(838.0)にサポートされなければ下値トライ進行で下値目安は810ドル台まで。

ドル円・日足チャート 2020/6/12 - 7/16ドル円は30銭余りのドル高円安、0.32%の反発で前日の下落分を取り戻し、107円20銭台を回復。前日までのドル安の流れが巻き戻される形となってドル高優勢の展開に。欧米株も調整の日となって感染拡大懸念を材料ネタにリスク回避優勢、円高も進行したもののドル円では保ち合い継続の動き。東京朝の106円80銭台が安値となり、欧州時間に107円を回復するとNYの時間には一時107円40銭近辺まで上昇。ドルと円の方向性が一致しやすい状態のなかでも、保ち合い長期化とレンジ縮小により、バランスが崩れた方向へ大きく動き出す可能性も。107円30銭超へと抜け出せば上値目標は6月高値109円台後半、106円90銭割れへと抜け出した場合には104円台前半辺りまでが下値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/16終値とチャート

17日の国内金価格は-9円、0.13%の小幅続落。NY金の高止まりに支えられ、最高値圏での小幅保ち合いから若干の調整局面進行も想定される状態で迎える週末。1800ドル付近で下げ渋るNY金がこのまま大台割れへと向かえば国内価格も調整へ。下げ幅拡大となった場合の想定可能な週明けの下値目安は21日移動平均線(6699)が推移する6700円前後まで。予想以上に下げ渋る状態が続き、逆にNY金が高値更新へと向かうようなら週明けに最高値再更新、上値目標は6890円低度まで。
週間ベースでは-9円、0.13%の小幅安で4週ぶりの反落。

プラチナ価格は+9円、0.29%高で3日ぶりの反発。3100円から3150円までのレンジ半ばでの小動きにとどまり、少しづつ下値を切り上げてきた流れと足下での上値を切り下げる展開とで三角保ち合いを形成。6月末からの上昇局面継続か、先週末からの下落局面継続か、という状態となり、週明けの方向性はやはりこの週末のNYプラチナの方向性に委ねる形に。上方向なら3220円台、下方向なら3050円前後を目指す流れへ。
週間ベースでは+9円、0.29%高で3週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格7/17とチャート

2020年7月17日(金)時点の相場
国内金6,791 円 7/17(金) ▼9(0.13%)
国内プラチナ3,131 円 7/17(金) ▲9(0.29%)
NY金1,800.3 ドル 7/16(木) ▼13.5(0.74%)
NYプラチナ837.0 ドル 7/16(木) ▼6.2(0.74%)
ドル円107.28 円 7/16(木) ▲0.34(0.32%)

7/16(木)のその他主要マーケット指標

ミシガン大消費者信頼感指数、コロナ再燃の7月前半に急失速 7/18(土)

小売売上高も5-6月は前月比で過去最大と2番めの急騰も 7/17(金)

米6月鉱工業生産、前月比60年ぶり急騰も前年比では-10%超 7/16(木)

コアCPIも4ヵ月続落で9年3ヵ月ぶりの低インフレ 7/15(水)

失業への警戒感は大きく緩和、でも失業したら大変 7/14(火)


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