金プラチナ短期相場観

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ユーロ高ドル安の巻戻し、NY金は急騰後の半値戻し

更新日:2020年8月20日(木)

NY金とユーロドル 2020年8月19日7月半ばから8月上旬にかけてユーロドルは急騰、NY金も同じ軌道の展開となりました。7月27日時点では0.716だった90日相関係数は8月19日には0.893。ユーロドルとNY金は急速に相関関係が強まる状態にあります。
この状態でユーロ高ドル安の巻戻しとなれば、NY金は調整を余儀なくされ、最高値圏ではボラティリティも高まり、調整幅は大きくなりがちです。

NY金は6月5日安値1671.7ドルから8月7日につけた過去最高値2089.2ドルまで、2ヵ月で417.5ドルの急騰局面を形成。
その後8月12日には安値で1874.2ドルまで急落。
この水準は6月から8月の最高値までの半値戻し1880.5ドル付近に相当。

その後の自律反発局面では、8月18日高値で2024.6ドルまで急騰。
そしてこの日、8月19日の急反落ではNY終値で1970ドル。
8月12日安値から18日高値までの38.2%戻し1967.1ドル付近。
ただし、NY引け後に一段安となって1940ドル台へ。
この水準は8月12日安値から18日高値までの半値戻し1948.4ドル付近。

高値圏での乱高下状態にもあるNY金は、急騰後の半値戻しを達成したことで、いったん下げ止まる可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2020/7/16 - 8/1919日のNY金相場は-42.8ドル、2.13%の大幅安で3日ぶりの反落。8月11日(-93.4ドル、4.58%)以来、1週間ぶりの急落で下落率では今年8番め。ユーロドルが7日ぶりの反落で2年3ヵ月ぶり高値からの調整、ドルインデックスは2年3ヵ月ぶり安値からの反発。ドル安の巻戻しの流れを受けてNY金も大幅調整。アジア時間に2010ドルを割れるとロンドン時間には1990ドル台を中心に小幅保ち合い推移の展開。NY朝には長期金利上昇とドル高の流れが強まって下値サポート候補1990ドルを割れると1970ドルまで急落。NY引け後にはFOMCの議事要旨でイールドカーブ・コントロールへの消極姿勢が示されたことなどからドルと金利が一段高、NY金は1940ドルへと一段安。先週安値圏1940ドルのサポートを割り込む動きも見られ、このまま1940ドルを回復できないようなら、次の下値目安は1920ドル前後まで。

NYプラチナ・日足チャート 2020/7/16 - 8/19NYプラチナは-19.1ドル、1.96%安で3日ぶりの反落。金の大幅調整に連れて時間外から軟調推移、ロンドン時間までに960ドルまで水準を切り下げるとNY市場では950ドル台を中心に保ち合い推移の展開に。引け後のFOMCの後には940ドル付近まで一段安。950ドル台のサポート水準を既に大きく割り込んでの推移となり、さらに一段安の展開も予想される状況に。金の下げがとまらないようならプラチナも下げ幅拡大となり、900ドルの大台前後まで下値余地拡大も。

ドル円・日足チャート 2020/7/16 - 8/19ドル円は60銭超のドル高円安、0.61%高となって4日ぶりの反発。104円付近を目標とした下値トライは、東京朝の105円10銭までで折り返し。結果的にこの水準がこの日の安値となり、東京午後には105円60銭台まで反発。欧州時間にかけては再び売り圧力が強まるも、下値は東京時間の安値105円10銭台まで、短期ダブルボトムを形成する形で買い戻しの展開へ。NY朝には米10年債利回り上昇とドル高の勢いが強まり、NY午後までネックラインの105円60銭超え。FOMC議事要旨ではイールドカーブ・コントロールについて消極的な姿勢が示されたことを好感する形で金利上昇にもサポートされて一段高、短期ダブルボトムの値幅50銭分さらに上昇し、106円10銭台へ。軟調局面を脱した形となり、目先は105円40銭を下値サポートに107円の上限までを主要レンジにやや反発方向優勢の保ち合いへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/19終値とチャート

20日の国内金価格は-214円、2.89%の大幅安で3日ぶりの反落。8月12日(-353円、4.67%)以来1週間ぶりの急落、下落率では今年6番め。水準としては7月31日(7196)以来、3週間ぶりの安値。短期上値目標7440円近辺に対しては7414円までと少し及ばず、下落基調が続く9日移動平均線(7368)を再び大きく下抜け、21日移動平均線(7276)も2ヵ月ぶりに下抜ける大幅調整。7月末以降の安値圏でいったんサポートされる可能性もあるものの、短期的には7260円の節目を割り込んだことから7170円程度まで下値余地拡大も。

プラチナ価格は-51円、1.45%安で3日ぶりの反落。9日移動平均線を下抜けたことで短期強気相場が終了し、3490円台のサポート水準で下げ渋る状態も長くは続かず、9日線の下落とともに調整進行。21日移動平均線(3457)が目先のサポート候補にも、これを下回れば3430円近辺までが短期的な下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格8/20とチャート

2020年8月20日(木)時点の相場
国内金7,200 円 8/20(木) ▼214(2.89%)
国内プラチナ3,472 円 8/20(木) ▼51(1.45%)
NY金1,970.3 ドル 8/19(水) ▼42.8(2.13%)
NYプラチナ956.3 ドル 8/19(水) ▼19.1(1.96%)
ドル円106.06 円 8/19(水) ▲0.64(0.61%)

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