金プラチナ短期相場観

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失業保険申請100万件超、週次経済指数「WEI」はゆるやかに回復

更新日:2020年8月21日(金)

週次経済指数WEI 2020年8月15日米国経済の回復動向をタイムリーに把握するためには、4半期や月次の経済指標ではタイムラグが大き過ぎ、迅速な対応を取る為にも週次指標など短期の指標が注目されています。最近ではFRBも注目する、WEI:Weekly Economic Index(週次経済指標)では、ゆるやかな回復軌道が進行していることがわかります。

この指標は、NY連銀のエコノミスト、ダニエル・ルイス氏、ダラス連銀上級経済アドバイザー、カレル・メルテンス氏、ハーバード大学経済学教授、ジム・ストック氏によって開発された指標で、NY連銀、ダラス連銀、ジム・ストックの各サイトでデータ更新され、公表されています。ただし、FRBの公式指標ではない、とのこと。

この指標「WEI」では、実際の活動状況を示す10の指標をインプットし、四半期GDP成長率に合わせて調整した指標となっています。
インプット指標としては、消費関連ではレッドブック同一店舗の小売売上指数とRasmussen消費者指数の2指標。
労働市場関連では、失業保険新規申請と継続申請、一時的及び契約雇用の米国人材派遣協会指数、ブース・ファイナンシャル・コンサルティングの連邦税源泉徴収データの4指標。
生産関連では、米国鉄鋼協会による鉄鋼生産、エジソン電気研究所による米国の電力出力データ、エネルギー情報局のデータに基づく燃料販売の測定値、米国鉄道協会による総鉄道交通量の4指標。

この指標がそのまま四半期GDP成長率に近い数値を示すことにもなります。
2019年のこの指標「WEI」の四半期平均と実際の四半期GDP(前期比年率)は第1四半期から2.01(GDP:3.1)、1.91(2.0)、1.65(2.1)、1.55(2.1)と推移し、2020年第1四半期以降は0.51(-5.0)、-9.81(-32.9)となっています。

この指標「WEI」は3月21日までの週に-3.31となってマイナス圏入り。マイナス圏入り5週めの4月25日までの週に-11.45となって過去最低を記録しています。ちなみにコロナ前の過去最低は2009年2月末の-3.93。※データは2008年以降。
5月以降はゆるやかな回復基調が進行し、8月15日までの週には-5.73となり、3月21日までの週以来、5ヵ月ぶり高水準。マイナス圏に落ち込んで以降の最高水準に回復しています。
7月末には失業保険申請件数が2週連続で増加したタイミングでこのWEIも低下しています。
この日発表された新規失業保険申請件数も再び100万件超へと増加しましたが、WEIとしては発電量の増加によってカバーされたようです。

それでも失業保険申請件数と同様に、コロナ前の水準回復に向けてはかなりのスローペースとなっています。
米GDPは第2四半期速報で過去最低の落ち込みとなりましたが、第3四半期には大幅増を予想する声が多数聞かれます。しかし、第3四半期は既に折返し地点にもかかわらず、この「WEI」の回復ペースにはとても9月末にプラス圏を回復しそうな勢いは見られません。

NY金・日足チャート 2020/7/17 - 8/2020日のNY金相場は-23.8ドル、1.21%の大幅続落で8月11日(1946.3)以来、10日ぶりの安値。ただし前日NY引け後のFOMC議事要旨発表後の一段安からは、ほぼ横ばい推移。むしろ、この日のNY引け後には1950ドル台へと小反発。それほどハト派的ではなかった議事要旨を受けての金利上昇とドル高、株安、金安の流れはいずれも巻戻し。時間外には一時1960ドル台まで反発も、ロンドン時間には一時1930ドル割れへと反落、しかしNY朝には新規失業保険申請件数の増加を受けて再び買い戻し優勢の展開。NY引け後には1963.1ドルの高値をつけ、1960ドルラインが目先の上限にも。結果的に前日NY引け以降は1930ドル付近の安値を二度つけ、1960ドル近辺の高値を二度つけての保ち合い状態。値幅30ドルの小さなダブルボトムを形成し、ネックライン付近の攻防中でもあり、これを突破できれば1990ドル程度までの上昇も見込まれそう。逆にボトムを割り込めば1910ドルから1900ドル近辺までが下値目安にも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/7/17 - 8/20NYプラチナは-29.4ドル、3.07%の大幅続落で7月31日(918.9)以来、3週間ぶりの安値。前日NY引け後の940ドル台から、一時的には950ドル台へと戻りを試すも戻り売りに押される展開となってNY朝には一時910ドル台半ばまで急落。NY午後には920ドル台を回復し、引け後には930ドル台へ。NY金が下げ渋ったことで、単独での下値トライとなって下値目安900ドルには少し届かずに切り返した格好にも。ただし、戻り売り再開となれば下値目安900ドル前後に向けた再トライの可能性も残され、地合回復に向けては20日移動平均(963.1)付近回復が当面の目安に。

ドル円・日足チャート 2020/7/17 - 8/20ドル円は27銭のドル安円高、0.25%の反落。前日のドル高の勢いは東京午前の106円20銭まで。その後はゆるやかに反動安の展開へ、欧州時間には106円をはさんでの揉み合いとなり、NY朝には新規失業保険申請件数が増加し、フィラデルフィア連銀製造業景況指数も予想を下回ったことを受けて一時105円70銭台まで下落。その後は戻り売りラインを106円から徐々に切り下げるも下値は105円70銭で耐える展開に。今朝の東京市場では戻り売りラインを105円80銭近辺に切り下げて105円60銭台へと軟調推移。ドル安の巻戻しは1日で終わり、主要レンジは105円40銭から106円10銭までに縮小。再開したドル安基調が続き、下限を割れるようだと下げ幅拡大となる可能性。今年安値101円20銭台から戻り高値となった3月高値111円70銭台までの76.4%戻し、103円60銭台辺りまでが当面の下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/20終値とチャート

21日の国内金価格は+63円、0.88%の反発。短期下値目安7170円に対しては7200円までにとどまって折返し。7月末以降の安値7200円前後で今回もサポートされた格好にも。7200円から7410円台までが目先、広めの主要レンジ。ただし7月末の上限7270円が今回も上限となる可能性も。この水準で上値を押さえられて下限を割り込んだ場合には7150円程度まで下値を切り下げるような展開にも。上方向には右肩上がりの21日移動平均線(7297)が推移する7300円が次の節目、抵抗線候補。
週間ベースでは-96円、1.3%の続落。

プラチナ価格は-23円、0.66%の続落。上昇軌道の21日移動平均線(3470)と入れ替わる形で1ヵ月半ぶりに下抜け、8月4日(3438)以来、半月ぶりの安値水準。3490円台のサポート割れに伴う下値目安3430円近辺まで、もう少しの下げ余地も。短期トレンド回復に向けては21日移動平均線超えが必要。
週間ベースでは-143円、3.98%の続落。
※参考:金プラチナ国内価格8/21とチャート

2020年8月21日(金)時点の相場
国内金7,263 円 8/21(金) ▲63(0.88%)
国内プラチナ3,449 円 8/21(金) ▼23(0.66%)
NY金1,946.5 ドル 8/20(木) ▼23.8(1.21%)
NYプラチナ926.9 ドル 8/20(木) ▼29.4(3.07%)
ドル円105.79 円 8/20(木) ▼0.27(0.25%)

8/20(木)のその他主要マーケット指標

8月ユーロ圏PMI失速でユーロドルも失速、ドル高で金も失速 8/22(土)

失業保険申請100万件超、週次経済指数「WEI」はゆるやかに回復 8/21(金)

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