金プラチナ短期相場観

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ドイツ7月鉱工業生産は前年比、コロナ前との比較でも10%減

更新日:2020年9月8日(火)

ドイツ鉱工業生産 2020年7月ドイツの7月鉱工業生産(エネルギーと建設以外の製造業)指数は91.8となり、前月比+1.21%の小幅上昇。前月比では3月に-8.84%、4月には-17.59%と急落した後、5月には+7.37%、6月には+9.28%と30年ぶりの大幅増で急回復となっていました。
しかし、7月には3ヵ月連続の回復基調とはなったものの、そのペースは急減速。

前年比では7月は-10.00%と低迷。3月に前年比-10.92%へと急減後は、4月に-24.81%で過去最大の落ち込み、5月も-19.57%、6月には-11.25%と落ち込み度合いは緩和されていましたが、回復ペースは前年比でも7月に急ブレーキの状態です。
また、コロナ前の2月と比較すると-10.79%、前年比と同レベル。
なお、前年比では2018年11月(-3.79%)以降、21ヵ月連続の前年割れとなっています。

IFO経済研究所がこの比発表した調査結果によれば、ドイツの工業部門の企業は、「今後数カ月の生産は小幅な拡大」を見込んでいる、という状況のようです。
先日発表されたドイツの製造業受注も3月以降は前年割れが続き、4月に過去最大の落ち込みとなる-37.01%となった後、5月は-29.29%、6月は-10.19%、7月は-7.09%。コロナ前の2月との比較でも-8.18%で前年比に近いレベル、いずれにしても回復ペースは鈍化中、という状況です。

ソフトデータの製造業PMIなどでは節目の50を超え、コロナ前の水準以上へと急回復となっていますが、ハードデータでは回復途上での足踏み状態となりつつあります。
米国と同様、ドイツ経済の今後の回復動向にも不透明感は残り、ユーロ高の失速感にもつながり、結果的にドル安の流れも下げ渋り、という状態にもつながっているようにも見えます。

ドル円・日足チャート 2020/8/4 - 9/77日のドル円は106円20銭台でわずかにドル高円安、0.04%の小幅続伸。東京朝につけた高値は106円40銭手前、欧州朝にかけてはドル売りの流れで106円10銭台が安値。欧州株が3日ぶりの反発となった流れにも連れて欧州時間には106円30銭台まで上昇。レーバーデーで休場のNY市場の時間帯には106円20銭台での膠着状態に。この日の変動値幅は25銭にとどまり、今年の平均79銭の3分の1以下。日足レベルでは8月末以降は反発基調が続き、足下ではゆるやかに上昇する20日移動平均線(106.15)にサポートされつつ106円半ばの抵抗水準との攻防。この水準を超えることができればドル高円安方向への流れが加速する可能性、短期上値目標は6月末高値圏、108円前後まで。

8日の国内金価格は-13円、0.18%の反落。週明け時間外のNY金が1940ドル台から1930ドル台へと水準を切り下げ、7日時間外も1930ドル半ばで小康状態。7200円近辺でサポートされて切り返したばかりの国内金価格は再び7210円台へ。7210円の節目を割れるようだと、7月末以降のサポート水準7200円前後の水準を多少行き過ぎるような展開も想定され、7170円前後までが短期下値目安に。しっかりサポートされて7230円台の節目上抜けへと反発できれば7300円の節目をうかがうような展開にも。

プラチナ価格は+30円、0.89%の続伸。900ドル台で小康状態となっていた週明け時間外のNYプラチナが7日になって910ドル台へと小幅に上昇し、国内価格も押し上げられた格好に。8月上旬からの下降チャネル脱却に向けては、右肩下がりの21日移動平均線(3465)超えがポイントにも。下方向に3340円の節目を割れると下降チャネル延長、次の下値目安は3300円割れへ。
※参考:金プラチナ国内価格9/8とチャート

2020年9月8日(火)時点の相場
国内金7,218 円 9/8(火) ▼13(0.18%)
国内プラチナ3,394 円 9/8(火) ▲30(0.89%)
NY金1,934.3 ドル 9/4(金) ▼3.5(0.18%)
NYプラチナ898.2 ドル 9/4(金) ▲8.6(0.97%)
ドル円106.29 円 9/7(月) ▲0.04(0.04%)

9/4(金)のその他主要マーケット指標

世界のプラチナ需給-2020年第2四半期 9/9(水)

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