金プラチナ短期相場観
祝日明けに値が飛ぶ!?国内金価格の休日明け警戒感
更新日:2020年10月26日(月)
国内金価格が今年最大の上昇となったのは3月24日(火)。+296円、5.11%の急騰となった日。上昇率では2009年1月5日(+5.63%)以来、上昇値幅では2008年9月18日(+296円)以来。
10年に1回クラスの急騰となったこの日は、コロナショックのさなか、今年安値(5648)をつけた3月17日の1週間後。実際にはこの翌日、18日には急騰、19日に急落と安値圏での乱高下状態となって20日(金)は春分の日で休日。土日を含む3連休明けの3月23日(月)には+114円(2.01%)の急反発。
今年安値の4営業日後、祝日を含む連休明けの翌日。
ちなみにこの翌日、3月25日(+264円、4.33%)が今年2番めの急騰日。
3番めは7月27日(月)の+229円、3.31%。7月23日(木)の海の日、24日(金)のスポーツの日、土日を含む4連休明けの日。8月上旬の過去最高値に向けての急騰局面でした。
なお、年末年始の9連休明けとなった1月6日も+137円、2.37%と今年8番めの急騰。
一方、今年最大の急落となったのは、8月12日(水)の-353円、4.67%。2013年4月16日(-618円、12.50%)、NY金暴落の時以来、7年4ヵ月ぶり。
過去最高値(7676)をつけた8月7日(金)の後、土日をはさんで月曜日は山の日で祝日。3連休明けの11日(火)は-116円(1.51%)の急反落、その翌日が今年最大の急落日。
国内が祝日の日にもNY市場は動いているわけで、連休明けに値が飛ぶように価格変動が大きくなりやすいのは当然といえば当然。
ただ、今年最大の急騰、急落となったのはいずれも祝日明けにやや大きめの変動となり、その翌日に急加速して最大を記録。休みをはさんでトレンド方向へと大きく動き、その後のトレンド形成を決定づけた形にもなっています。
文化の日で祝日となる11月3日(火)の翌日、11月4日(水)、5日(木)辺りは要警戒の日となるかもしれません。
週明けはドル高優勢、ダウ先物が100ドル超下げてスタートし、ユーロ安とともに時間外のNY金も軟調スタートで1900ドル割れ、先週末から10ドル超下落して1890ドル台前半へ。ただし、その後は徐々に反発の流れとなって1900ドルを回復。
26日の国内金価格は-29円、0.41%安となって3日続落。10月7日(6976)以来、20日ぶりの安値。上から昇順に並んでいた9-21-90日移動平均線を先週末にまとめて下抜けた後の一段安となり、移動平均線の並びは上から90日(7042)、21日(7036.4)、9日(7035.7)。降順へと逆転し、これを価格ラインが下回る「弱気のパーフェクトオーダー」を形成。この並びは昨年5月末以来、1年5ヵ月ぶり。90日移動平均線だけがわずかに上昇軌道にあることがせめてもの救いで、これが垂れてくるといよいよ中期上昇トレンドの終焉を示唆する形にも。短期的には保ち合い下方ブレイクに伴い、9月末安値揉み合い水準6920円前後を目指す流れが継続中。
なお、20日移動平均の標準偏差は45.29となり、9月18日(42.22)以来の低水準。9月末に7000円割れへと急落した直前の時期以来の低ボラティリティとなっており、急変動への警戒感は高まり続けます。
プラチナ価格は+22円、0.67%の反発。3260円台での呪縛から開放され、ゆるやかに下落する200日移動平均線(3268)も上抜け。ゆるやかな上昇を続ける90日移動平均線(3296)も上抜けることができれば中期的な地合いも回復方向へ。短期的には3330円台辺りまでを上値目標に堅調な流れが続く可能性。ただし、もう一段下値を試す可能性もある金価格との逆行と週明け時間外のNYプラチナが900ドル割れを試しつつある状況が重石にも。
なお、20日移動平均の標準偏差は42.83まで低下し、7月8日(39.93)以来3ヵ月半ぶりの低水準。夏場の急騰局面形成直前以来の低ボラティティ。
※参考:金プラチナ国内価格10/26とチャート
- 2020年10月26日(月)時点の相場
-
国内金 : 6,982 円 10/26(月) ▼29(0.41%) 国内プラチナ : 3,284 円 10/26(月) ▲22(0.67%) NY金 : 1,905.2 ドル 10/23(金) ▲0.6(0.03%) NYプラチナ : 906.7 ドル 10/23(金) ▲22.7(2.57%) ドル円 : 104.71 円 10/23(金) ▼0.15(0.14%)
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