金プラチナ短期相場観

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ドイツ独走で牽引、ユーロ圏製造業PMIは2年3ヵ月ぶり高水準

更新日:2020年11月3日(火)

ユーロ圏製造業PMI 2020年10月10月のユーロ圏製造業PMIは54.8となって速報の54.4からは0.4ポイントもの上方改定。9月の53.7からは1.1ポイント上昇して続伸、好不況の節目50を4ヵ月連続で上回り、2018年7月(55.1)以来2年3ヵ月ぶり高水準。
国内外の需要の高まりを受けて新規受注は2018年初頭以来の高水準、新規輸出も2018年2月以来の高水準となり、生産は4ヵ月連続の増加で2年半で最大の急増。受注残も3ヵ月連続の増加。ただし、雇用の減少は1年半に渡り継続中。

<ユーロ圏製造業PMIランキング-2020年10月>
1:ドイツ=58.2=前月比+1.8、6ヵ月続伸、4ヵ月連続50超、2年7ヵ月ぶり高水準。7月の最下位から8月の6位を経て9月から2ヵ月連続1位。
2:オーストリア=54.0=前月比+2.3、続伸、4ヵ月連続50超、1年11ヵ月ぶり高水準。7月から3-5-4位。
3:イタリア=53.8=前月比+0.6、6ヵ月続伸、4ヵ月連続50超、2年7ヵ月ぶり高水準。7月から5-1-3位。
4:スペイン=52.5=前月比+1.7、続伸、2ヵ月連続50超。7月から2-6-6位。
5:フランス=51.3=前月比+0.1、続伸、2ヵ月連続50超。7月から4-7-5位。
6:オランダ=50.4=前月比-2.1、5ヵ月ぶりの反落、3ヵ月連続50超。7月の最下位から3-3位。
7:アイルランド=50.3=前月比+0.3、反発、5ヵ月連続50以上。7月から1-2-最下位。
8:ギリシャ=48.7=前月比-1.3、2ヵ月ぶり50割れ、3ヵ月ぶり低水準。7月から7-最下位-7位。

ドイツの独走でユーロ圏を牽引する状態となっています。
しかし、11月は月末までドイツでもレストランやバーなどの営業停止等、部分的なロックダウンが予定され、フランスでは12月1日まで全土でロックダウン。スペインでは10月25日に全土を対象に緊急事態を宣言、当初2週間の予定を月末になって来年5月まで延長。イタリアでも10月末時点で新規感染者数が過去最大を更新したことを受けて2日に行動規制を発表とも伝えられる状況。

ユーロ圏の景気回復を牽引してきた製造業も、そしてその製造業の回復を牽引してきたドイツも、11月は急失速となりそうです。

NY金・日足チャート 2020/9/29 - 11/22日のNY金相場は+12.6ドル、0.67%の続伸。先週末の下げ止まりを受け、週明け時間外の1870ドル台からNY市場での1890ドル台までコンスタントに買われる展開に。ドル高の流れが一服し、5ヵ月ぶりに0.87%台まで上昇していた米10年債利回りも0.85%台へと低下したことなどにもサポートされ、米大統領選直前での警戒感のなかでも株高にも同調する格好にも。1860ドル台から1910ドル台までの主要レンジ半ばまで水準を切り上げ、目先は開票動向睨みとなって上下に振られるような展開にも。当確がチラつき始め、流れが形成され始めた方向へ、レンジを抜け出して変動幅拡大となる可能性も。下方向へ抜け出せば1850ドル前後までは下げやすく、勢いが増すようなら1800ドルの大台付近も。上方向へ抜け出すようなら比較的大きな流れへと発展しやすく、9月の急落前の戻り高値1980ドル近辺までが当面の上値目標にも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/9/29 - 11/2NYプラチナは+11.1ドル、1.31%高で4日ぶりの反発。先週後半に下値目安860ドルを少し行き過ぎての反発トライでは860ドルが抵抗水準となる格好で上値を押さえられ、週明け早々に840ドル割れ、1ヵ月ぶりの安値をつけてようやく下げ止まりの可能性。時間外から金の上昇局面に追随、ロンドン市場で850ドル台を回復するとNY市場では860ドルをはさんでの揉み合い状態に。抵抗水準に切り替わった直近下値目安860ドルとの攻防はNY引け後にかけても継続。これを上抜けると下降し始めた200日移動平均線(869.7)が次の攻防ポイント、さらに上には890ドルの節目。下方向に840ドル台のサポートを割れると9月安値圏830ドル前後までが目安に。

ドル円・日足チャート 2020/9/29 - 11/2ドル円は10銭程のドル高円安、0.09%高で3日続伸。東京時間から株高の流れに連れて堅調推移、欧州時間には1週間ぶり高値となる104円90銭台まで上昇も、節目の105円が意識されて失速、ユーロ圏製造業PMIの好結果を受けてのユーロ高ドル安の流れにも押されてNY朝にかけて104円60銭台まで反落。しかし、米10月ISM製造業景況指数が59.3と予想外の上振れで2年ぶり高水準となったことを受けて104円80銭台まで再浮上。ただし、大統領選に向けて徐々に値動き縮小へ。目先、105円台へと抜け出せは105円台後半から106円付近までが短期上値目安に、下方向へ104円30銭を割り込むようなら103円台半ば辺りまでの一段安も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/2終値とチャート

2020年11月3日(火)時点の相場
国内金6,896 円 11/2(月) ▲40(0.58%)
国内プラチナ3,096 円 11/2(月) ▼53(1.68%)
NY金1,892.5 ドル 11/2(月) ▲12.6(0.67%)
NYプラチナ859.5 ドル 11/2(月) ▲11.1(1.31%)
ドル円104.76 円 11/2(月) ▲0.09(0.09%)

11/2(月)のその他主要マーケット指標

トリプルブルーを織り込んで株高ドル安進行、金も連れ高 11/4(水)

ドイツ独走で牽引、ユーロ圏製造業PMIは2年3ヵ月ぶり高水準 11/3(火)

国内金価格は最高値から10%下落して調整局面入り 11/2(月)

原油価格低迷が足を引っ張るインフレ伸び悩み 10/31(土)

世界の金需要-2020年第3四半期 10/30(金)


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