金プラチナ短期相場観

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国内金価格の38.2%戻し、6900円は重要な攻防ライン

更新日:2020年11月16日(月)

国内金価格・日足チャート 2020年11月16日ワクチン相場VS目先の景気減速懸念という構図にもなり、近い将来のコロナ危機脱出と景気回復急進を想定した株高の流れに対し、そう安直でもないと米10年債利回りは0.9%台へと急騰後に失速する慎重姿勢。この状況を反映するように金価格は急落後に下げ渋って小反発。
この流れのなかで、8月以降は調整局面が続いてきた国内金価格も重要な局面を向えつつあります。

3月にコロナショックでつけた今年安値5648円から、8月7日につけた過去最高値7676円までの38.2%戻しとなる6901円。国内金価格にとっては、今後の展開に向けての分岐点、転換ポイントにもなりうる重要な攻防ライン。この水準は、最高値から775円安、下落率にして10.1%。株価なら調整局面入りとされる水準に到達し、これをさらに下回って調整局面が一段と進行していくのか、ここで反発して中期トレンド継続に向けて地合い回復へと向かうのか。

国内金価格は、急騰・急落局面を除けば概ね20日移動平均線と+-2%乖離ラインとの間での推移が続きます。上昇トレンドでは20日線と+2%乖離ラインとの間で推移し、下落トレンドでは20日線と-2%乖離ラインとで主要レンジを形成。現状は後者のパターン、しかし足下では20日移動平均線自体の下落角度もゆるやかになり、38.2%戻しラインにもサポートされて反発した状態。20日線(6980)を超えることができれは、短期トレンド好転となって+2%乖離ライン(7119)方向へと向かう可能性と同時に、90日移動平均線(7096)超えへの期待も。
ただし、38.2%戻しの6900円ライン割れへと反落するようなら、下落トレンド継続となって-2%乖離ライン(6840)方向へと向かう確率が高まることに。

週明け時間外のNY金は先週末水準1880ドル台後半での小動き、為替は先週末の104円60銭を中心に小幅乱高下スタート。東京市場の株高にも連れて104円70銭台を試す場面も。16日の国内金価格は+17円、0.25%の続伸。3本の移動平均線との並びは依然として弱気のパーフェクトオーダー。それでも9日移動平均線(6967)は上昇、21日移動平均線(6983)は下げ止まりの兆しとなり、これらを上抜けることができれば短期トレンド好転へ、直近高値7060円台が当面の抵抗水準にも。これも超えるような展開となれば90日移動平均線(7096)も飛び越えて一段高の展開へ、その先は9月半ばまでの高値持ち合い下限、7190円付近までが上値目標に。下方向に6900円の重要なサポートラインを割れると短期的には10月安値6850円台までが下値目安。

国内プラチナ価格・日足チャート 2020年11月16日国内プラチナ価格では20日移動平均線(3220)と+-4%乖離ライン(3091-3349)とで主要レンジを形成しがち。現状は、先週時点で下げ止まった20日線がゆるやかに上昇し始め、その20日線との揉み合いから上抜けての推移がスタートし始めた様子。また、3月安値(2422)から8月高値(3655)までの38.2%戻し(3184)が重要なサポートラインとして作用している状態にも。
38.2%戻しで反発した流れが続けば、確率的には90日移動平均線(3319)を超えて+4%乖離ライン(3349)方向へと向かう可能性は高まり、過去の実績からはしばしば+4%乖離ラインを突き抜ける展開も。

プラチナ価格は+43円、1.33%の続伸。小幅持ち合いから上へ下へとレンジブレイクの動きはレンジ拡大の動きとなり、再び上方ブレイク。10月26日(3284)以来、3週間ぶりの高値となり、下からは9日移動平均線(3225)が21日移動平均線(3219)をゴールデンクロス。上昇トレンドをサポートする展開となれば、上値目標は90日移動平均線(3319)も突き抜けて8月末持ち合い水準3420円台辺りまで。週明け時間外のNYプラチナが900ドル超えを試す展開となり、まずはこれ以上の水準を維持することが前提に。
※参考:金プラチナ国内価格11/16とチャート

2020年11月16日(月)時点の相場
国内金6,940 円 11/16(月) ▲17(0.25%)
国内プラチナ3,272 円 11/16(月) ▲43(1.33%)
NY金1,886.2 ドル 11/13(金) ▲12.9(0.69%)
NYプラチナ896.0 ドル 11/13(金) ▲12.0(1.36%)
ドル円104.63 円 11/13(金) ▼0.51(0.49%)

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