金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

2020年安値から高値まで、回復局面での上昇率ランキング

更新日:2021年1月1日(金)

2020年間騰落率と安値から高値までの回復局面上昇率主要な金融資産のほぼ全てが2020年はコロナショックで急落して春に安値をつけてその後は回復基調へ、という展開となりました。
安値からその後の回復基調でつけた高値までの上昇率ランキング。

1位はやや例外的な展開となったNY原油、4月のまさかの-37.63ドルから12月高値で49.24ドルまで上昇。回復基調での上昇率は230.9%。1月につけた2020年高値63.27ドルを超えることはできず、年間騰落率でも-20.5%。
2位はNYシルバーで回復基調での上昇率は148.6%。3月つけた安値11ドル台から8月高値29ドル台まで価格は3倍弱の急回復。年間騰落率では+47.4%で1位。
3位はナスダックで上昇率88.0%。3月安値6860ポイント台から12月末の過去最高値更新ラッシュで28日には12899.42。年間騰落率では+43.64%で2位。

4位はNYプラチナで上昇率80.8%。3月安値596.8ドルから12月31日には1079.2ドルまで上昇。年間騰落率では+10.4%。
5位はNYパラジウムで上昇率は68.9%。
年間騰落率ではパラジウム(+28.4%)を大きく下回ったプラチナは、回復局面では逆にパラジウムを上回る上昇率。プラチナの急落局面で落ち込みの大きさと、年末にかけての回復局面の加速度アップが貢献。
コロナ禍での波乱の展開と、日米での政権交代、カーボン・ニュートラルに向けた時代の転換への見通しや期待などの思惑を反映したような展開が垣間見られたような結果となりました。

6位以下は日経平均66.5%、ダウ64.6%、ドイツDAX63.4%と続き、国内プラチナ価格が56.6%で9位、回復基調の上昇率40%にとどまったNY金は10位。
ただし、NY金は年間騰落率で24.4%となり、シルバー、ナスダック、パラジウムに次いで4位。

NY金・日足チャート 2020/11/25 - 12/3131日のNY金相場は+1.7ドル、0.09%の小幅高で3日続伸。11月6日(1951.7)以来、約2ヵ月ぶり高値水準で2020年を終了。前日までのドル安にサポートされた堅調地合いの勢いで時間外には1900ドルの大台トライ、一時1905ドル付近まで上昇したところで失速すると戻り売りの展開となって1890ドル割れへと急反落。この日の高値と安値をつけた後、ロンドン・NYにかけては再度上値トライの展開へ。1900ドル台半ばまでを何度も試すもこれを維持できず、NY朝には失業保険申請件数が予想以上の好結果となったことなどもきっかけにドルも反発して1900ドル割れ。ただし、抵抗線からサポートに切り替わった90日移動平均線(1894.9)にも支えられ、NY引けにかけて1900ドルを回復して越年。短期上値目標12月高値(1912.0)前後には少し届かず、年明けに再トライも。
週間ベースでは+11.9ドル、0.63%の反発。月間では+114.2ドル、6.41%の大幅高で5ヵ月ぶりの反発。

NYプラチナ・日足チャート 2020/11/25 - 12/31NYプラチナは+0.7ドル、0.06%の小幅高で6日続伸。6日続伸は11月20日以来1ヵ月ぶりで今年2度め。2016年9月8日(1084.7)以来、ほぼ4年4ヵ月ぶり高値水準で越年。ロンドン市場にかけて金の堅調推移に追随し、1070ドル台から1091.8ドルまで上昇。12月4日につけた今年最高値1093.1ドルにこそわずかに届かなかったものの、短期上値目標1090ドル台に到達。NY市場では達成感からの失速状態となって上値を切り下げ、下値は1070ドル台半ばまででの保ち合いを縮小する形で1080ドル割れへ。短期上値目標達成とともに十字線を形成し、今年最高値とでダブルトップを形成する可能性を残す状態となり、目先は若干の調整も。1060ドルから20日移動平均線(1039.2)付近までがサポート候補に。
週間ベースでは+50.3ドル、4.89%の反発。月間では+113.3ドル、11.73%の大幅続伸。11月(+117.5ドル、13.85%)に次いで2016年8月以降では2番めの大幅上昇。

ドル円・日足チャート 2020/11/27 - 12/31ドル円は7銭ほどのドル高円安、0.07%の小幅高で3日ぶりの反発。103円10銭近辺での小康状態となった東京時間から、欧州時間に再び103円割れを試すも103円ちょうど付近で下げ渋り、NY時間にはドル安の巻き戻しの展開となった流れにサポートされて103円30銭近辺まで急反発。下値トライ一服となっての越年も、短期トレンドは下方向優勢のまま。年明けにはあらためて下値目安102円80銭前後までを試しに行く可能性も残しながら、上方向には右肩下がりの20日移動平均線(103.70)から103円80銭近辺までが当面の抵抗水準に。
週間ベースでは-25銭、0.24%の小反落。月間では-1.07円、1.03%安で4ヵ月続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/31終値とチャート

2021年1月1日(金)時点の相場
国内金6,831 円 12/25(金) ▲20(0.29%)
国内プラチナ3,703 円 12/25(金) ▲32(0.87%)
NY金1,895.1 ドル 12/31(木) ▲1.7(0.09%)
NYプラチナ1,079.2 ドル 12/31(木) ▲0.7(0.06%)
ドル円103.25 円 12/31(木) ▲0.07(0.07%)

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