金プラチナ短期相場観
株高に追随、プラチナ高もとまらず5年7ヵ月ぶり4600円台
更新日:2021年2月15日(月)
ドラギ・マジックで欧州債務危機を救ったスーパー・マリオ・ドラギ前ECB総裁がイタリア新首相に就任した13日。米上院ではトランプ前大統領の2度目の弾劾裁判で無罪評決。国内では宮城・福島での震度6強の地震、翌14日には厚労省が米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを正式に特例承認。喫緊の課題解決に向けたゲームチェンジャーへの期待感と未来への懸念材料混在の週末を経て2月後半へ。
週明け東京市場では日経平均が30年ぶりの3万円台に到達、リスクオンの流れで為替は円安地合いで105円台。週末を1820ドル台半ばで終えていたNY金は時間外に1820ドル付近へと小幅に軟調、プラチナは1260ドル台半ばから1270ドル台へとリスクオンに連れての堅調推移。
15日の国内金価格は週末から変わらず6721円で横ばい推移。軟調な流れが続くなかでも下げ渋る底堅さも。11月末安値(6512)と年初の今年高値(7016)を起点に三角保ち合いを形成し、まもなく頂点付近に。どちらに抜け出しても2月後半に向けては一定のトレンドを形成する可能性。上方向への節目6770円超へと抜け出した場合には上値トライへ、6800円から6830円の抵抗帯(雲の上下限)を超えることができれば三役好転となって上値目標は6900円台回復へ。下方向への節目6660円台を割れた場合には下値トライで目標水準は6530円程度まで、サポート候補があまり見当たらず急落の展開となる可能性も。11月安値からの二番底をつけに行く展開に。
プラチナ価格は+127円、2.83%高となって7日続伸。7日続伸は年をまたいで1月8日まで以来、1ヵ月ぶりで今年2度め。上昇率では今年3番めの急騰。水準としては2015年7月3日(4607)以来、5年7ヵ月ぶりの高値。バブルとの見方も出るほど、景気回復を見越しての高値更新がとまらない株価に追随するように上げ止まらず、2013年から2015年前半までの保ち合い下限付近の水準に到達し、月足一目均衡表では遅行線も雲の上限を突き抜け。日足RSIは84.3へと急騰し、過熱感も急速に高まる状態も6連騰となった12月初旬のピークでは89.4まで上昇しており、当てにならない状況にも。2月後半に向けては急反落への警戒感を抱えながらも水準的には2013年高値(5445)から2020年安値(2422)の61.8%戻し(4290)を大きく超え、76.4%戻し(4732)も意識されるような状態にも。サポート候補としては、遅行線に相対する雲の上限(4390)付近。
金との価格差は2114円となって昨年1月23日(2114)以来、1年1ヵ月ぶりの水準まで縮小。
※参考:金プラチナ国内価格2/15とチャート
- 2021年2月15日(月)時点の相場
-
国内金 : 6,721 円 2/15(月) +-0(0.00%) 国内プラチナ : 4,607 円 2/15(月) ▲127(2.83%) NY金 : 1,823.2 ドル 2/12(金) ▼3.6(0.20%) NYプラチナ : 1,259.0 ドル 2/12(金) ▲12.0(0.96%) ドル円 : 104.92 円 2/12(金) ▲0.16(0.15%)
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