金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏景況感は半年ぶり低水準、感染再拡大の北部が主導

更新日:2021年11月30日(火)

ユーロ圏景況感指数 2021年11月ユーロ圏の景況感は11月も高水準を維持しながらもやや低調。欧州委員会が発表した11月のユーロ圏景況感指数は117.5となって前月比-1.1、3ヵ月ぶりの反落で半年ぶりの低水準。ただし依然として長期平均100を大幅に上回る水準を維持。
業種別では製造業が前月から0.1ポイントの小幅低下に対して、サービス業は0.4ポイント上昇して4ヵ月ぶり高水準。ただし消費者信頼感指数は2.0ポイント下げて続落、7ヵ月ぶり低水準。

主要4ヵ国では、イタリアが119.5となって最上位でユーロ圏を牽引。7月(119.6)に次いで過去21年で2番めの高水準。フランスが116.1で続き、これも7月(116.7)に次いで過去20年では2番めの高水準。
ドイツは115.8となって前月比-1.7の続落で半年ぶり低水準。スペインは109.3、20年7ヵ月ぶり高水準となった10月から-2.6で3ヵ月ぶり低水準。

主要8ヵ国では、オーストリアが118.0、前月比-2.6で2ヵ月ぶり低水準もユーロ圏を上回ってイタリアに次ぐ高水準。ベルギーは115.0、前月比+1.6で3ヵ月ぶり高水準。オランダは110.3で前月比-2.1、7ヵ月ぶり低水準。アイルランドは108.1。前月比-7.9の急落で8ヵ月ぶり低水準。

その他ユーロ圏でイタリアを上回った国はなく、ユーロ圏以上はフィンランドのみで117.6、21年ぶり高水準となった前月(117.0)を上回って過去最高。
アイルランド以上は、ルクセンブルグが115.0、前月比+0.6で2ヵ月ぶり高水準。ギリシャは113.4で前月比+1.0の続伸、1年9ヵ月ぶりの高水準。マルタは108.6、前月比-0.4で4ヵ月続落、8ヵ月ぶり低水準。ポルトガルは108.4、前月比+0.3で小幅に4ヵ月続伸、5ヵ月ぶり高水準。

アイルランド未満は、リトアニアが107.8、前月比+1.6で3ヵ月ぶり高水準。エストニアは107.7、前月比+0.8で2ヵ月ぶり高水準。キプロスは104.8、前月比-1.2で2ヵ月ぶり低水準。スロベニアは102.2、前月比+2.7で2ヵ月ぶり高水準。

節目の100以下となった国は、ラトビアが98.0、前月比-2.7で2ヵ月ぶりの100割れ、8ヵ月ぶり低水準。スロバキアは94.8、前月比+2.8の反発で2ヵ月ぶり高水準も5ヵ月連続100割れ。

主要8ヵ国が上位グループを占めてユーロ圏としての高水準維持を牽引、ただしそのなかでも感染再拡大が懸念される北部ユーロ圏が低調となってユーロ圏景況感指数の低下を主導したようです。

NY金・日足チャート 2021/10/25 - 11/2929日のNY金相場は-0.3ドル、0.02%の小幅安で3営業日ぶりの反落。オミクロン株への過度な警戒感による急速なリスク回避の流れは、週をまたいで落ち着きを取り戻す形となり、週末に急落した欧米主要株は大幅反発、1.5%割れへと急落していた米10年債利回りは1.5%台を回復し、ドル安の流れも一定の巻き戻し。この流れを見越していたかのように、週末時点でリスク回避で買われた分を既に巻き戻して行って来いとなっていたNY金の週明けは小幅に上下動。時間外には1780ドル台から1790ドル台へと小幅上昇、ロンドン市場では1800ドル台を回復も一時的、株高にドル高優勢となったNY市場では戻り売り、1790ドルを割れへと巻き戻されて先週末水準1780ドル台半ばへと収束。短期的には1780ドル近辺がサポート水準となりつつあり、上方向には1800ドルに抵抗感、90日移動平均線(1792.4)と200日移動平均線(1791.9)を挟んでの保ち合いの様相にも。

NYプラチナ・日足チャート 2021/10/25 - 11/29NYプラチナは+10.2ドル、1.07%の反発。週末に売られた分を巻き戻す形となった週明け時間外早々に950ドル台から970ドル台へと急反発。高値では一時980ドル付近まで上昇して失速、ロンドン時間に970ドル割れへと反落すると、NY市場にかけては960ドル台を中心に小幅保ち合い推移の展開に。巻き戻し幅は半減となって上値の重さを再確認した格好にも。目先は950ドルを下値サポートに980ドルの上限までのレンジで保ち合いを形成、下限を割れると930ドル近辺までが意識され、上限突破なら大台回復トライへ。

ドル円・日足チャート 2021/10/26 - 11/29ドル円は23銭のドル高円安、0.2%高で3日ぶりの反発。しかし上げ幅は週末の下げ幅の10分の1強と極めて限定的に。東京朝に113円30銭台からの急反発も80銭台で失速、東京午後には日経平均の急失速にも連れる形で一時先週末安値も下回って113円割れへと急落。欧州時間に113円20銭台を回復するとNY時間には米株の巻き戻しの勢いが強まった流れにも連れて一時113円90銭台まで上昇。しかし11月上旬までの保ち合い上限114円ラインから20日移動平均線(114.10)までが抵抗水準としても意識された格好にもなり、NY午後には113円50銭が下限となって113円台後半での保ち合いの様相に。11月安値圏112円80銭前後までを下値目安とした短期下値トライはこの日の113円割れでいったん打ち止めとなった可能性も。今朝の東京市場では113円90銭近辺では上値が重い状態に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/29終値とチャート

30日の国内金価格は-19円、0.26%安で3日続落。11月5日(7149)以来、3週間ぶり安値圏での一段安。10月後半の保ち合いレンジ7100-7200円の中程、9月安値(6764)から11月高値(7483)の半値戻し(7124)の少し手前まで下げ、比較的サポートされやすい水準にも。7100-7120円近辺の重要なサポートを割り込むようだと一段安の展開が想定され、短期的には7000円割れを目指す流れにも。
月間ベースでは-21円、0.29%の小幅反落。

プラチナ価格は-20円、0.51%安で3日続落。10月8日(3812)以来、7週間ぶり安値圏での一段安。90日移動平均線(3966)をしっかり割り込んでなお下げ止まらず、ボリンジャーの-2シグマを下回ってさらに下落するレアケースにも。さらなる下値でサポートとして想定可能な水準としては、9月末から10月初旬の保ち合い上限3800円近辺。反発方向へは90日線付近が抵抗水準候補にも。
月間では-192円、4.72%の大幅反落。6月(-381円、8.38%)に次いで今年2番めの大幅安。
※参考:金プラチナ国内価格11/30とチャート

2021年11月30日(火)時点の相場
国内金7,153 円 11/30(火) ▼19(0.26%)
国内プラチナ3,876 円 11/30(火) ▼20(0.51%)
NY金1,785.2 ドル 11/29(月) ▼0.3(0.02%)
NYプラチナ964.5 ドル 11/29(月) ▲10.2(1.07%)
ドル円113.53 円 11/29(月) ▲0.23(0.20%)

11/29(月)のその他主要マーケット指標

オミクロン株リスクにもテーパリング加速へ、金も急反落 12/1(水)

ユーロ圏景況感は半年ぶり低水準、感染再拡大の北部が主導 11/30(火)

それでも国内金価格200日移動平均は過去最高値更新中 11/29(月)

オミクロン株ショックで早期利上げ観測も後退 11/27(土)

世界のプラチナ需給-2021年第3四半期 11/26(金)


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