金プラチナ短期相場観

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1月FOMC直前、市場の3月利上げ織り込みは90%

更新日:2022年1月22日(土)

CMEフェドウォッチ 2022年3月FOMCでのFF金利予想 2022/1/211月FOMCを目前に控えた今週、CMEフェドウォッチでの3月利上げの織り込みは91%まで上昇。週末になって86.5%へとわずかに冷静さを取り戻すような状態にもなったものの、市場の思惑としては3月に0.25%の利上げをほぼ確実視する状態。

11月以降、インフレ高止まりへの懸念が高まり、パウエルFRB議長の続投が決まった頃から3月FOMCでのFF金利据え置き予想は急低下、代わって0.25%利上げが上昇スピードを速める展開へ。2022年に0.25%×3回の利上げ見通しを示唆した12月FOMCを経て逆転すると、年明けにその議事要旨を確認して利上げ予想は70%へと急騰、据え置き予想は30%割れへと急低下。さらに雇用統計や前年比7%超となったCPIの結果を受けて一段高、と急降下という状態に。今週には3%割れへと低下した据え置き予想に代わって0.50%の利上げ予想が6%へと上昇。タカ派ムードはさらに一段と高まりそうな勢いも見られました。

2ヵ月先のFOMCで少なくとも0.25%の利上げを90%程度織り込んだ状態で迎える1月FOMCでは、少なくとも次回3月FOMCでの利上げ示唆、さらには年内のバランスシート縮小開始など、一定のタカ派的なメッセージが声明文及びパウエル議長会見に込められるものと予想されます。
それを期待し、そのハードルが上がりつつある現状、市場が期待はずれと判断する可能性も比較的高まりつつあるのかもしれません。

そうなれば、既に進行し始めている可能性もあるドル売りの流れが次週のFOMC後にはもう一段、進行するような展開にもなるかもしれません。

NY金・日足チャート 2021/12/16 - 1/2121日のNY金相場は-10.8ドル、0.59%の続落。30ドルの急騰後の一服で横ばい推移を挟んで10ドルの調整。3分の1戻しとなり、11月高値圏1870ドル近辺を目標とした上値トライには失敗。前日高値1848.5ドルまでで折り返す形となり、上抜けたばかりの保ち合い上限1830ドルがサポートに切り替わった格好にも。この日は1840ドル近辺から1830ドルまでの小幅レンジでの保ち合い推移。NY市場では米10年債利回り低下と下げ渋りに合わせての上下動にも、NY引け後には1830ドル台半ばへと下げ渋る状態で週末。1840ドル台が目先の上限となり、超えると上値再トライへ、あらためて1860ドル台辺りまでが短期上値目標に。サポートとなりつつある1830ドルを維持できなくなれば1810ドルが比較的重要なサポートに。これを割れた場合には短中期的に重要な下値サポート1760ドル近辺までが意識される展開にも。
週間ベースでは+15.3ドル、0.84%の続伸。

NYプラチナ・日足チャート 2021/12/16 - 1/21NYプラチナは-15.7ドル、1.49%安となって4日ぶりの反落。1040ドルを挟んでの保ち合い推移となり、NY朝には一時1030ドル割れも、切り返してつけた高値も1050ドル台半ばまで。NY引けにかけては軟調な流れで1030ドル近辺へと収束。今週半ばに980ドルの節目上抜け後の短期目標1030ドル台を突き抜け、前日高値で1050ドル台後半まで行き過ぎた後の調整でようやく目標水準付近に落ち着いた格好にも。11月高値から12月安値までの61.8%戻し(1026.3)から1030ドル近辺までが目先の下値サポート候補にもなり、1050ドル台の上限を突破すると上値トライ再開、1070ドル近辺までが次の上値目標に。1030ドルで下げ止まらない場合には1000ドルの大台ラインまでが次のサポート候補。
週間ベースでは+70.5ドル、7.31%の続伸。昨年2月8日からの週(+126.0ドル、11.12%)以来、11ヵ月ぶりの大幅高。

ドル円・日足チャート 2021/12/20 - 1/21ドル円は43銭のドル安円高、0.38%安となって4日続落。米10年債利回り低下と株安の流れにも連れ、リスク回避的な流れでドル安円高基調が継続。東京朝の114円10銭台が高値となり、早々に114円の節目を割れると一段安の展開で午後までに113円60銭台へ。東京午後から欧州序盤にかけての反発局面では114円ラインがレジスタンスに切り替わった形となって戻り売り。NY朝には再び113円60銭まで下げながら、NY午後には90日移動平均線(113.61)にもサポートされて下げ渋る展開にも。FOMC直前、かつ過熱感も高まる状態ながらも114円の節目を割り込んだことで短期的には113円前後まで下値余地拡大。上方向へは114円70銭が抵抗水準となり、FOMC後にタカ派的な流れとなってこれを上抜けると今年高値圏116円台再トライへの可能性も。
週間ベースでは-51銭、0.45%の続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/21終値とチャート

2022年1月22日(土)時点の相場
国内金7,348 円 1/21(金) ▼32(0.43%)
国内プラチナ4,109 円 1/21(金) ▲29(0.71%)
NY金1,831.8 ドル 1/21(金) ▼10.8(0.59%)
NYプラチナ1,035.1 ドル 1/21(金) ▼15.7(1.49%)
ドル円113.69 円 1/21(金) ▼0.43(0.38%)

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