金プラチナ短期相場観

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米主要地区連銀製造業雇用は2月も好調維持

更新日:2022年3月1日(火)

米主要地区連銀製造業景況感・雇用指数 2022年2月米主要地区連銀の製造業景況指数は昨年夏以降は概ね減速傾向となり、秋頃の10ポイント台から年明けには1桁台へ、とりわけNY連銀やフィラデルフィア連銀などでは30ポイント台からの急低下。拡大基調を示すプラス圏こそ維持してはいるものの、利上げスタート前に警戒感が高まるように軟調推移。

ただし、雇用指数は高止まり。
ダラス連銀は2ヵ月連続の低下で1年ぶりの低水準ながら、2月の18.4は相対的には高水準を維持する状態。リッチモンド連銀の雇用指数は20.0。1月には1年半ぶり低水準となる4.0へと急低下も、2月には3ヵ月ぶり高水準へと急回復。NY連銀も5ヵ月ぶり低水準となった1月の16.1から2月は23.1へと反発。フィラデルフィア連銀も8ヵ月ぶり低水準となった1月の26.1から2月は32.3へと反発。

雇用逼迫状態も背景に雇用統計は2月も好調を維持しそうな状況で、3月以降の利上げフェーズスタートに向けてはサポート材料の一つにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2022/1/24 - 2/2828日のNY金相場は+13.1ドル、0.69%の反発。ウクライナの後方支援の度合いを強める欧米+西側とロシアとの対立は深まり、経済制裁もエスカレートし始めた週明け時間外に1935ドルまで急騰したのがこの日の高値。その後は1920ドルが上限となり、停戦協議に向けた進展期待などからのリスク回避の巻き戻しと、金融制裁の応酬などが金融市場に与えるダメージへの警戒感などから1890ドル近辺までのレンジで保合い、NY引け後には1910ドル付近に収束。1880ドル台から1930ドルまでのレンジで高値保合いを形成し、上抜けると1950ドル近辺まで水準を切り上げる可能性、下抜けなら1860ドル前後までの下値切り下げも。

NYプラチナ・日足チャート 2022/1/24 - 2/28NYプラチナは-11.4ドル、1.09%安で3日続落。2月15日(1020.4)以来、2週間ぶり安値水準。時間外序盤にこの日の高値1070ドル後半まで急騰して失速後は1060ドル台を中心に保合い推移、NY午後には金の軟調局面に追随し、1030ドル台半ばまで下値を切り下げる場面も、NY引け後には1040ドル台半ばへと持ち直し。先週後半の高値保合い下方ブレイクに伴う短期下値目安1050ドル近辺到達後にも下げ止まり切れず、小幅に一段安となって年初来下値サポートされ続けた20日移動平均線(1045.4)も下抜け。一時的な下抜けにとどまり切れない場合にはもう一段の下値トライへも。1月半ば以降の保合い下限1010ドル台までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2022/1/25 - 2/28ドル円は57銭のドル安円高、0.49%の下落で2月21日(114.75)以来、1週間ぶりの安値。115円50銭近辺での保合い推移を経て、NY時間にはウクライナとロシアの停戦協議開始報道を受けて軟調推移。NY終盤には115円を割り込んで一時114円80銭台まで下落。しかし下値サポート114円70銭手前で下げ渋ると東京朝にかけては115円台を回復。停戦に向けてはそう簡単には折り合いが付きそうにもなく、リスク回避ムードはくすぶり続けそうな状況にも。今週はパウエルFRB議長の議会証言と週末の雇用統計でタカ派傾斜ムードが強まるかどうかがドル円の膠着打破のきっかけにも。上方向へは115円60銭が節目となり、これを超えると116円トライ、今年高値更新トライへと向い、117円台を目指す流れにつながる可能性も。下方向へは引き続き114円70銭がサポート、これを割れると今年安値更新トライへ、113円前後までが下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/28終値とチャート

1日の国内金価格は-51円、0.66%安となって8日ぶりの反落。6日ぶりに過去最高値更新ストップ、2月22日(7687)以来1週間ぶりの安値水準に。それでもそれ以前の過去最高値2020年8月7日の7676円を上回る高値水準を維持し、過去最高値圏での高止まり状態。目先は首都キエフでの攻防と2回めの停戦協議の行方、さらに米雇用統計までの一連の重要指標、パウエルFRB議長の議会証言もあり、大幅変動のきっかけとなりうる材料も多数。高値再更新となれは7800円の大台が意識され、調整継続となれば1月末安値から2月末最高値までの23.6%戻し(7625)近辺が下値目安に。下げ幅急拡大となれば38.2%戻し(7552)近辺も。

プラチナ価格は-80円、1.88%の下落。2月16日(4136)以来、2週間ぶりの安値。高値保合い下限4300円割れに伴う短期下値目安4240円近辺を突き抜けての一段安となり、前日の9日移動平均線(4273)割れに続き、21日移動平均線(4188)もわずかに下抜け。2本のサポートラインを割り込んで上昇トレンド崩れ。下げ止まらない場合の下値サポート候補としては12月安値から2月高値までの38.2%戻し(4113)付近、下げ幅拡大となれば半値戻し(4033)から90日移動平均線(4036)近辺も。
※参考:金プラチナ国内価格3/1とチャート

2022年3月1日(火)時点の相場
国内金7,692 円 3/1(火) ▼51(0.66%)
国内プラチナ4,185 円 3/1(火) ▼80(1.88%)
NY金1,900.7 ドル 2/28(月) ▲13.1(0.69%)
NYプラチナ1,038.7 ドル 2/28(月) ▼11.4(1.09%)
ドル円114.96 円 2/28(月) ▼0.57(0.49%)

2/28(月)のその他主要マーケット指標

2月は混戦模様、ユーロ圏製造業PMIランキング 3/2(水)

米主要地区連銀製造業雇用は2月も好調維持 3/1(火)

混迷のウクライナ情勢に市場は乱高下、国内金は5日連続最高値 2/28(月)

停戦交渉期待でリスクオン、米PCEは1月も上昇止まらず 2/26(土)

ロシア、ウクライナ侵攻、NY金は一時1970ドル超 2/25(金)


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