金プラチナ短期相場観

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NY連銀ビジネスリーダー調査でもインフレ圧力高騰

更新日:2022年4月9日(土)

NY連銀・ビジネスリーダー調査 2022年3月週末のNY市場では米長期金利上昇とドル高の流れが加速、米10年債利回りは2019年3月以来、3年1ヵ月ぶりとなる2.7%台に、ドルインデックスは一時2020年5月以来、1年11ヵ月ぶり高値となる100ポイント超え。
インフレ高騰抑制に向けた利上げ加速への思惑も強まり、5月FOMCでの0.5%利上げ確率も80%近辺での推移となりました。

NY連銀が発表したビジネスリーダー調査は、NY連銀製造業景況指数のサービス業版、サービス業PMIとも言える指標で3月は18.3。2月の0.5からは急反発、昨年8月(27.8)以来7ヵ月ぶり高水準となり、ビジネス活動が活発化したことを示唆。
製造業景況指数が3月には1年10ヵ月ぶり低水準となる-11.8へと落ち込んだのとは対照的な結果に。

構成指数では、雇用指数が14.0で続伸となってゆるやかな拡大基調を維持する一方で、賃金指数は53.9となり、2007年5月(59.0)以来14年9ヵ月ぶり高水準となった2月の58.3からは小幅に低下。
販売価格は47.7で2ヵ月連続過去最高。支払価格は84.5で2008年6月(87.5)以来13年8ヵ月ぶり高水準となった2月の85.9からは小幅に低下。
製造業景況指数でも販売価格指数が2ヵ月連続過去最高となった状況と一致。

見通し関連の指数でも、賃金見通しは60ポイント台の高水準での推移が続き、支払価格は82.5で2008年8月(84.5)以来13年7ヵ月ぶり高水準へと一段高。販売価格も50ポイント台の高水準での推移。
製造業でも、仕入、販売価格の見通し指数はいずれも高水準での推移が続いていました。

ここでも雇用はそこそこ好調でインフレ関連指数が高騰状態、今後の見通しでもインフレ高止まり、さらなるインフレ圧力高騰懸念を示唆する状況となっています。

NY金・日足チャート 2022/3/7 - 4/88日のNY金相場は+7.8ドル、0.4%の続伸。3月31日(1954.0)以来、1週間ぶり高値圏での堅調推移となって前日まで上値を押さえられ続けた20日移動平均線(1936.0)を上抜け。アジア時間に1930ドル付近の安値をつけて反発するとNY朝には1940ドルを超えて一段高、高値では1950ドル台前半、NY引け後にも1950ドル付近。米長期金利上昇とドル高の流れが優勢となったなかでもインフレヘッジとウクライナ情勢の先行き不透明感なども背景に、売り圧力よりも買い圧力が上回る状態となって縮小してきた保ち合いレンジを上抜け。軟調局面を抜け出し切れてはいないものの、上値トライに向けた流れが今後、強まる可能性。3月末高値1950ドル台、3月後半高値1960ドル台などをしっかり上抜けると2000ドルの大台付近を目指す流れにも。下方向へは引き続き1920ドルが重要なサポート。
週間ベースでは+21.9ドル、1.14%の反発。

NYプラチナ・日足チャート 2022/3/7 - 4/8NYプラチナは+17.6ドル、1.84%の続伸。短期下値目安950ドル台到達後に940ドル付近までのオーバーランで短期下押しエネルギーを吐き出した格好となっての続伸。960ドル台前半での小幅保ち合い推移からNY朝にはパラジウムの急騰とともに990ドル付近まで急騰。その後は970ドル割れへと急反落、乱高下状態はNY午後に970ドル台半ばへと収束。1000ドルの大台付近ではまだ上値も重く、3月高値から4月安値の23.6%戻し(1001.7)、20日移動平均線(1003.4)、90日移動平均線(1005.4)なども集中する1000ドル台前半が強めの抵抗帯にもなり、地合い回復に向けた重要な攻防水準にも。
週間ベースでは-13.0ドル、1.31%安で5週続落。5週続落は2019年5月以来、2年10ヵ月ぶり。

ドル円・日足チャート 2022/3/7 - 4/8ドル円は32銭のドル高円安、0.26%高で6日続伸。6日続伸以上は3月以来で今年2度め。NY終値水準としては2015年8月18日(124.40)以来、6年8ヵ月ぶり高値。前日までレジスタンスとなっていた124円の節目を東京朝に突破すると124円20銭台まで上昇。しかし連動性が強まる米10年債利回り低下に連れて123円60銭台まで急反落。米10年債利回りの下げ止まりからの小反発に伴い、東京午後には抵抗感払拭済の124円台を回復。米10年債利回りが2.7%台へと一段高となったNY朝には124円60銭台まで上昇。ただしドル高の勢いが失速したNY午後には124円30銭近辺に収束。節目上抜けに伴い、短期的には2015年6月高値125円80銭台が上値目標に。
週間ベースでは+1.71円、1.4%高で5週続伸。5週続伸は年末年始以来、3ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/8終値とチャート

2022年4月9日(土)時点の相場
国内金8,411 円 4/8(金) ▲57(0.68%)
国内プラチナ4,167 円 4/8(金) ▲40(0.97%)
NY金1,945.6 ドル 4/8(金) ▲7.8(0.40%)
NYプラチナ975.6 ドル 4/8(金) ▲17.6(1.84%)
ドル円124.28 円 4/8(金) ▲0.32(0.26%)

4/8(金)のその他主要マーケット指標

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NY連銀ビジネスリーダー調査でもインフレ圧力高騰 4/9(土)

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