金プラチナ短期相場観
重要な節目との攻防続く8月後半の国内金・プラチナ価格
更新日:2022年8月22日(月)
ロシアのウクライナ侵攻からちょうど半年が経過する今週、その24日はウクライナが31年前にソ連から独立した記念日でもあり、それが故に警戒感も強めるゼレンスキー大統領。その翌日から米ワイオミング州で開催されるジャクソンホール会議では26日にパウエルFRB議長の「経済見通し」についての講演も予定され、今後の金融政策動向への道筋や思惑が示唆されるのではないかと過剰に注目度も高まる状況に。
そんな節目のタイミングにも相当する8月第4週、国内金価格もプラチナ価格も重要な節目との攻防が続きます。
国内金価格は中期三角保合いを形成し、足下では上限ラインとの攻防状態。日足・一目均衡表ではちょうど雲のねじれが生じている現状、上限ライン上抜けに成功なら一段高へと向かう可能性も高まりそうな状況にも。なお、2021年12月から続く三角保合い下限ラインに対しては距離を空ける状態ながら、上限ラインと下限ラインとの中央付近には、今年1月安値から4月高値の38.2%戻し(8243)ラインが横たわり、むしろこのラインのほうが下限ラインとしての位置づけで今年3月以降の三角保合いを構成する形にも。
この三角保合いでは先端部分に近づきつつあり、今回の上抜けに失敗するようなら急反落も警戒され、そうなれば水平状態の下限ライン、38.2%戻しの節目との攻防という展開にも。
22日の国内金価格は+8円、0.1%の続伸で8月15日(8432)以来、1週間ぶりの高値水準に。週明け時間外のNY金が1760ドル割れへとわずかに軟調気味に対し、ドル円は137円台へと水準を切り上げてのスタート。円安サポートが優勢となる状態で、先週上値を押さえられ続けた9日移動平均線(6413)をわずかに上抜け。8390円の節目上抜けに伴う短期上値目標8500円付近を目指す流れがゆっくりと進行し始めた状態にも。加速度アップに向けては8430円台の節目を早期に上抜ける必要も、その上には90日移動平均線(8479)も抵抗線候補として横たわり、上値目標に向けたハードルもやや高めか。また、8370円の下値サポートを維持できない場合には巻き戻しの展開へ、7月末安値圏8250円近辺までを目安に下値トライ。
国内プラチナ価格は中期三角保ち合い中央付近、6月高値から7月安値の半値戻し(4376)ラインとの攻防状態が継続。1週間前にはこの重要な節目を上抜け、日足一目均衡表でも三役好転の強気相場状態。それから雲の上限(4376)に転換線(4365)、基準線(4285)に雲の下限(4281)と次々に下抜けて現在は二役逆転状態。結果的に1週間前の雲のねじれ付近でつけた高値4462円から急反落。
半値戻し(4376)が三角保合い中央ラインから、上限ラインに切り替わるようだと、下限ラインとの攻防リスクへの警戒感も高まることにも。
22日のプラチナ価格は-32円、0.74%安で3日続落。8月4日(4162)以来、半月ぶりの安値。週明け時間外のNYプラチナも880ドル台後半でわずかに軟調推移となり、円安サポートを活かし切れず。4300円の節目割れに伴う短期下値目安4250円程度から21日移動平均線(4256)辺りにも急接近。目先は多少の下げ余地を残す程度で下値トライ一服感も、NYプラチナが880ドル割れの場合には一段安への警戒感も。7月末の安値保ち合い上限付近、4200円近辺までが行き過ぎ警戒水準にも。
※参考:金プラチナ国内価格8/22とチャート
- 2022年8月22日(月)時点の相場
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国内金 : 8,417 円 8/22(月) ▲8(0.10%) 国内プラチナ : 4,267 円 8/22(月) ▼32(0.74%) NY金 : 1,762.9 ドル 8/19(金) ▼8.3(0.47%) NYプラチナ : 888.0 ドル 8/19(金) ▼16.9(1.87%) ドル円 : 136.88 円 8/19(金) ▲1.00(0.74%)
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