更新日：2022年12月12日(月)
国内金価格の90日移動平均は、過去最高値を更新し続けて8月半ばには8479円まで上昇。その後はゆるやかに低下しながらも10月に再浮上、10月半ばには8482円まで上昇して再び過去最高値を更新。11月にかけての低下も限定的となり、高値保ち合いの様相を呈して11月末には8480円超え、12月に入ると史上初の8500円超え。さらに一段高となって12日時点では8515円。この下には、やはり過去最高値を更新して急騰を続ける200日移動平均が11月1日の8261円から8430円まで鋭角に水準を切り上げて中期トレンドをサポート。
これらが国内金価格の強めの下値サポートを形成する格好にもなり、かつ割れるとトレンド転換が意識される重要な節目水準にも。
2022年最後の重要イベント・ウィークとなる12月第3週。週明け時間外のNY金は4連騰となった先週末の1810ドル近辺から1800ドルの大台手前まで軟調推移。為替ドル円は保ち合い状態となった先週後半の136円半ばから堅調スタートとなって137円を試す場面も。
12日の国内金価格は+24円、0.28％高で4日続伸。11月22日（8686）以来、3週間ぶりの高値。8570円の節目上抜けに伴う短期上値トライが継続。11月末安値と12月安値（ともに8484）とで構成するダブルボトムも完成し、短期上値目標8660円近辺を目指す流れが進行。抵抗線にもなり得た21日移動平均線（8596）も上抜けて短期トレンドも好転。視界良好状態もCPIとFOMC待ちの状況では不安定な展開への警戒感も。
日足一目均衡表では、基準線（8614）をわずかに上抜けたものの、転換線（8551）がこれを下回っており、厳密には三役好転崩れ。薄くなった雲にサポートされる状態ながら、遅行線は26日前の価格水準との攻防状態が続くなかでの上抜け状態。11月高値から上値を切り下げてきた抵抗線をわずかに上抜けつつあり、現状水準以上を維持しつつ月末に向けて8650円近辺へと切り上がる雲の上限を維持できるかどうかが今後のポイントにも。
プラチナの90日移動平均は12日時点で4552円。2015年8月18日（4558）以来、7年4ヵ月ぶり高値水準。200日移動平均が4414円、2015年11月27日（4420）以来7年ぶり高値となっていずれも急騰局面を形成中。
週明け時間外のNYプラチナは3連騰で終えた週末の1030ドル台半ばから1020ドル台半ばへと軟調スタート。
12日のプラチナ価格は+66円、1.38％高で3日続伸。12月2日（4889）以来、10日ぶりの高値。11月前半高値からの軟調局面が続くなかでも、11月後半からはレンジを拡大する逆三角保ち合いとなっての下げ渋り。金に先行する形で不安定フェーズ入りの様相にも。拡大するレンジ上限超え、4950円超へと抜け出せば5040円近辺までを目標に一段高トライへ。急反落となって4700円の節目割れとなった場合には4630円程度までの一段安へも。
日足一目均衡表では、転換線（4827）を上抜けながらも基準線（4891）を下回り、遅行線は26日前の価格水準と揉み合いながらもこれを下回って二役逆転。足下では急騰する雲の上限手前で反発し、11月からの下降チャネル下限ラインと9月安値から11月高値の38.2％戻し（4685）ラインにもサポートされた格好。下降チャネルの上限ライン突破の可否が目先の重要ポイントに。
※参考：金プラチナ国内価格12/12とチャート
2022年12月12日(月)時点の相場
国内金：8,617 円 12/12(月) ▲24(0.28％)
国内プラチナ：4,847 円 12/12(月) ▲66(1.38％)
NY金：1,810.7 ﾄﾞﾙ 12/9(金) ▲9.2(0.51％)
NYプラチナ：1,036.2 ﾄﾞﾙ 12/9(金) ▲21.6(2.13％)
ドル円：136.57 円 12/9(金) ▼0.10(0.07％)