金プラチナ短期相場観

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小売売上高は1年10ヵ月ぶり急増、ドル高と利上げをサポート

更新日:2023年2月16日(木)

米・小売売上高(前年比) 2023年1月米1月小売売上高は前月比+3.0%の大幅増。市場予想の+2.0%を上回り、11-12月の-0.1%から急増。3ヵ月ぶりのプラス転換で1年前の+2.5%増を上回り、2021年3月(+11.2)以来1年10ヵ月ぶりの急増。自動車やレストランなどを中心に全般が堅調となり、自動車を除く数値でも前月比+2.3%増。これも1年10ヵ月ぶりの急増。

前年比でも堅調。1月は+6.69%となり、1年10ヵ月ぶり低水準となった12月(+5.14%)を上回り、3ヵ月ぶりの高水準。前年比伸び率では急増状態が続いた2021年からは減速基調が続くものの、前年比3ヵ月平均+5.94%を上回り、長期平均+4.90%も大きく上回る水準。
自動車を除く小売売上高も前年比+7.52%となり、1年10ヵ月ぶり低水準となった12月(+6.14)を上回る伸び率。前年比の長期平均+4.95%を大きく上回る水準を維持。

この日発表された2月のNY連銀製造業景況指数も3ヵ月連続マイナス圏推移ながら、市場予想を大幅に上回って前月からも27.1ポイントの急上昇。
2月のNAHB住宅市場指数も50の節目割れは続くものの、市場予想を上回って前月からは7ポイントの急上昇。5ヵ月ぶりの水準を回復。
米国の消費の堅調ぶりと、製造業と住宅市場の景況感の回復基調も確認され、ドル高とFRBの利上げ継続をサポートする結果に。

NY金・日足チャート 2023/1/11 - 2/1515日のNY金相場は-20.1ドル、1.08%の反落。時間外序盤に1860ドル台半ばから1870ドルまで小幅上昇後に戻り売り、ドル高の流れに連れての軟調推移でアジア時間に前日安値を下回って短期下値目安1850ドル近辺再トライ、これも下抜けるとロンドン市場では1840ドル台へと一段安。NY市場では米経済指標好結果を受けてドル高の勢いが強まったことで一時的に1840ドルを割り込みながらも、11月安値(1618.3)から2月高値(1975.2)の38.2%戻し(1838.9)でサポートされ、ほぼ1840ドル台半ばで下げ渋る展開に。短期下値目安1850ドル近辺にしっかり到達して下げ渋る状態も、ドル高材料がさらに続くようなら、もう一段の下値目安1830ドル近辺までが意識される可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2023/1/11 - 2/15NYプラチナは-21.4ドル、2.28%の大幅続落で昨年10月20日(915.1)以来、4ヵ月ぶりの安値。930ドル台後半の高値から軟調推移継続、ロンドン市場では930ドル割れで下げ渋り、NY市場では920ドル近辺へと水準を切り下げ、NY引け後には920ドル割れで下げ渋り。結果的に前日の200日移動平均線(948.3)割れ後には戻りを試すことなく一段安、9月安値(796.8)から1月高値(1117.0)の61.8%戻し(919.1)も達成。一服感とともに下値警戒感も持続、200日線回復へと向かうか、900ドルの大台割れか、という状況にも。

ドル円・日足チャート 2023/1/12 - 2/15ドル円は107銭のドル高円安、0.8%高で3日続伸。12月28日(134.46)以来、7週間ぶりの高値。東京朝の133円から132円50銭台までの下押し後に押し目買い、午後には133円10銭台を回復し、欧州時間には133円50銭付近まで上昇。NY朝には133円台後半へと水準を切り上げ、米1月小売売上高の好結果を受けて134円トライ、NY連銀製造業景況指数や鉱工業生産などの回復基調も確認され、住宅市場の景況感も底打ち反発の流れとなってNY午後には134円30銭台まで上昇。132円後半の節目上抜けに伴う短期上値目標134円半ばにあとわずかながら、134円40銭手前で上値を押さえられ続けてNY終盤には失速、今朝の東京市場では134円割れ。上値トライ一服感もあるものの、経済指標の好結果に反応しやすい現状では、結果次第では多少の行き過ぎとなり、今年最高値134円70銭台の更新も視野に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/15終値とチャート

16日の国内金価格は-23円、0.27%安で3日ぶりの反落。円安サポートをNY金の一段安で帳消し、8650円の節目上抜けに伴う短期上値目標8710円程度を目指す流れはスタートに失敗。9日移動平均線(8639)も再び下抜け、8600円から8660円までの保合いレンジを再構成して仕切り直し。年初から下値を支えてきた90日移動平均線(8615)を割り込んで8600円の大台も維持できなくなれば、8530円近辺までを目安に下値トライへ。保合い上抜け再トライなら8750円近辺までが短期上値目標に。

プラチナ価格は-34円、0.79%の続落で9月28日(4276)以来、4ヵ月半ぶり安値圏での一段安。4330円の節目割れに伴う短期下値目安4280円近辺にもあとわずか。反発方向へは4400円台回復と9日移動平均線(4402)上抜けが地合い回復に向けた分岐点。突破できれば4460円程度までを短期目安に反発局面形成へ。
※参考:金プラチナ国内価格2/16とチャート

2023年2月16日(木)時点の相場
国内金8,633 円 2/16(木) ▼23(0.27%)
国内プラチナ4,292 円 2/16(木) ▼34(0.79%)
NY金1,845.3 ドル 2/15(水) ▼20.1(1.08%)
NYプラチナ917.8 ドル 2/15(水) ▼21.4(2.28%)
ドル円134.15 円 2/15(水) ▲1.07(0.80%)

2/15(水)のその他主要マーケット指標

PPIも予想上ブレ、インフレ鈍化継続もドル高基調も継続 2/17(金)

小売売上高は1年10ヵ月ぶり急増、ドル高と利上げをサポート 2/16(木)

米1月CPIは予想上ブレも警戒し過ぎ?でドル円は乱高下 2/15(水)

住宅価格が牽引、サービス価格上昇でCPI高止まり警戒感 2/14(火)

日銀総裁人事と米インフレ鈍化一服で国内金の調整も一服か 2/13(月)


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