金プラチナ短期相場観

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NY連銀製造業景況指数7月は予想を上回ってプラス圏維持

更新日:2023年7月18日(火)

NY連銀製造業景況指数 2023年7月米7月のNY連銀製造業景況指数は1.1。市場予想の-3.5を上回り、6月(6.6)からは低下も2ヵ月連続のプラス圏推移となり、予想以上の堅調ぶりを示した格好にも。
構成指数では、新規受注(3.3)が6月(3.1)から小幅に改善した他、仕入価格は16.7。6月(22.0)から急低下、続落で2年11ヵ月ぶり低水準。販売価格は3.9で6月(9.0)から急低下、3ヵ月続落で3年ぶりの低水準。
その一方で雇用は4.7となり、半年ぶりのプラス圏へと急反発、7ヵ月ぶりの高水準。平均労働時間も0.3で8ヵ月ぶりプラス圏へと急反発、8ヵ月ぶりの高水準。
期待指数(14.3)は1年3ヵ月ぶり高水準となった6月(18.9)からは低下したものの、2ヵ月連続2桁の高水準を維持し、直近14ヵ月では3番めの高水準。

なお、6ヵ月移動平均では-7.28となって12ヵ月連続のマイナス圏推移も6月(-12.95)からは急騰で続伸、7ヵ月ぶりの高水準。
上下動の激しいNY連銀のこの指数もトレンド的には底打ち、反発への可能性を示唆する格好にもなり、インフレ関連指標は鈍化継続を示唆、雇用関連は回復傾向を示唆。

イエレン財務長官はこの日、米国経済は「成長減速も、労働市場は力強さを維持、リセッションは予想していない」との発言。また、労働市場の大幅軟化を伴わないインフレ低下へと「好ましい軌道」が進行中との認識を示唆。
NY連銀製造業景況指数がこれに合致するような結果となったことも、一時的ながらドル高をサポートした格好に。

NY金・日足チャート 2023/6/9 - 7/1717日のNY金は先週末から-8.0ドル、0.41%安で5営業日ぶりの反落。7月11日(1937.1)以来、1週間ぶりの安値。アジア時間の1950ドル台後半での小幅保ち合い推移から、ロンドン市場で1960ドル台へと上昇もNY市場では一時1950ドル割れへと急反落。クラリダFRB副議長が来年3月利下げの可能性に言及したことがサポート材料となった反面、イエレン財務長官のリセッション否定発言が重石となり、7月のNY連銀製造業景況指数が予想を上回ったことも下押し圧力に。ただしこの流れも続かず、NY午後には1950ドル台後半を回復。1930ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標、5月高値(2085.4)から6月安値(1900.6)の38.2%戻し(1971.2)付近にほぼ到達して一服、小康状態を挟んで小幅に調整、ただし1950ドル近辺では下げ渋り、という状態に。次週FOMCに向けてブラックアウト期間入りで動意縮小も予想されるものの、目先1960ドル台の抵抗水準を上抜けると90日線(1973.6)超えトライ、1980ドル台辺りまでは上値を伸ばす可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2023/6/9 - 7/17NYプラチナは+3.2ドル、0.33%高で4日続伸。6月15日(991.9)以来、1ヵ月ぶり高値水準で堅調維持。週末の980ドル台を週明け時間外には維持できず、それでも970ドル台後半を中心に小幅保ち合い推移となって下げ渋り。NY朝には金の急落局面にも下げ渋り、反発局面には追随する格好となってNY午後には980ドル台後半へ。高値では991.3ドルまで上昇し、4月高値(1148.9)から6月安値(894.2)の38.2%戻し(991.5)をほぼ達成。目先、一服感からの多少の調整も挟めば、FOMC後に金が上方向へと動き出せば追随の展開にも。1000ドルの大台回復後には90日移動平均線(1012.7)、50%戻し(1021.6)などが意識される可能性も。

ドル円・日足チャート 2023/6/13 - 7/17ドル円は9銭のドル安円高、0.06%の小反落。祝日で閑散状態の東京時間には138円70銭付近から138円30銭台までの小幅レンジで保ち合い推移、欧州時間にはクラリダFRBに副議長発言を受けて一時138円ちょうど近辺まで下押し後に反発。NY市場ではイエレン財務長官発言とNY連銀製造業景況指数の結果を好感して一段高、139円を回復すると高値では一時139円40銭台まで上昇。しかし6月高値(145.07)から7月安値(137.24)の23.6%戻し(139.09)を超えると上値も重く、NY終盤にかけては138円70銭近辺へと収束。200日移動平均線(137.06)と90日移動平均線(137.17)にサポートされて反発した流れも139円台に抵抗感、十字線を形成して反発一服の様相にも。138円の節目を割り込むようだと下値トライ再開へ、1月安値(127.21)から6月高値(145.07)の半値戻し(136.14)近辺までが下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/17終値とチャート

18日の国内金価格は連休前から+42円、0.44%上昇。横ばい推移を挟んでの6日続落後に8日ぶりの反発となり、7月11日(9562)以来、1週間ぶりの高値。最高値圏でのダブルトップ形成からの下値目安9500円、4月末安値(9341)から7月高値(9772)の61.8%戻し(9506)近辺到達後の一服状態からようやく反発。9490円台が当面の底値とならないようだと76.4%戻し(9443)近辺を目安に一段安トライも、反発局面継続で最高値から7月安値(9499)の23.6%戻し(9563)を超えることができれば、9600円の大台回復と38.2%戻し(9603)が意識されるような展開にも。

プラチナ価格は+64円、1.38%高で3日続伸。6月21日(4746)以来、ほぼ1ヵ月ぶりの高値。鍋底からの反発の勢いが続いて一段高、5月高値(5197)から7月安値(4506)の23.6%戻し(4669)を達成して4700円の大台も回復、1ヵ月ぶりの200日移動平均線(4717)回復も目前に。これを上抜けることができれば38.2%戻し(4770)、90日移動平均線(4780)回復トライも意識される可能性。
※参考:金プラチナ国内価格7/18とチャート

2023年7月18日(火)時点の相場
国内金9,541 円 7/18(火) ▲42(0.44%)
国内プラチナ4,715 円 7/18(火) ▲64(1.38%)
NY金1,956.4 ドル 7/17(月) ▼8.0(0.41%)
NYプラチナ987.5 ドル 7/17(月) ▲3.2(0.33%)
ドル円138.70 円 7/17(月) ▼0.09(0.06%)

7/17(月)のその他主要マーケット指標

鉱工業生産は2ヵ月連続0.5%減、2ヵ月連続前年割れ 7/19(水)

NY連銀製造業景況指数7月は予想を上回ってプラス圏維持 7/18(火)

インフレ鈍化継続を好感、ミシガン大消費者信頼感も急騰 7/15(土)

PPIはもはやインフレ解消、コアPPIは平年並みにあと少し 7/14(金)

6月コアCPIは5%割れ、想定以上のインフレ鈍化でドル急落 7/13(木)


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