金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

米住宅着工件数、許可件数ともに長期平均付近で下げ渋り

更新日:2023年7月20日(木)

米住宅着工件数・建設許可件数 2023年6月米6月住宅着工件数は急減。
市場予想の148.0万戸を下回る143.4万戸となり、5月の155.9万戸からも大幅減。前月比-8.02%となった減少率は11ヵ月ぶりの大きさ。ただし5月は前月比+15.65%と2年2ヵ月ぶりの急増となっており、その反動減となった格好にも。なお、4月(134.8)からは+6.38%となり、6ヵ月移動平均では141.62万戸で5ヵ月ぶりの高水準。
また、6月は長期平均143.3万戸をわずかに上回り、6ヵ月平均では少し下回る水準で下げ渋る状況。

先行指標となる建設許可件数は144.0万戸。これも市場予想の150.0万戸を下回り、5月(149.6)からも減少。ただし4月(141.7)を上回る水準にとどまり、6ヵ月平均では143.8万戸で2ヵ月ぶりの低水準。なお、長期平均は137.0万戸となり、6月の許可件数、6ヵ月平均ともにこれを上回る水準での推移。
2022年初旬にピークアウトして減少傾向となっていた着工件数、建設許可件数は、いずれも今年年初から長期平均付近で下げ渋る状態が続きます。

前日発表された、住宅市場の景況感を示すNAHB住宅市場指数が2022年末にコロナショック以来の低水準でボトムアウトし、今年に入って7ヵ月続伸で景況感が改善している状況にも一致。
金利低下と住宅価格上昇率鈍化の流れを受けた米住宅市場の状況は、FRBの軟着陸シナリオをサポートする状況となってきているようです。

NY金・日足チャート 2023/6/13 - 7/1919日のNY金は前日から変わらず、6月6日(1981.5)以来1ヵ月半ぶり高値水準での横ばい推移。ロンドン序盤につけた高値は1980ドル台半ば、NY市場での安値も1970ドル台半ばまで、1980ドルを挟んでの小幅保ち合い推移に終始したこの日の変動値幅は11.3ドル。今年の平均27.2ドルの4割にとどまって今年2番めの小動き。1960ドル台の節目突破に伴う短期上値目標1980ドル台に到達後の一服状態となり、上昇軌道を維持する90日移動平均線(1977.1)にもサポートされて高止まり。次週FOMCに向けては保ち合い傾向維持の可能性も、90日線を維持できれば2000ドルの大台付近までの上昇余地も、90日線を維持できなければ1950ドルが当面のサポートに。

NYプラチナ・日足チャート 2023/6/13 - 7/19NYプラチナは-9.6ドル、0.97%安となって6日ぶりの反落。990ドル台での上下動を経てロンドン市場では1000ドルの大台手前まで上昇して失速、990ドル割れからNY朝には990ドル台半ばへと反発も戻り売り、一段安となってNY午後には安値で980ドル付近まで下落。前日には上ヒゲで1ヵ月ぶりに上抜けた200日移動平均線(999.4)にこの日は届かず、しっかり抵抗線となっての調整。980ドル近辺での足場固めがもう少し進行すると、いずれ上値再トライのチャンスも。目先、200日線超えでの短期上昇余地は90日移動平均線(1013.7)近辺までで押さえられる可能性も。

ドル円・日足チャート 2023/6/15 - 7/19ドル円は87銭のドル高円安、0.63%の続伸で7月11日(140.36)以来、1週間ぶりの高値。東京朝の138円80銭近辺の安値から堅調推移。前日NY朝時間に植田日銀総裁が緩和継続の可能性を示唆した発言は、YCC修正観測が強まり過ぎていた市場の思惑を軌道修正するためのフォワードガイダンスとの見方もあり、その影響がこの日も持続した格好。東京市場終了後には139円60銭台まで上昇し、138円20銭近辺までの急反落を挟んで欧州時間には139円90銭台まで上昇。NY市場では米6月住宅着工件数が予想を下回った場面で139円20銭台までの下落を挟み、139円90銭台の高値へ再上昇。しかし140円ラインに2度上値を押さえられる格好となって反落するとNY終盤には139円台半ばへ。小さなダブルトップを形成する形となって今朝の東京市場ではそのネックライン、139円30銭台を割り込んで軟調推移。ダブルトップの値幅分下落した場合の想定下値目安は138円70銭台辺りまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/19終値とチャート

20日の国内金価格は+51円、0.53%高で3日続伸。過去最高値の翌日、7月6日(9715)以来2週間ぶりの高値。最高値(9772)から7月安値(9499)の61.8%戻し(9668)を突き抜けて76.4%戻し(9708)付近に到達し、多少の一服感とともに100%戻し、最高値更新再トライも視野に。次週木曜早朝のFOMC、金曜正午前後と想定される日銀会合結果を確認するまでは当面の方向性は定まり難い状況となりやすく、保ち合い傾向にも。

プラチナ価格は-36円、0.76%安で5日ぶりの反落。5月高値(5197)から7月安値(4506)の38.2%戻し(4770)、90日移動平均線(4786)付近で上値を押さえられて反発局面は一服。下げ止まりつつある21日移動平均線(4620)を9日移動平均線(4612)が上抜けへと向かいつつあり、ここから4650円付近までは強めのサポート帯となる可能性も。4770円超へ上値再トライへと向かえば50%戻し(4852)近辺までが短期目標に。
※参考:金プラチナ国内価格7/20とチャート

2023年7月20日(木)時点の相場
国内金9,706 円 7/20(木) ▲51(0.53%)
国内プラチナ4,726 円 7/20(木) ▼36(0.76%)
NY金1,980.8 ドル 7/19(水) +-0.0(0.00%)
NYプラチナ984.8 ドル 7/19(水) ▼9.6(0.97%)
ドル円139.70 円 7/19(水) ▲0.87(0.63%)

7/19(水)のその他主要マーケット指標

失業保険申請件数も予想以上の好結果でドル高をサポート 7/21(金)

米住宅着工件数、許可件数ともに長期平均付近で下げ渋り 7/20(木)

鉱工業生産は2ヵ月連続0.5%減、2ヵ月連続前年割れ 7/19(水)

NY連銀製造業景況指数7月は予想を上回ってプラス圏維持 7/18(火)

インフレ鈍化継続を好感、ミシガン大消費者信頼感も急騰 7/15(土)


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