金プラチナ短期相場観

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NY連銀消費者調査でもインフレ期待は低下基調継続

更新日:2023年8月15日(火)

NY連銀消費者調査・インフレ期待 2023年7月NY連銀の7月消費者調査で、1年先のインフレ期待は3.55%。6月の3.83%を0.28%下回り、4ヵ月連続の急低下となって2021年4月(3.36)以来、2年3ヵ月ぶりの低水準。
3年先のインフレ期待は2.91%となり、3ヵ月ぶり低水準。8ヵ月連続で3%割れでの推移。
先週末のミシガン大8月速報では1年先インフレ期待が3.3%となって約2年半での最低水準、5年先のインフレ期待も2.9%で11ヵ月間での最低水準となったことにも同調する結果となり、市場のインフレ見通しは低下基調が継続。

NY連銀の1年先のインフレ不確実性指数は3.44となり、3ヵ月続落で2021年4月(3.22)以来、2年3ヵ月ぶりの低水準。
ピークとなった2022年6月の4.66からは1.23ポイント低下し、2018-19年平均(2.23)まではあと1.20ポイント。ほぼ中間地点まで低下、不確実性は半分解消された状態。
先週発表された7月CPIとPPIがいずれも13ヵ月ぶりに上昇し、インフレ加速の兆しが警戒されたものの、市場の思惑としては着実にインフレ減速基調が進行しているようです。

NY金・日足チャート 2023/7/11 - 8/14週明け14日のNY金は-2.6ドル、0.13%安で6日続落。7月11日(1937.1)以来、1ヵ月ぶりの安値。6日続落は今年最長、昨年8月以来で1年ぶり。アジア時間には前日安値をわずかに下回りながらも1940ドル割れを回避して下げ渋り、ロンドン序盤に1950ドル手前まで反発して失速。NY朝には米10年債利回りが4.2%台へと上昇し、ドル高の流れが強まったことを受けて急反落。安値では1930ドル台半ばまで下げてNY午後には1940ドル台半ばまで反発も、NY引け後には1940ドル割れ。1960ドル台の節目割れに伴う短期下値目安1940ドル近辺までしっかり下げた状態での一服感半分と、下げ止まりきれない様子も半分。ドル高基調がもう一段続くようなら1920ドル近辺までが次の下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2023/7/11 - 8/14NYプラチナは-7.8ドル、0.85%の続落。アジア時間には920ドル手前まで小反発後に910ドル付近まで反落、ロンドン序盤の反発局面でも920ドル手前で上値を押さえられて戻り売り。右肩下がりの9日移動平均線(915.6)超えにも失敗し、NY朝には金の急落局面に追随、910ドル台半ばから900ドルの大台を割れて890ドル台半ばまで下落。20ドル程急落後の自律反発でNY午後には900ドルの大台を回復。9日線から920ドルまでが目先の抵抗水準となり、890ドルの下限までの安値保ち合いを形成。上抜けできれば反発局面形成へ、940ドル近辺までが短期上値目標に。下限を割り込むようだと下落局面再開、870ドル近辺までが短期下値目安。

ドル円・日足チャート 2023/7/11 - 8/14ドル円は59銭のドル高円安、0.41%高で6日続伸。昨年11月9日(146.39)以来9ヵ月ぶり高値圏での一段高。6日続伸は5月以来、3ヵ月ぶりで今年最長タイ。東京市場朝には144円90銭台から145円20銭台まで急騰後に144円60銭台へと急反落。乱高下でこの日の安値をつけると午後から欧州時間にかけては144円90銭近辺を中心に小幅保ち合い推移。NY朝にかけては米長期金利上昇とともにドル高円安の流れが徐々に強まり、高値では145円50銭台まで上昇。NY午後には下押しも145円10銭台までにとどまり、NY終盤には再び145円台半ばへ。短期的には143円前半の節目上抜けに伴う上値目標144円台を経て、さらに一段高の場合の想定水準145円台にもしっかり到達した状態となり、一服感は生じやすいところ。ドル高円安基調がもう一段続いた場合に意識される目安水準としては、昨年10月高値(151.94)から今年1月安値(127.21)までの76.4%戻し(146.10)近辺。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/14終値とチャート

15日の国内金価格は+14円、0.14%の続伸。8月3日(9756)以来2週間ぶり高値圏での推移。下落した9日移動平均線(9730)を上抜け、移動平均線の並びだげは強気相場へと向かう流れを示唆。このままの並びで9日線が上昇基調となれば強気相場へ。9720円の節目突破に伴う短期上値目標9850円近辺を目指す流れはゆっくりと進行しながら強気相場転換待ちの状態にも。円安の巻き戻し急加速への警戒感もあり、9690円の節目を割れると大幅調整となる可能性も、9550円近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は-32円、0.7%の反落。4570円台の節目上抜けに伴う短期上値目標4650円近辺までを目指す流れは出だしで躓いて上値トライ失敗。上抜けたばかりの9日移動平均線(4554)の下落を追い越しての下抜け。それでも4550円近辺の保ち合い水準での一服となったような格好にもなり、この近辺を維持できればいずれ反発再トライのチャンスも。目先、4590円超へと切り返すことができれば再トライへ、4700円台回復が目標にも。
※参考:金プラチナ国内価格8/15とチャート

2023年8月15日(火)時点の相場
国内金9,752 円 8/15(火) ▲14(0.14%)
国内プラチナ4,553 円 8/15(火) ▼32(0.70%)
NY金1,944.0 ドル 8/14(月) ▼2.6(0.13%)
NYプラチナ906.8 ドル 8/14(月) ▼7.8(0.85%)
ドル円145.54 円 8/14(月) ▲0.59(0.41%)

8/14(月)のその他主要マーケット指標

強弱混在の米指標、NY連銀製造業景況指数は乱高下継続 8/16(水)

NY連銀消費者調査でもインフレ期待は低下基調継続 8/15(火)

円安サポートで高値再トライを窺う金、下げ渋るプラチナ 8/14(月)

米7月PPIも13ヵ月ぶりに加速、コアPPIは下げ渋り 8/12(土)

7月CPIは予想下振れも13ヵ月ぶりに加速、コアCPIは高止まり 8/11(金)


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