金プラチナ短期相場観

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減速続く米製造業コア受注、7月伸び率は2年8ヵ月ぶり低水準

更新日:2023年8月25日(金)

製造業コア受注(前年比) 2023年7月米7月の耐久財受注は前月比-5.2%となり、5ヵ月ぶりの減少。市場予想の-4.0%も下回り、下落率では3年3ヵ月ぶりの大幅減となってコロナ後最大。ただし輸送用機器を除く数値では前月比+0.5%となり、市場予想の+0.2%を上回り、3ヵ月連続増と好調を維持。
コア受注(航空機を除く非国防資本財の受注)は前月比+0.1%。6月の-0.4%からは回復も、3ヵ月平均では+-0.0%。2022年秋以降、3ヵ月平均は0.0%前後の推移が続き、概ね横ばい推移傾向に。

コア受注の前年比では、7月は+0.57%となり、6月の+1.43%からは急減速。2020年11月(-2.14%)以来、2年8ヵ月ぶりの低水準となり、コロナからの回復局面で前年比プラス圏を回復した2020年12月以降での前年比伸び率は最低。
また、3ヵ月平均では前年比+1.75%となり、2021年1月(0.91)以来、2年半ぶりの低水準。
3ヵ月平均でマイナス圏入りするとリセッション・サインとなるこの指標では、コンスタントに低下基調が続きます。
仮にこのままのペースで減速基調が続いたとしても、マイナス圏まではもう少し時間を要するものと思われますが、FRBの利上げフェーズが終了し、ターミナルレートを維持する状態を挟んで利下げフェーズへの移行タイミングとの競争状態となる可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2023/7/21 - 8/2424日のNY金は-1.0ドル、0.05%の小幅安で5日ぶりの反落。ほぼ1940ドル台での保ち合い推移となったこの日の変動値幅は12.1ドル、今年の平均25.8ドルの半分以下、今年7番めの小動き。NY朝には失業保険申請件数が予想以上に改善したことを受けて一時1940ドル割れ、切り返した流れでは1950ドル台へと反発。NY午後には米長期金利上昇とドル高優勢の流れに連れて1940ドル台半ばへと軟調推移。前日に続いて20日移動平均線(1953.4)と7月高値(2010.9)から8月安値(1913.6)の38.2%戻し(1950.8)近辺で上値を押さえられての一服状態。反発基調継続で短期トレンド好転か、反落へと押し戻されて軟調局面再開か、の分岐点でジャクソンホール待ちへ。前者の流れが強まって1980ドルの節目を超えると2000ドルの大台回復を目指す流れへ、後者の流れで1910ドルの節目を維持できなくなった場合には1890ドル程度までの一段安へ。

NYプラチナ・日足チャート 2023/7/21 - 8/24NYプラチナは+4.8ドル、0.51%高で3日続伸。7月31日(958.6)以来、4週間ぶりの高値。930ドル台後半からスタートした時間外はロンドン市場にかけて930ドル台前半へと小幅に下押し、NY朝の安値も930ドルまでにとどまって切り返すと高値では940ドル台後半へ。NY引けにかけても940ドル台を維持し、920ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標940ドル前後に到達後の一服状態を維持。週末にサプライズがなければ上値トライ一服後の多少の調整も。一段高へと向かえば8月高値圏960ドル台辺りまでが意識される可能性も。

ドル円・日足チャート 2023/7/21 - 8/24ドル円は98銭のドル高円安、0.68%高で3日ぶりの反発。前日の下げを取り戻して9日移動平均線(145.72)割れも1日にとどめて上抜け、高値保ち合い水準に回帰した格好で週末のイベント待ちへ。145円30銭の節目割れに伴う短期下値目安144円近辺までを目指した流れは東京朝の安値144円60銭近辺までにとどまって折返し。NY朝の146円手前まで堅調推移となって反発局面形成後は、145円半ばまでの下押しをはさんで145円台後半へ、今朝の東京市場では146円トライへ。やや疑心暗鬼のドル高基調先行の流れとなり、このまま146円40銭の節目を上抜けるようなら一段高の展開へ、短期的には147円台後半辺りまでが上値目標に。流れ逆流となって144円80銭のサポートを割り込むようなら改めて調整局面入りへ、143円近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/24終値とチャート

25日の国内金価格は+73円、0.75%の続伸。8月1日(9831)以来、4週間ぶりで今年20回めの過去最高値更新。フライング気味に高値保ち合い上抜けの兆しとなった勢いのままフライングで短期上値目標第一段階、過去最高値を更新。期待先行のドル高円安の流れが原動力となり、そこそこのタカ派発言は織り込み済となって事実確認後の反落も。期待ハズレならドル高円安は巻き戻しの可能性が高まり、しかしこれを好感する形となりやすいNY金の堅調推移に支えられる可能性も。結果的に9760円の節目上抜けに伴う短期上値目安の第二段階、9850円台辺りまでの上昇余地も。
週間ベースでは+137円、1.41%の続伸。

プラチナ価格は+61円、1.3%高となって6日続伸。6月20日(4827)以来、2ヵ月ぶりの高値。6日続伸は4月以来、4ヵ月ぶりで今年3度め。4590円の節目上抜けに伴う短期上値目標、8月高値圏4700円台到達後も上げ止まらず、ドル高円安先行の流れに押し上げられて1ヵ月ぶりに200日移動平均線(4726)も上抜け、一段高想定水準、7月高値圏となる4760円台にも到達。もう一段の行き過ぎとなれば2ヵ月ぶりの90日移動平均線(4803)上抜けトライも。
週間ベースでは+211円、4.63%の続伸。4月以来、4ヵ月ぶりで今年2番めの大幅高。
※参考:金プラチナ国内価格8/25とチャート

2023年8月25日(金)時点の相場
国内金9,833 円 8/25(金) ▲73(0.75%)
国内プラチナ4,768 円 8/25(金) ▲61(1.30%)
NY金1,947.1 ドル 8/24(木) ▼1.0(0.05%)
NYプラチナ943.0 ドル 8/24(木) ▲4.8(0.51%)
ドル円145.84 円 8/24(木) ▲0.98(0.68%)

8/24(木)のその他主要マーケット指標

慎重姿勢と追加利上げ示唆、利上げ打ち止め観測是正へ 8/26(土)

減速続く米製造業コア受注、7月伸び率は2年8ヵ月ぶり低水準 8/25(金)

サービス業PMIも節目50割れ、ドイツもユーロ圏も急減速 8/24(木)

米・非製造業景況感も8月はやや低調か 8/23(水)

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