金プラチナ短期相場観
保合い維持で11月通過なら国内金価格は12月に最高値更新も
更新日:2023年11月20日(月)
足下ではやや軟調気味の流れが続くものの、最高値付近での高値保合いを形成する国内金価格。
サンクスギビングと勤労感謝の日で、日米ともに週末にかけては連休モードとなる11月第4週は、月末前の一服状態に陥りやすいタイミングのようにも。
11月は、なぜか昨年まで4年連続で下落してきた国内金価格にとっては分が悪い月。しかし12月は昨年こそ下落したものの2021年までは6年連続上昇してきた月。
タカ派見通しが後退しつつあり、FRBの来年の利下げ開始見通しは12月FOMCでより具現化する可能性も。11月末からはその材料確認フェーズ。
ドル高一服に対して円高加速は見通せず、ドル円の下値が限定的となる可能性も想定すると、11月の調整が限定的にとどまれば、国内金価格は12月に再び最高値更新フェーズとなる可能性も。
週明け時間外のNY金は1970ドル半ばまで下げて1980ドル台半ばへと切り返し、先週末NY終値水準付近に。NYプラチナは900ドルの大台を一瞬割り込みながらも900ドル台後半へと反発。ドル円は149円半ばから150円回復トライもわずかに届かず失速、戻り売りの展開となって149円前半へ。
20日の国内金価格は先週末から-92円、0.88%安となって5日ぶりの反落。10440円の節目上抜けに伴う短期上値目標10500円近辺到達後の調整局面が進行、先週末上昇分全戻しで直近節目を下抜け、11月15日(10400)以来の安値となり、11月の月間平均10434円を少し下回る水準に。21日移動平均線(10437)を下回るも9日移動平均線(10411)付近ではなんとか踏みとどまり、10350円から10510円までの保合いレンジ半ば付近。重要イベント狭間の週で一服間も生じやすい状況ながら、保合いを下抜けてしまうと一段安の展開へ、10270円近辺までが短期下値目安に。10510円超へと抜け出すようなら高値再トライへ、10600円近辺が上値目標に。
一目均衡表では転換線(10428)を先週一度は上抜けながらも再び下抜けて三役好転崩れへと逆戻り。現状の軟調局面が続いて11月安値(10351)を下抜けた場合には、最高値(10544)から11月安値までの下落幅(193)を10505円(11/13)を起点に減算すると10312円。10月安値から最高値の23.6%戻し(10300)とも重なる10300円近辺は、比較的強めのサポートとなる可能性も。
プラチナ価格は-20円、0.42%の続落で11月15日(4677)以来の安値。21日移動平均線(4712)を下抜けながらも90日移動平均線(4678)超は維持。地合い回復に向けては90日線維持は必須で21日線の早期回復がポイントにも。過去の推移からも4700円台前半を中心に保合い形成という展開も想定しやすいところ。4760円超へと抜け出すことができれば一段高トライへ、中期レジスタンス候補4800円台半ばの攻防へ、4860円程度までが短期上値目標にも。
一目均衡表では、基準線(4722)を下回るも転換線(4638)超は維持、雲の上限(4713)割れも下限(4641)は上回る水準を維持、遅行線は26日前の価格(4635)を上回って一役好転、二役は揉み合い状態。1週間前の三役逆転状態からの急反発で一時的には三役好転も、それを維持し切れない弱さも露呈。雲の中での推移から上抜けるか、下抜けるかが、今後の方向性を左右することにも。
※参考:金プラチナ国内価格11/20とチャート
- 2023年11月20日(月)時点の相場
-
国内金 : 10,413 円 11/20(月) ▼92(0.88%) 国内プラチナ : 4,695 円 11/20(月) ▼20(0.42%) NY金 : 1,984.7 ドル 11/17(金) ▼2.6(0.13%) NYプラチナ : 901.7 ドル 11/17(金) ▼1.1(0.12%) ドル円 : 149.64 円 11/17(金) ▼1.09(0.72%)
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