金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

コロナ直前の水準との攻防続く失業保険新規申請、継続受給

更新日:2024年3月29日(金)

新規失業保険申請件数・継続受給者数 4週移動平均 2024年3月23日までの週2週間前、今月14日時点で米労働省が2019年から2023年までの失業保険新規申請件数と継続受給者数の双方を改訂し、今年の季節調整方法も変更。
この結果、
<コロナ直前、急増直前のボトム>となった2月最終週の4週移動平均は、
失業保険新規申請件数=209750件=21万件。
継続受給者数=1780500人=178万人。
<コロナ禍のピーク>(4週移動平均)は、
失業保険新規申請件数=528.83万件(2020/4/18)。
継続受給者数=2124.3万人(2020/5/16)。
<コロナ後の最少>は、
失業保険新規申請件数=18.7万人(2022/9/24)、4週移動平均=19.75万人(2022/10/1)。
継続受給者数=133.9万人(2022/6/4)、4週移動平均=134.8万人(2022/6/11)。

失業保険新規申請件数は、コロナ直前の水準が長期的なボトム水準に相当し、コロナ禍を経て再び同水準に回帰、そして増加(悪化)局面へと移行しそうでしない状態。
継続受給者数についてはコロナ直前の水準か、もしくはこれを少し下回った2022年6月が長期的なボトム水準となった可能性もあるものの、コロナ直前水準まで戻して一服。
新規申請件数も、継続受給者数でも、コロナ直前の水準=長期的なボトム水準(付近)で底打ち後の反発局面への移行をかけた攻防状態が続きます。

NY金・日足チャート 2024/2/23 - 3/2828日のNY金は+25.7ドル、1.16%高で4日続伸。2日連続、今年9回めの過去最高値更新。時間外序盤に2210ドルを少し割り込んだのが安値となり、アジア時間には前日高値を上回る2220ドル台へと上値トライ、ロンドン・NY朝にかけてはドル安の流れに連れて一段高。1週間前につけた最高値(2225.3)を上回ると2230ドル台へ、米10-12月期四半期コアPCE確定値が2.0%へと下方改訂され、ミシガン大インフレ期待も3月確報値で下方改訂されるなどした一方て6月の利下げ観測はやや後退。それでもNY午後には2240ドル台へ、NY引け後には2250ドル台へと急騰。2160ドルから2190ドルまでの高値保ち合い上抜けに伴う短期上値目標2230近辺到達後も勢いが止まらない状態で連休入り。
2月PCEの結果次第では次週、巻き戻し幅拡大への警戒感も。調整目安としては2月安値(1996.4)から最高値(2256.9)の23.6%戻し(2195.4)近辺も。
週間ベースでは+78.4ドル、3.63%の大幅高で3週ぶりの反発。3週ぶりで今年2番めの急騰。月間では+183.7ドル、8.94%の大幅高で3ヵ月ぶりの反発。2020年7月(+185.4ドル、10.30%)以来、3年8ヵ月ぶりの急騰。

NYプラチナ・日足チャート 2024/2/23 - 3/28NYプラチナは+11.4ドル、1.25%の反発。前日の下げを取り戻して3月18日(921.2)以来、10日ぶりの高値。アジア時間に910ドル台半ばまで上昇後、ロンドン序盤には900ドル台前半までの下押しを挟んで反発局面へ。NY朝には910ドル台後半から920ドル台へ、高値は920ドル台前半までにとどまったもののNY午後も920ドル台を維持。
目先、920ドル台後半へと水準を切り上げることができれば一段高トライへ、短期上値目標は3月高値(958.9)近辺まで。900ドル台へと切り上げた下値サポート割れへと反落の場合には下値トライへ、短期下値目安は3月安値(870.1)近辺まで。
金との価格差は1317.3ドルへ、2日連続で過去最大を更新。
週間ベースでは+22.7ドル、2.53%の反発。月間では+37.1ドル、4.2%高で3ヵ月ぶりの反発。

ドル円・日足チャート 2024/2/23 - 3/28ドル円は+8銭、0.05%の小反発。東京朝には151円20銭台から50銭台まで上昇してこの日の高値、その後は151円30銭台を中心に小幅保ち合い推移。NY市場では151円10銭台へと若干の下値切り下げも、NY終盤に151円40銭近辺へ。この日の変動値幅は26日と並んで39銭、今年2番めタイの小動き。世界の主要市場がグッドフライデーの祝日で3連休入りとなるなか、為替市場はPCEの結果待ちへ、国内では介入警戒感も。
目先、151円70銭の節目上抜けなら152円半ば辺りまでを短期上値目標に急騰も。介入が入れば4-5円程度の巻き戻しの展開にも、ただし一定の押し目買いも。調整目安としては3月安値(146.48)から今年高値(151.97)の38.2%戻し(149.87)、20日移動平均線(149.75)辺り。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/28終値とチャート

29日の国内金価格は+229円、1.96%の大幅高で4日続伸。2日連続、今年12回めの過去最高値更新。上昇率としては今年の絶対値平均0.46%の4.25倍、3月21日(+299円、2.64%)に次いで今年2番めの急騰。11650円の節目上抜けに伴う短期上値目標11690円を突き抜け、ボラティリティが高まった場合のさらなる上値目安11730円も素通り。PCE経由で次週の雇用統計まで、月初の重要指標ウィークに介入警戒感も相まってさらなるボラ高めの乱高下局面への警戒感も。2月安値(10554)から最高値(11893)の23.6%戻し(11577)、9日移動平均線(11581)辺りまでが目先のサポート候補に。
週間ベースでは+255円、2.19%高で6週続伸。6週続伸は2022年3月以来、2年ぶり。月間では+1117円、10.37%の大幅高で3ヵ月続伸。2011年8月(+456円、10.85%)以来、12年7ヵ月ぶりの急騰。

プラチナ価格は+58円、1.22%の反発で3月18日(4843)以来、10日ぶりの高値。4630円の節目を維持して切り返すと9日移動平均線(4773)と4780円の節目を上抜け。若干ながら保ち合い上抜けの構図となり、一時的なオーバーランに過ぎない可能性も残しながら、一段高トライへと向かう可能性も。短期上値目標は11月高値(4923)付近まで。巻き戻しとなって4730円の節目割れの場合には保ち合い下放れ、短期下値目安は2月の今年安値(4584)近辺まで。
金との価格差は2日連続で過去最大を更新して7099円へと急拡大。
週間ベースでは+5円、0.1%の小幅高で4週続伸。月間では+178円、3.86%高で3ヵ月ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格3/29とチャート

2024年3月29日(金)時点の相場
国内金11,893 円 3/29(金) ▲229(1.96%)
国内プラチナ4,794 円 3/29(金) ▲58(1.22%)
NY金2,238.4 ドル 3/28(木) ▲25.7(1.16%)
NYプラチナ921.1 ドル 3/28(木) ▲11.4(1.25%)
ドル円151.38 円 3/28(木) ▲0.08(0.05%)

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